そもそもどんな選択肢があるの?
一言に進路と言っても進学なのか、就職なのか、学校は私立?公立?就職先は?といった様に様々な選択肢が存在します。
まず最初に中学生の進路についてどのような選択肢があるのかを一緒に確認していきたいと思います。
ざっくりと選択肢をあげてみると…
- 公立高校に進学
- 私立高校に進学
- 定時制高校に進学
- 高等専門学校に進学
- 専修学校に進学
- 通信制高校に進学
- 就職
ここらへんが主な選択肢になってくるかと思います。
ひとつずつデータなども確認しながら見ていくとしましょう。
参照:東京都実施令和2年度公立中学校等卒業者の進路状況調査
CASE1.公立高校進学
まずは公立高校に進学する場合です。
このパターンが一番多く、全体の約55%を占めています。
大学の進学希望の有無に関わらず、とりあえずは全日制の高校にという方から大学進学を見据えて進学校に進まれる方、部活動で進学先を選ぶ方など多くの方がいます。
CASE2.私立高校進学
次に多いのが私立高校への進学のパターンです。
こちらは全体の約31%を占めています。
近年では中学受験をされるご家庭も年々増加傾向にあり、中学校の時点で私立校に進学した場合は基本そのままエスカレーター式に高校に上がる場合が多いため、それに起因して私立高校への進学割合も増えている傾向にあります。
CASE3.定時制高校進学
全体の約5%が定時制高校に進学しています。
定時制高校とは毎日通学が必要なものの、開校時間が夕方からの場合が多く、一日の授業時間が約4時間と短いのも特徴の1つです。
CASE4.高等専門学校進学
もしかしたら聞き馴染みのない方もいるかも知れません。
高等専門学校、通称高専は厳密には高等教育機関に位置づいており、大学と同じ分類になります。
普通の高校ともっとも違う点としては5年間の一貫教育を行っている点で、全国に51校存在します。
CASE5.専修学校進学
専修学校には俗に言う専門学校なども含まれており、全体の約1%が専修学校を進路にしています。
専修学校では修業年限は1年以上と定められているものの、基本的には全日制の高校のように3年制を採用している学校が多い傾向にあります。
CASE6.通信制高校進学
近年急激に名前を上げていて、今では2万人を超える生徒数を誇るN校などもこちらの通信制高校にあたります。
通信制高校はその名の通りインターネットなどを通した通信教育を行うのが特徴で学校にもよりますが、年に数回程度しか校舎への通学が必要ない場合も多いのが特徴です。
通信制高校は約全体の1.5%の学生が進学先として選んでいます。
CASE7.就職
最後に就職です。
中学卒業後の就職者は全体の約0.4%となっており、全体の中で一番割合が低くなっています。
どの様なカタチでも高校までは出ておこうと考えている方が多いということがわかるかと思います。
そもそもいつ進路決めるの?
結論から言うと、「いつでも良い、受験直前でもなんでも。でも早く決めるに越したことはない」って感じですね。
進路や志望校を決めるのに期限なんてありません、強いて言うなら高校入試の出願締切日でしょうか。
でも早く決めることが出来るのならその分長く準備ができるので希望通りの進路に進める可能性は高まります。
明確に目標が定まっているとモチベーションも上がって勉強などを頑張れるところも大きなメリットです。
なのでできれば3年生の夏前には遅くても決めておくと良いかもしれません、もちろん早いことに越したことはないですよ。
進路を決める手助けになるかもしれない4つのコト
お子さんの進路が決まらないというのは本人も、そして親御さんからしても不安や焦りがついてくることだと思います。
でも、「やりたいことがない」「夢がない」「将来が定まっていない」というのはあたりまえのことだと筆者は思います。
筆者自身、そんなキラキラしたもの中学生の時に持っていませんでしたし…
とはいっても進路を決めないわけにも行かないわけです。
そこでここからは、進路を決定するにあたっての手助けとなるかもしれないコトを4つご紹介していこうかと思います。
1.統計から学ぶ
前の項でそれぞれの進路の割合をご紹介したと思いますが、その統計に着目するのもいい方法だと思います。
学校の形態は違えど、文字通り99%のお子さんは進学の道を選んでいることがわかります。
たしかにそれぞれの考えや状況があるかと思いますが、99%にお子さんも入るというのはそれがベストな判断と断言はできないものの、ベターな判断であることは間違いないかと思います。
