算数の暗記は悪か|応用力の正体は手持ちの型の数
算数の暗記は悪か。暗記ばかりさせると応用力が育たない、という説を信じて、型を覚えさせることに罪悪感を持っているご家庭は、残念ながら良質な養分です。応用力の正体は、手持ちの型の数だからです。
応用が苦手に見える子は、発想ではなく材料が足りない
応用問題を解いている子の頭の中をのぞくと、白紙からひらめいているわけではありません。覚えている解法の中から使えそうなものを取り出し、つなぎ合わせているだけです。
料理に例えると、冷蔵庫が空の人は、どれだけ創造的でも作れる料理が限られます。応用が苦手な子の多くは、センスがないのではなく、食材が足りません。
暗記教育が叩かれる本当の理由
叩かれているのは暗記そのものではなく、暗記したものを使う練習の不足です。答えだけを覚えて、少し形が変わると止まってしまう。この状態は確かに困りますが、処方箋は暗記をやめることではなく、覚えた型を使う訓練を足すことです。
暗記をやめて考えさせれば創造性が育つ、という話は耳ざわりが良いのですが、材料なしの発想勝負は、偏差値40台から60を目指す層にとって最も効率の悪い戦い方です。
暗記を、使える型に変える3つの手順
解法を覚えるとき、なぜその式になるのかを一言で言えるようにする
覚えた型を、少し形を変えた問題で使ってみる
数日あけてから、何も見ずに再現する
この3つを入れると、丸暗記が使える知識に変わります。特に3つ目の間隔をあけた再現は、予習シリーズの復習でも最も効果の出る部分です。
親がやるべき非情な決断
暗記と応用を対立させるのは、今日でやめてください。まず材料を増やし、次に使う。この順番を守るだけで、同じ勉強時間でも得点の伸び方が変わります。
創造性は、豊富な材料を持った子に後から訪れるご褒美です。順番を逆にしたご家庭が、悩み続けることになります。
まとめ
暗記は悪ではなく、応用の前提条件です。ただし、使える形に整える手間は、省かないでください。
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