新学年の前にやっておきたい「苦手単元の棚卸し」3ステップ
「うちの子、数学が苦手で……」
保護者の方から、こうしたご相談をいただくことがあります。
ただ、「数学が苦手」と一言で言っても、実際に授業で様子を見てみると、つまずいている場所は一人ひとり違います。
計算はできるけれど文章題になると止まってしまう子。
割合になると急に分からなくなる子。
解き方は分かっているのに、計算ミスが多い子。
問題文を最後まで読まずに、なんとなく式を作ってしまう子。
このように、「苦手」という言葉の中身を具体的にしていくことが、学習を立て直す第一歩だと私は考えています。
そこで今回は、苦手単元を整理するときにおすすめしたい3つのステップをご紹介します。
① まずは「テスト」を見返す
最初に確認したいのは、最近の定期テストや実力テストです。
ここで大切なのは、
「何点だったか」だけを見ることではありません。
間違えた問題を見ながら、
計算問題で間違えているのか
文章題で間違えているのか
特定の単元で間違いが集中しているのか
本当は解けたはずの問題を落としているのか
を確認してみてください。
例えば、数学が50点だったとしても、
「数学が全部苦手」
とは限りません。
計算問題はほとんど正解していて、割合や文章題だけ失点しているのであれば、まず取り組むべき場所はそこです。
点数ではなく、「どこで点を落としているのか」を見る。
これが最初のポイントです。
② ワークや宿題から「手が止まる場所」を探す
次に、普段使っているワークや問題集を確認します。
ここでは、間違えた問題だけではなく、
「途中で手が止まっている問題」
にも注目してみてください。
例えば、
「この問題、どうやって解くんだっけ?」
と考え込んでいるなら、解き方そのものが曖昧なのかもしれません。
一方で、式は正しく立てられているのに答えが違うのであれば、計算や途中式に原因がある可能性があります。
つまり、
「間違えた」という結果だけではなく、「どう間違えたのか」を見る。
ここまで確認すると、苦手の正体が少しずつ見えてきます。
③ 実際に1問解いてもらう
最後に、実際に問題を解いている様子を確認します。
これが意外と重要です。
同じ「不正解」でも、
「問題文を読んでいない」
「公式を忘れている」
「式は合っているけれど計算を間違えている」
「答えは分かっているけれど、途中式を書いていない」
など、原因はまったく違います。
そのため、私は授業でも、
「どこが分からない?」だけではなく、「実際に1問解いてみよう」
という確認を大切にしています。
解いている途中の様子を見ることで、本人も気づいていなかったつまずきが見えてくることがあります。
「苦手」を一括りにしない
「数学が苦手」
「英語が苦手」
「勉強が苦手」
という言葉だけで考えてしまうと、何から始めればいいのか分からなくなってしまいます。
でも、
「どの単元が苦手なのか」
さらに、
「その単元の、どの部分でつまずいているのか」
まで細かくしていけば、取り組むべきことが見えてきます。
例えば、
数学が苦手
↓
割合が苦手
↓
「何を基準にするのか」が分からない
↓
まず割合の基本問題から復習する
ここまで具体的になれば、勉強のスタート地点を決めることができます。
「全部やり直す」必要はありません
成績が下がってくると、
「最初から全部やり直さないと……」
と考えてしまうことがあります。
もちろん基礎の復習が必要な場合もあります。
ただ、すべてを一度にやり直そうとすると、時間もかかりますし、本人も「結局、何をやればいいの?」となってしまうことがあります。
だからこそ、
今の自分がどこでつまずいているのかを確認して、優先順位を決める。
これが大切です。
苦手を一気になくすことよりも、
「今はここをやればいい」
という状態を作ること。
それだけでも、勉強への取り組み方は変わっていきます。
「何から勉強したらいいか分からない」なら
もしお子さまが、
「勉強しているけれど、なかなか点数につながらない」
「苦手なところが多すぎて、何から始めればいいか分からない」
「家で勉強しようとしても、結局何をやればいいのか決められない」
という状態でしたら、まずは「今どこでつまずいているのか」を一緒に整理してみることをおすすめします。
私の授業でも、いきなり問題をたくさん解いてもらうのではなく、
現在の学習状況を確認する
→ つまずいている場所を見つける
→ 優先順位を決める
→ 必要なところから取り組む
という流れを大切にしています。
「苦手だから、全部やり直す」ではなく、
「今の自分に必要なところから始める」。
新しい学年を迎える前に、一度お子さまの「現在地」を確認してみてはいかがでしょうか。
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