第2回:過去形だけ深掘り!夏祭りで思い出トーク
2025/8/11
夏祭りの屋台前にて
夜空に花火が咲き、提灯のあかりが屋台通りを照らす夏の夜。
浴衣姿の3人はかき氷を片手に、笑いながら屋台を回っている。
アヤカ
「ねぇねぇ、去年の夏祭り覚えてる? ユイが金魚すくいで…」
ユイ
「ちょっと! それはもう封印って言ったでしょ。」
ミリー
「何それ、気になるんだけど? 去年何があったの?」
アヤカ
「ユイ、すくった金魚全部逃がしちゃったんだよ! 水面バシャーンって!」
ミリー
「Oh! That’s funny!(それ面白い!)ね、こういう“去年○○した”って話は英語だと過去形を使うんだよ。」
現在形と過去形の違いを振り返る
ユイ
「そういえば、前回は現在形だったよね。『普段のこと』とか『変わらないこと』を話す時に使うってやつ。」
ミリー
「Exactly! 現在形は今も続いている習慣や事実を表す。でも今回みたいに“去年の出来事”とか“もう終わったこと”は過去形になるの。」
アヤカ
「例えば?」
ミリー
「例えば、
◎ 現在形:I go to summer festivals every year.(毎年夏祭りに行きます)
◎ 過去形:I went to a summer festival last year.(去年、夏祭りに行きました)
こうやって、時間の枠が“今も続いている”か“終わっている”かで変わるの。」
ユイ
「なるほど。過去形は“今”とは切り離されてるってことね。」
過去形の基本3パターン
ミリー
「過去形は大きく分けて3つの使い方があるよ。」
◎ 過去の事実(Facts in the past)
例:I lived in Osaka when I was a child.(子どもの頃、大阪に住んでいました)
◎ 過去の出来事(Events in the past)
例:I watched fireworks last night.(昨夜、花火を見ました)
◎ 過去の状態(States in the past)
例:She was shy when she was in junior high school.(中学の時、彼女はシャイでした)
アヤカ
「へぇ〜、日本語だとぜんぶ『〜だった』『〜した』でまとめちゃうよね。」
ミリー
「そう! 日本語は文脈で“今なのか過去なのか”を判断できるけど、英語は動詞の形を変えてはっきり区別するの。」
文化の違いを実感
ユイ
「でも日本語の“〜していた”って、文脈次第で“過去進行形”にも“過去の習慣”にもなるよね。」
ミリー
「そうそう。だから日本語話者は『英語はなんでこんなに細かく分けるの?』って感じるかもしれないけど、英語ではこの違いがないと意味がぼやけちゃうんだ。」
アヤカ
「ってことは、“去年は毎週かき氷食べた”って言いたい時は?」
ミリー
「I ate shaved ice every week last year. って言うよ。『去年』っていう限定期間だから過去形。」
ユイ
「現在形なら、I eat shaved ice every week. で“今も続いてる”って意味になるわけね。」
ややこしいけど面白い例
アヤカ
「じゃあ“I lived in Tokyo.”って言ったら、もう東京には住んでないってこと?」
ミリー
「そういうニュアンスになるね。だから『今も住んでるよ』って言いたいなら“I live in Tokyo.”にする。」
ユイ
「過去形か現在形かで意味がガラッと変わるの、面白いけど注意が必要ね。」
アヤカ
「よし、今日から過去形の失敗はしないぞ!」
ミリー
「じゃあまず、“去年金魚を全部逃がした”って英語で言ってみて?」
ユイ
「I lost all the goldfish last year…(去年、金魚を全部逃がしました…)」
アヤカ
「おぉ、ちゃんと過去形!」
まとめ(今日のポイント)
◎ 過去形は「今とは切り離された事実・出来事・状態」を表す
◎ 時間を明確にする表現(yesterday, last year など)がよく使われる
◎ 「過去の習慣」も過去形で表す(現在形とは意味が異なる)
◎ 現在形は“今も続く”、過去形は“もう終わった”と覚えるとスッキリ
◎ 英語は動詞の形で時制を表す、日本語は文脈で判断
アヤカ
「来年も絶対来ようね!」
ミリー
「Of course! And this time, Yui, don’t lose the goldfish!(今度は金魚逃がさないでね)」
ユイ
「はいはい…気をつけます。」
【次回へ…続く????】
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