共通テストまで3か月|10月後半から「やめること・続けること・増やすこと」
10月も後半に入り、共通テストまで約3か月となりました。
この時期になると、
「まだ終わっていない範囲がある」
「模試の点数が思ったほど伸びていない」
「過去問もやらないといけない」
「新しい問題集を始めた方がいいのでは?」
と、やるべきことが一気に増えたように感じる受験生も多いと思います。
しかし、残り時間が短くなってきたからといって、
勉強することをどんどん増やせばよいわけではありません。
むしろ10月後半から大切になるのは、
何をやめるか
何を続けるか
何を増やすか
を決めることです。
前回の記事では、
過去問を「解いて終わり」にせず、課題を見つける教材として使う方法を紹介しました。
今回は、その先です。
過去問や模試から課題が見えてきたとき、
残り3か月の学習時間をどこに使うのか。
具体的に考えてみましょう。
まず「全部やる」という考えをやめる
受験が近づくほど、
「これもやらなければ」
というものが増えていきます。
英単語。
数学の苦手分野。
日本史の文化史。
世界史の地域史。
公共・政治経済の資料問題。
過去問。
予想問題。
学校や予備校の課題。
これらを全部完璧にしようとすると、時間はいくらあっても足りません。
そこで10月後半からは、
「やるべきことリスト」を増やすより、「優先順位」を決めること
が重要になります。
まず、自分の勉強を3つに分けてみてください。
①得点を維持するもの
②これから得点を伸ばすもの
③今は優先順位を下げるもの
この分類だけでも、かなり整理できます。
「維持する科目」と「伸ばす科目」を分ける
例えば、模試で英語は安定して目標点を取れている。
しかし、数学ⅡBCは目標より20点ほど低い。
この場合、
英語と数学に同じ時間をかける必要はないかもしれません。
ただし、
「英語ができているから、もうやらない」
というのも危険です。
そこで、
英語=得点を維持する科目
数学ⅡBC=これから伸ばす科目
と考えます。
維持する科目には、必要最低限の時間を確保する。
伸ばす科目には、少し多めに時間を配分する。
こうすると、
得意科目を落とさず、弱点を改善する
という考え方ができます。
残り3か月では、
「苦手科目を全部得意科目にする」
よりも、
得点全体をどう引き上げるか
という視点が重要です。
やめること①|新しい教材を次々に増やす
不安になると、新しい参考書や問題集に手を出したくなります。
書店やSNSを見ると、
「この問題集がいい」
「これをやれば伸びる」
という情報もたくさんあります。
もちろん、必要な教材を追加すること自体が悪いわけではありません。
ただし、新しい教材を始める前に、一度確認してほしいことがあります。
今使っている教材を、どこまで使えるようになっていますか?
例えば数学なら、
一度解いた基本問題を、数日後にもう一度自力で解けるでしょうか。
日本史や世界史なら、
一問一答で覚えた知識を、実際の入試問題でも使えるでしょうか。
新しい教材を買う前に、
「今の教材では何が足りないのか」
を説明できるか確認してみてください。
明確な理由がなければ、今持っている教材を使い切る方が効果的な場合があります。
やめること②|苦手分野を全部同じように勉強する
「数学が苦手」
「世界史が苦手」
という言い方では、範囲が広すぎます。
例えば数学ⅡBCでも、
三角関数はある程度できる。
微分・積分も基本問題なら解ける。
でも数列だけ極端に弱い。
という人もいます。
この場合、
数学ⅡBCを最初から全部やり直すより、
数列の優先順位を上げる
方が効率的です。
苦手分野を、
A:少し復習すれば得点できそう
B:ある程度時間をかければ改善できそう
C:基礎から大きく戻る必要がある
くらいに分けてみてください。
残り時間を考えると、まず取り組みたいのはAです。
次にB。
Cについては、志望校の配点や出題頻度、自分の他科目の状況を見ながら判断します。
これは「苦手分野を捨てる」という意味ではありません。
今から得点につながりやすい順番を考える
ということです。
やめること③|勉強時間だけで安心する
受験直前になるほど、
