歴史勉強方法 徹底検討 (第1回) 歴史が伸びない人に共通する3つの勘違い
― 暗記量・一問一答・ノート信仰の落とし穴ー
※ ここで紹介する3つの学習方法は、決して「間違った勉強法」ではありません。
多くの受験生が実践し、実際に成果を出してきた方法でもあります。
ただし、あるポイントを意識せずに使ってしまうと、努力のわりに点数につながりにくくなるのも事実です。
この記事では、それぞれの学習法を否定するのではなく、
「どう使えば、効率と定着が劇的に上がるのか」という視点で整理していきます。
「歴史はちゃんと勉強しているのに、なぜか点数が伸びない」
これは受験生から本当によく聞く悩みです。
話を聞いてみると、多くの場合、努力が足りないのではなく、努力の“向き”が少しズレているだけ。
今回は、そんな受験生に共通して見られる「3つの勘違い」を整理していきます。
勘違い① 暗記量=得点力だと思っている
歴史は暗記科目。
これは半分正解で、半分は誤解です。
確かに用語を知らなければ問題は解けません。
しかし入試で問われるのは、
「知っているか」ではなく「使えるか」。
たとえば、
なぜその出来事が起きたのか
その後、社会はどう変わったのか
他の時代・地域とどうつながるのか
こうした因果関係や流れを理解していないと、
語句をいくら覚えても得点には結びつきません。
暗記は「ゴール」ではなく、考えるための材料。
まずこの意識転換が必要です。
勘違い② 一問一答をやれば実力がつくと思っている
一問一答は、とても便利な教材です。
短時間で知識確認ができ、スキマ時間にも使えます。
ただし、一問一答だけで勉強を終えてしまうと、
「単語は知っているのに、文章問題が解けない」状態になりがちです。
なぜなら、一問一答は
前後関係
同時代の出来事
歴史の流れ
を自分で考えなくても答えられてしまうから。
一問一答は
「覚えたかどうかのチェック用」
として使うのがベストです。
勘違い③ ノートをきれいにまとめるほど理解が深まると思っている
色ペンを使い、図も描いて、丁寧にまとめたノート。
見た目はとても立派です。
でも、そのノートを作ったあと、自分の言葉で説明できますか?
もし説明できないなら、
そのノートは「作業」で終わってしまっています。
ノートは
理解の結果として書くものであって、
理解の代わりになるものではありません。
本当に効果的なのは、
口に出して説明する
白紙に流れだけ書いてみる
なぜ?を自分に問い直す
といった、頭を使う作業です。
歴史は「覚え方」を変えるだけで伸びる科目
今回紹介した3つは、
どれも多くの受験生が真面目に取り組んでいる学習法です。
だからこそ、
「どう使うか」を少し変えるだけで、結果が大きく変わります。
次回は、
📘 「点数につながる歴史勉強の正しい順番」
―― 何から手をつけるべきか、を具体的に解説します。
「頑張っているのに伸びない」状態から抜け出すために、
一緒に土台を整えていきましょう。