就職など進学以外の道を選んで、後に高卒認定などを取るなどの手段もありますが、現実的なお話をすると高校までは必ず出ていたほうが良いと断言します。
家業を継ぐためにいち早く実務を積みたいという場合やそれこそ何か大きな夢がある場合は別かもしれませんが(それでも高校までは出ておくべきかと思いますが)なんとなくや行きたい学校がないという気持ちで進学以外の道を選択してしまうのは非常に危険です。
2.より物事を包括している進路を選ぶ
これも先程のベストではないがベターな選択肢ではあるということに繋がりますが、極端な話高校に進学してから本当に何か他の道に進みたいとなれば途中で中退をすることは可能です。
ですが、最初から進学しないという選択肢をとってしまった場合、もう途中で学校に行きたいと考えたとしてもかなり厳しい状態になってしまいます。
なので、より物事を包括している選択肢を取ることで、いざ自分のやりたいことと出会ったときに後悔する可能性が低くなると言えます。
3.遠くの進学先を選択する
中学校卒業後の進路に悩んでいる児童の中には、中学時代に人間関係を筆頭に何らかの問題を抱えて不登校になっている児童も少なくないのではと思います。
実際に小学生や高校生に比べて中学生の不登校の割合は高く、小学生、高校生がそれぞれ1〜1.5%前後の不登校の割合なのにくらべ、中学生の不登校の割合は4%台に乗っていることが文部科学省の令和2年度の統計からわかります。
もしその様な人間関係などの問題から進学に踏み出すことができないのだとしたら、地元から離れた学校に進学したり通信制の高校に進学するというのも有効な選択肢の一つかと思います。
一度すべてリセットして新しい環境でのスタートを切れるということを伝えることで進学に前向きになるパターンも少なくあるません。
4.教師や、親御さん以外の大人に相談する
教師や親御さん以外の人に相談するのも有効な手段の1つです。
思春期真っ只中の中学生からすると教師や親御さんとの距離感にとても敏感になります。
教師や親御さんとは素直に話せなくても、そこまで関係性の深くない人とかには意外とスラスラ気持ちを言うことができて、向こうの意見もスッと受け入れて考えることができたりします。
実際高校進学を決めて受験勉強を始めたときの筆者は絶賛思春期真っ只中でした、しかもかなりハード目の…
その時を思い出すと一番話しを自分ができて、大人の意見を素直に受け止めることができた相手は当時通っていた塾の教室長だったな〜なんて書きながら懐古しています笑
親御さんたちの不安になってついつい色々と言ってしまう気持ちもすごく良くわかりますが、あえて自身は一歩引いてみて他の人に託してみるというのも良いかもしれません。
あえて強く言うなら
中学生の進路について色々とここまで書いてきましたが、完全に筆者の持論ですが断言しちゃいます。
『高校までは行きましょう』
親御さんに対して言うなら
『何が何でも高校には行かせましょう』
てことです。
別に進学校に行けとかそう言うことを言っているわけではありません。
高校を選ぶ理由なんて
- 偏差値が丁度いいから
- 進学実績がいいから
- 家から近いから
- 友だちがいるから
- 新しい環境だから
- 制服が可愛いから
- 部活が強いから
- 立地が良いから
- 特に理由はない
とかなんでも良いです、でも高校には行くべきです、行かせるべきです。
かなり強く言ってしまいましたがこれは高校に行かない、いわゆる中卒がだめだと言っているわけではありません。
高校を行かない選択肢を取る明確な理由があれば問題ないと思います、でもなんとなくでその判断を下すのはめちゃくちゃ危険です、ってことです。
全日制?定時制?通信制?それともそれ以外の学校?
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最後に…
いろいろと中学生の進路について書いてきましたが、いかがでしたか?
進路についての悩みは人それぞれ悩みの大きさは違うかもしれませんが、みんな抱えているものだと思います。
そしてなかなかはっきりしない我が子に不安感や焦燥感を抱えることも大いにあると思います。
ですが、最終的には本人の進む道です、本人が徹底的に悩んで決めるものです。
そこで親御さんは、冷静に判断をして我が子の将来のために「ここだけは譲らない」という点を決めておいて、そこをクリアしているのなら余計な口出しはいらないのかもしれません。
そしてどうしても決まらないという場合は記事でも紹介した4つのコトを頭の片隅にでも置いてお子さんと接してみることで進展があるかもしれませんね。