「今日は10時間勉強した」
「昨日は8時間だった」
と勉強時間が気になります。
もちろん、一定の学習時間は必要です。
しかし、
長く机に向かっていることと、得点が伸びることは同じではありません。
例えば3時間数学を勉強しても、
解説を読むだけで終わったのか、
苦手な数列の問題を自力で解けるようになったのか、
では結果が違います。
この時期からは、
「何時間勉強した?」
だけでなく、
「今日、何ができるようになった?」
も確認してください。
続けること①|基礎の確認
共通テストまで3か月となると、
「もう基礎をやっている場合ではない」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、模試や過去問で基本問題を落としているなら、
基礎へ戻ることは遠回りではありません。
例えば数学で、
二次関数の最大・最小が曖昧なのに、共通テスト形式の長い問題ばかり解いても、
得点は安定しにくいでしょう。
世界史で、
時代の流れが分かっていないのに、正誤問題だけを大量に解いても、知識が整理されないことがあります。
基礎学習は、
「全部最初からやり直す」
という意味ではありません。
過去問や模試で見つけた弱点について、
必要なところまで戻る
ということです。
続けること②|間違えた問題の解き直し
10月以降は、新しい問題を解く機会が増えます。
だからこそ、
間違えた問題を放置しないこと
が重要です。
おすすめしたいのは、間違いを簡単に分類することです。
例えば、
「知識不足」
「解法が出なかった」
「計算ミス」
「読み違い」
「時間不足」
などです。
すると、自分がいつもどこで失点しているのかが見えてきます。
毎回、
「惜しかった」
で終わらせてはいけません。
同じ原因で失点しているなら、そこが改善すべきポイントです。
続けること③|得意科目のメンテナンス
苦手科目ばかり気にして、得意科目を放置してしまう受験生もいます。
しかし、
現在取れている点数を維持することも受験勉強です。
例えば日本史で安定して8割程度取れているなら、
毎日何時間も使う必要はないかもしれません。
それでも、
用語確認、過去問、間違えた分野の復習。
などは継続します。
得意科目は、
「伸ばす科目」ではなく「落とさない科目」
として扱う考え方も必要です。
増やすこと①|本番形式で解く機会
10月後半からは、
知識を増やす勉強だけでなく、持っている知識を使う勉強
を少しずつ増やしていきます。
共通テストでは、単に用語や公式を知っているだけではなく、
問題文、資料、グラフ、会話、複数の条件、
などから必要な情報を取り出して考える必要があります。
数学なら、
「公式は分かるのに、文章題になると使えない」
社会なら、
「用語は知っているのに、資料問題で間違える」
ということがあります。
これを改善するには、
実際の形式で問題を解く経験
が必要です。
増やすこと②|時間を意識した演習
これまでは、
「時間をかければ解ける」
でもよかったかもしれません。
しかし本番では制限時間があります。
10月後半からは、
すべての勉強を時間制限付きにする必要はありませんが、
一部の演習では時間を意識する
ようにしましょう。
ここで大切なのは、
単に急いで解くことではありません。
例えば、
どの問題から解くか。
一問にどこまで時間を使うか。
一度飛ばす判断ができるか。
見直しの時間を残せるか。
こうしたことも含めて、時間配分です。
増やすこと③|「一週間単位」の振り返り
残り3か月になると、
1か月単位の計画だけでは修正が遅くなることがあります。
そこでおすすめなのが、
一週間ごとの振り返りです。
週末に10分程度で構いません。
次の3つを確認してみてください。
①今週、できるようになったこと
②まだできていないこと
③来週、最優先で取り組むこと
例えば、
「数列の漸化式は基本問題までできるようになった」
「世界史は19世紀ヨーロッパの流れがまだ曖昧」
「来週は公共政経の金融分野を優先する」
という具合です。
計画通り進まなかったとしても問題ありません。
重要なのは、
計画を守ることではなく、必要に応じて修正することです。
科目ごとに考えるとどうなる?
