【定期テスト】 定期考査後の見直しと次回試験までの学習のポイント

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2025/5/25

学年最初の中間テストも終わり、いろいろと思うところがある時期ではないかと思います。定期考査が終わった直後は「次はこうしよう、頑張るぞ」という気持ちも芽生えてくるものですが、定期考査からしばらくたつと「まぁ、そのうちでいいかな」と気も緩んでしまいがちです。「鉄は熱いうちに打て」と言いますが、定期考査が終わって間もない今の時期に、次の試験に向けて何ができるかを考えておくのは大切なことです。こちらの記事では、定期考査の見直しや次の試験までの学習を効果的なものとするポイントを、いくつかお示ししていきたいと思います。


【1、定期考査の見直しで注意すべきこと】

定期考査の見直しの目的は、自分の弱点や理解不足を明確にしてそれらを克服して学力を向上させ、最終的には次の考査における成績UPを目指すことです。ですが、前回の試験範囲の見直しにいつまでもこだわっていると、今度は次の学習範囲の学習におくれをとってしまいがち。そこで、短期間、かつ効果的な見直しを行うことが大切になります。いくつかポイントを示していきましょう。


① 見直しは主要教科にしぼる

:通常、中学や高校の定期考査のペーパーテストで、それまでに学習した内容と深く関連する積み上げ型の連続性のある出題がなされるのは英語・数学・国語・社会・理科などの主要教科で、それ以外の教科の試験で「前回に学習した内容を理解していないと次のテストで点が取れない」ということはまれです。ですから、見直しを行う教科は、こうした「以前の内容の理解が不十分だと次の範囲の学習理解が難しくなる」という教科に絞って行いましょう。


② 連続性のある教科を重点的に見直す

:①と同じことですが、特に数学など、前回の範囲が次の単元の土台となっていることが多い教科や単元については、重点的に見直しておく方がよいでしょう。


(例) 正負の数の計算が不十分だと、次の文字式や方程式に影響してしまう、など


③ テストでできなかった問題のうち「もう少しでできる」内容を重点的に見直す

:まずは間違えた問題の原因を明確にしましょう。そして、どうすれば解けたのかを理解した上で、それらのうち「もう少しで自分のものにできそうだ」と思う問題については解き直しを行うなど重点的に見直しをして「次はもう間違えない」、「次回同じ問題が出たら必ず解ける」と言える問題を1つでも2つでも増やしておくことが大切です。

時間と労力は限られていますので、あれもこれもと欲張りすぎず、確実にできるところをしっかり増やしておくことが大切。


(例) 四則計算の「移項」については確実に間違いのないように練習しておく

(例) 英語では固有名詞よりも動詞・形容詞・副詞など、他の単元でも出そうなものを中心に、身につきそうなものを覚えなおしておく


④ 特に達成したい目標を設定しておく

:すべての教科について目標を設定するとかえって労力を必要としてしまうので、そこまでする必要はありませんが、一部の教科や全体成績については、おおよそでいいので達成したい目標を定めておくのが良いでしょう。その目標は、「次回は80点を目指したい」とか「全体順位を50位以内にしたい」など、数値目標でもよいですし、「前回足を引っ張ってしまった分数式については間違えないようにする」など、特定の単元や内容に即したものでも良いと思います。目標を設定してモチベーションを維持すると同時に、次の試験が終わったときにどこまで目標が達成できたかチェックしてみると良いと思います。


【2、次回の定期考査までの学習のポイント】

① 次回の試験範囲について、おおよその見当をつけておく

:よく、「先生から試験範囲を聞いていないので、次の範囲がどこまでか分からない」という人を見かけますが、多くの場合そんなことはありません。前回の考査の範囲や、教科書の目次などを見れば、担当の先生がよほど気まぐれな進め方をしていない限り、おおよその範囲や、次回考査でどれくらいまで進むかの見当はつけられるはずです。あらかじめ心構えをしておき、もし可能である場合には先取り学習をしておくとよいでしょう。


