英語ができない生徒はなぜできないのか? できるようになるためには?
2025/2/20
家庭教師としてひとりひとりの生徒さんとガチで向き合っていると、英語ができない生徒さんがなぜできないのかがなんとなく見えてきます。できない生徒さんたちの特徴を一言で言い表すなら、生命力が弱い、とか、精神的に少々つらいものを抱えている、ということが言えます。
例えば、中学受験で燃え尽きてしまって、13歳にしてすでに人生に絶望しているように私には見受けられます(実際に、中学受験に合格すればゲーム機を買ってあげるから好きなだけゲームをしなさいと親にそそのかされた結果、小6の時に中学受験勉強を頑張り、その結果合格したものの、ゲーム機など買ってもらえず、したがって親に隠れてスマホでネットゲームをしてたらものすごく怒られ、その結果、人生に絶望している13歳がいました。私は彼には少々同情します)。
あるいは、もともと持っている生命力が低そうな生徒さんもいます。このへんのことは家庭環境との掛け算ですから、なんらか環境的に難しいものがあるのかもしれません。
ちなみに、以上のことはなにも悪いことではありません。と言うか、私は別の場所でカウンセリングもやっていますが、良いとか悪いといった基準で語るべきものではないし、そのように判断すべきものでもありません。今現在「そうなっている」というだけのことです。それを良いとか悪いで判断するからおかしなことになっていくのです。
というわけで、英語ができない生徒さんはどのようにすればできるようになるのかといえば、これも経験から言えることですが、「英語を勉強するのは楽しいかもしれない」とか、「できないことができるようになるのはなんか楽しい」などと思わせることによって、「とりあえず一人で英語の宿題でもしてみようかな」と本人が思うようになればよいのです。
特に、中学二年生くらいまでの英語は、ある法則を覚えて、それにもとづいて頭を使ってくださいというような勉強がメインですので、「自分でやってみたいな」と本人が思うようになれば、ひとりでに平均点くらいまでは成績がスッと伸びます。
そこが勉強のスタートラインです。後のことは、私がほかのブログで毎回毎回繰り返し述べているように、文の構造、あるいは文章と文章の関係、段落と段落の関係をとっていく=洞察する、そういった勉強、すなわち真の勉強へとつながっていきます。
「面白そうだから自分でやってみたいな」と思わせる――生徒をおもしろい世界へとinviteする=招くことが、英語ができない生徒さんに対する私の責務だと認識しています。
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