ここまでの考え方を、科目別に少し具体化してみます。
数学
やめること
→難しい問題ばかり追いかけること
続けること
→基本問題・解き直し・計算練習
増やすこと
→共通テスト形式・時間を意識した演習
特に、
「分かる」から「時間内に自力で解ける」
へ移していきます。
日本史
やめること
→細かな用語ばかり増やすこと
続けること
→通史・重要用語・間違えた範囲の復習
増やすこと
→史料・年代整序・正誤問題
知識を、
「知っている」から「問題で使える」
状態へ変えます。
世界史
やめること
→地域ごとにバラバラに暗記すること
続けること
→タテの流れ・ヨコのつながり・因果関係の整理
増やすこと
→資料・地図・正誤問題などの実戦演習
過去問で見つかった知識の穴を、関連する時代・地域まで戻って整理します。
公共・政治経済
やめること
→時事用語だけを追いかけること
続けること
→政治・経済の基本的な制度や仕組みの理解
増やすこと
→資料・グラフ・会話形式の問題
ニュースを見る場合も、
「このニュースは教科書のどの制度と関係する?」
と考えてみましょう。
迷ったら「点数につながるか」で考える
10月後半になると、勉強したいことはたくさんあります。
そんなときは、
「今これをやることで、どんな失点を減らせるのか?」
と考えてみてください。
例えば、
新しい参考書を始めたい。
では、
「今の自分のどんな課題を解決するため?」
と考える。
世界史を最初から全部復習したい。
では、
「本当に全部が弱いのか?」
と考える。
数学の難問を解きたい。
では、
「その前に、本番で取るべき基本問題は取れているか?」
と考える。
この問いを入れるだけでも、優先順位はかなり変わります。
まとめ|残り3か月は「足し算」だけでなく「引き算」も必要
受験が近づくと、
もっとやらなければ
という気持ちになります。
その気持ちは自然です。
しかし、残り3か月では、
新しいことを増やすだけではなく、
やらないことを決めること
も重要です。
10月後半からは、
やめること
目的のない教材追加
苦手分野を全部同じように勉強すること
勉強時間だけで成果を判断すること
続けること
必要な基礎確認
間違えた問題の解き直し
得意科目の維持
増やすこと
本番形式の演習
時間を意識した問題演習
一週間単位の振り返り
を意識してみてください。
前回の記事では、
過去問を使って、自分と志望校との差を見つけることを紹介しました。
今回は、その差を見つけた後に、
限られた時間をどこへ使うかという話です。
残り時間が少なくなったからこそ、
すべてを頑張ろうとするのではなく、
「何をやれば、今の自分の得点が一番変わるのか」を考える。
共通テストまでの残り3か月。
勉強量を増やすだけでなく、勉強の中身を一度整理する時期にしてみてください。
※2027年度大学入学共通テストの本試験は、2027年1月16日(土)・17日(日)に実施される予定です。日程・受験上の注意等は大学入試センターが公表する最新情報をご確認ください。
この先生のおすすめコース
- 数学が苦手な文系・国公立志望の生徒さん
- 公式は覚えているが、問題になると使えない
- 二次関数・確率など特定分野で大きく失点している
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共通テストにおすすめの指導コース
- リスニングが今より聞き取れるようになりたい方
- リスニングを中心に対策したい方
- 勉強の仕方のヒントが欲しい方
- 大学受験を控えた&考え始めている高校2年~3年生
- 受験はまだ先だけれど早めに発音への意識を高めたい高校1年生
- 共通テストのリスニング対策も意識して学習に取り組みたい高校生
- 共通テストの国語で8割以上得点したい方
- 苦手分野(小説、古文、漢文等)で苦戦し、点数が伸び悩んでいる方
- 国語の共通テスト得点アップのため積極的にリードしてくれる先生を探している方
- 共通テストの複素数の分野に苦手意識がある。
- 複素数の解き方のコツを学んで点数アップしたい。
- 大学共通入学テストの数学ⅡBCの複素数平面の点数をとりたい。
- 共通テスト形式になると手が止まり、高3からでも基礎に立ち返って学び直したい生徒さん
- 部活や他教科で忙しく、限られた時間で効率よく物理の苦手分野を克服したい生徒さん
- 模試の点数が伸び悩み自信をなくしているが、理系進学を絶対に諦めたくない生徒さん