(先取り学習の例)

・次の試験範囲と思われる英語長文がある場合、自分の知らない単語だけあらかじめノートに書き写しておく

→その後、授業が進んで意味が判明するごとにその単語のわきに意味を書き足すことで単語ノートを完成させてしまう


あらかじめ単語の意味まで自分で調べようとすると、思わぬ労力がかかりますし大変なので途中で挫折しがちです。ですから、先に単語だけ書き写しておき、授業中に先生が長文の意味を解説してくれる際に、あらかじめ書いておいた単語のわきにその意味を書くようにすれば、綺麗に単語ノートを作成することができます。あとは、それを次の試験の時までに見直せばよいだけになりますので、試験直前の作業の時間を短縮することができます。どうすれば日々の学習を効率的に進めることができるのか考えながら工夫してみましょう。


② 日々の学習習慣を見直し、無理のない学習を継続する

:そもそも、学習時間を取らなければ学力の向上は図れません。テスト前の期間だけ勉強するのではなく、日々の予習・復習の質と量を調整しましょう。毎日15〜30分程度だけでも弱点の補強や暗記(単語・漢字・公式など)に取り組むだけで、次のテスト前の準備が圧倒的に楽になります。継続は力です。

その際、あれもこれもと欲張るのではなく、まずは自分で確実にできる範囲のことを繰り返すことを意識してみましょう。無理をして挫折するよりも、確実にできることを継続する方が最終的には学力向上につながるはずです。


(例) 毎日寝る前に簡単な英作文を1つだけ作って書いてみる。

   [平叙文・否定文・疑問文などのバリエーションをつけて繰り返してみると良い]

(例) 忘れがちな数学の公式を見直す時間を毎日10分作る

(例) 歴史の授業があった日の夜はその日の内容を10分だけ読み直してみる


③ 予習と復習のどちらに重点を置くか、教科ごとに考えておく

:教科によって、予習がより重要になる教科と、復習がより重要になる教科、または両方が重要になる教科に分かれてきます。数学などは両方が重要になることが多く、英語については、予習は下準備程度、その後の復習が大切な教科です。また、歴史などの社会科系は、予習はそれほど重要でなく復習が重要である教科です。それぞれの学校の先生の授業の進め方によっても変わってくることが多いかと思います。日々の学習の中で、どちらを重視して進めるかの感覚を養っておきましょう。


④ 次回試験へのアンテナをはる

:2の①でお話したことにもつながることですが、次回試験の内容へのヒントは、実は日々の授業や小テストなどの中に隠されているものです。授業の中で先生がやたら強調しているものはありませんでしたか。小テストで出た内容は、授業内容とどのようなかかわりがあるものでしたか。そもそも先生は「ここは出るから」とか「ここは試験に出すつもりはないけど」など、アナウンスを授業内でしていませんでしたか。

こうしたヒントに普段からアンテナを張っていると、正式な試験範囲が出なくても「多分このあたりまでが試験範囲になるんだろうな」とか、「これは試験で出題されそうな気がする」という感覚につながっていくはずです。また、能動的に授業を聞くことで、集中力も高まっていくと思います。疑問に思ったことはぜひ先生に質問してみても良いでしょう。私などは学校で先生をしていた頃に生徒が質問に来ると、つい熱がこもって試験に出そうと思っていることを強調して答えてしまったりしたものです(笑)。

こうしたことを通して「この辺から出そうだな」とわかってきたら、その範囲については重点的に学習を進めていきましょう。


以上、定期考査の見直しや次の試験までの学習を効果的なものとするポイントについて、いくつか簡単にご紹介しました。当たり前のことばかりかもしれませんが、一つ一つのことを丁寧に実行できれば自ずと結果も違ってくると思います。学校の予定にもよるかと思いますが、多くの学校では1学期の期末試験まであと1ヵ月半くらいではないかと思います。ぜひ、「実行できそうだな」ということはすぐに取り入れて、次回試験の結果を今回以上のものにできるように頑張ってください!

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