【定期テスト】 中学校最初の定期考査についての注意点

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2025/4/29

中学校に入って初めての定期考査(中間テスト)は、とても重要なイベントですが、意外に意識できていないという生徒さんも多いかなと思います。その原因として


① 中学受験が終わったことにホッとして、のんびりしているまま5月まできた

② 4月は勉強以外の学校行事が盛りだくさんで、テストを意識する時間がなかった

③ 小学校まではあまりなかった習慣なので、いまいちイメージがわかない

④ 小学校と中学校では、試験による成績の重要度が違うことを認識していない


などが挙げられます。

ですが、のんびり構えて何もしないままに中間テストを迎えると、思わぬ事態に遭遇するかもしれません。


私自身、中学に入るまでは学校のテストで苦労したためしがなく、中学校最初の定期考査も何となく受けたところ、だいたい全教科80点前後くらいとれたので「うん、まぁ、まずまずかな?」と思っていました。ところが、ふたを開けてみたら全学年で限りなくビリに近い成績で、「マジか!」と衝撃を受けました。他のみんなは「最初のテストは100点取って当たり前」くらいの意識で臨んでいたわけです。その時に、人生で初めて勉強でビリに近いところに位置したという衝撃とともに「なんてレベルの高い奴らなんだ!」とある種の感銘を受けて、喜びに近い感情を抱いたことを今でも覚えています。

その後、期末試験で挽回して、だいたい学年の中の下くらいにつけることに成功したものの、スタートダッシュの遅れを完全に取り戻すのには長い年月を要しました。


中学の成績は、特に私立などの場合、テストの絶対評価が大きな比重を占めることが多く、かつ1学期中間の成績は1学期期末の成績と平均され、さらに1学期の成績は2学期・3学期の成績と平均されるため、全体の成績に与える影響、何より自分の気分に与える影響が非常に大きいです。できれば、ここでしっかりとした成績をとって、その後の勉強をストレスなく進めていきたいところですよね。


では、中間試験に臨むにあたり、どのような注意をしていけばよいのでしょうか。


① 計画的に勉強を進める

:テスト範囲が出たらすぐにスケジュールを立てましょう。先生が明確にテスト範囲を示さなかったとしても、授業でやっている範囲がテスト範囲になることが大半ですから、だいたいの見当はつくはずです。それでもよく分からない時は、先生に直接「だいたいで良いので、どのくらいまでが範囲になりますか?」と聞いてみましょう。

先生によっては、「試験の範囲」と聞くと、不確かなことは伝えたくないという心理から教えてくれなかったりもするので、その場合には「試験に向けて勉強を進めたいのですが、教科書や教材のどのあたりを重点的に進めればいいですか?」と質問してみましょう。真面目な先生ほど、積極的に勉強しようとする生徒の姿勢を好ましく感じるものですので、おそらく親切に教えてくれるはずです。

だいたいの範囲がわかったら、おおよそ1週間単位くらいで自分が復習を進めるべき分量を決めて、計画的に進めましょう。苦手科目や重要単元に多めの時間を割き、無理のない、毎日続けられる計画にするのが三日坊主で終わらないコツです。


② 授業を担当している先生の教材は徹底活用する

:先生によって、教科書や板書を中心に進める先生と、自分独自のプリントなどの教材をベースに進める先生がいますが、先生が授業内で主に使用している教材は試験に出る箇所の宝庫です。中1の最初の段階であれば、まだ分量も対して多くはありませんので、それこそ丸暗記するくらいのつもりで見直し、解きましょう。また、先生の授業中の言動にも注意しましょう。よく、「どこがテストに出るか分からない」と言っている人がいますが、そういう人に限って集中して授業を聞いていなかったりします。テストは先生と生徒のコミュニケーションです。よほど意地悪な先生でない限り、授業中に強調したことと真逆の内容をテストに出すことはありません。普段の授業をきちんと聞くことは、テストに出るところがどのあたりかを感じる感覚を養うことにつながります。


③ わからないところは早めに誰かに聞く

:わからないことをそのまま放置するのはやめましょう。周囲の友達に聞いたり、先生に聞いたり、自分で教材を読み解いたりして、しっかり確認をしましょう。また、そうした勉強に関する質問を通して、先生や周囲の友人とのコミュニケーションが円滑にいくということもあります。友達同士であれば、お互いに問題を出し合いっこしたり、競い合ったりすることでどんどん力をつけていくということもあり得ます。また、こちらからの質問に対応してくれた友達・先生・家族の方などには感謝の気持ちを忘れず、「ありがとう」という気持ちをしっかり伝えましょう。そうすれば、相手も嬉しいですし、次回以降はもっと積極的に協力してくれるかもしれません。


④ 問題を解いたり、誰かに伝えたりして、アウトプットする機会を持とう

:勉強して理解したり、覚えたりした内容は、そのまま自分の中にためておくのではなく、実際に問題を解いたり、誰かに教えたり話し合ったりすることで、アウトプット(外に出す)することを心がけましょう。そうすることで、自分が間違って思い込んでいたことに気づいたり、覚えた内容をしっかり定着させたり、問題に対する対応力を増した生きた知識として変換することができます。


⑤ やみくもに学習を進めるのではなく、目的を明確にして進める

:学習すること自体に慣れてきたら、ただやみくもに勉強するのではなく、「何ができるようになりたいか」を意識した学習を進めてみましょう。「英語のUnit 1の単語は全て書けるようにする」とか、「数学の計算の、負の数から負の数を引く計算だけは間違えないようにする」など、克服すべき内容を明確に定め、これを積み重ねていくことが大切です。これは、定期考査に限らず、学習を進める時の基本です。


⑥ 生活リズムを整えて、休むべき時には休む

:よく、試験を一夜漬けで乗り切ろうとする人を見かけますが、この方法は長続きしませんし、本当の意味での学力をつけることもありません。(私自身が昔このタイプだったので、いかにダメかということがよく分かります。) 勉強は、上にも書きましたが計画的に、継続的に行うことが大切です。無理に早起きをする必要はありませんが、夜更かしは避けて、自分にとって一番頭が働くと感じる分はしっかりと睡眠をとり、食事もしっかりとるという基本を守ることが大切です。また、「頑張ろう」という気持ちに押しつぶされてしまうことも禁物。どんなに頑張っても、体調を崩して試験を受けられないのでは本末転倒です。音楽を聴いたり、散歩をしたりなど、リフレッシュするための何かを計画の中に組み込んでおくと良いでしょう。


⑦ 試験範囲や、試験上の諸注意に注意!

:小学校までと違い、中学校の試験では「試験範囲」は超重要です。情報戦でおくれをとってしまうと、それだけで軽く10点、20点の差がつきかねません。普段から先生からの情報にアンテナをはるとともに、情報交換できる友人関係をいくつか築いておくと良いでしょう。また、中学では作図などの試験の際に「定規やコンパスを持参せよ」と言う指示などが出されることもあります。こうした試験上の指示・諸注意にも普段から十分に注意を払っておきましょう。


中学校の定期考査は、試験範囲が比較的明確な分、計画的に学習を進めていけばそれなりの点数は取れます。ぜひ最初のスタートダッシュを決められるように、今のうちにテストに向けた計画を立てておきましょう!

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