[オンライン家庭教師] 専任講師を選ぶメリットは?
2025/9/5
2020年のCOVID以降、家庭教師をオンラインで受講するメリットが知られるようになり、オンライン家庭教師を提供している個人や団体が一気に増えました。
従来の家庭訪問型や教室型の家庭教師や個別指導と比べて、オンラインで受講するメリットはたくさんあります。
オンライン家庭教師を選ぶとき、指導の質や料金などがもっとも気になります。この記事では大学生講師と社会人講師を比較してのメリット・デメリットを紹介します。
また社会人講師を選ぶときの注意点も紹介します。
受講生にピッタリな家庭教師を選ぶための参考にしてください。
1. 大学生講師について
大学生の家庭教師を依頼するメリットはいくつかあります。
・料金が比較的安い
・高校生活や大学受験を終えたばかりで経験が新鮮
・受講生と年齢が近く親しみやすい
大学生講師だと60分で2,000ー4,000円程度でしょう。社会人の専任講師と比べて受講料はずっと低く抑えることができます。
中には1,500円とかもありそうですが、家庭教師としてまともに授業準備等をすれば対象学年を問わずそれなり時間がかかります。あまりに格安なものは何か理由があります。
また大学生の1-2年生であれば、家庭教師の経験はまだ少ないものの自分自身の高校生活体験や大学受験体験が受講生と近いので、受講生の現在の悩みなどが伝わりやすいというメリットはあります。
講師自身が悩んで解決した体験も受講生と近いことがあるでしょう。親しみやすいお兄さん、お姉さんという感じで接することができると思われます。
デメリットの方はどうでしょうか。
・多様な生徒を指導した経験が少ない
・教材研究や教授法研究はあまりなされていない
・就活や試験などで忙しくなると指導してもらうことが難しくなる
大学生の中には塾講師や家庭教師の経験を多少持つ人もいるでしょう。しかしそれは社会人の専任講師が持つ経験量と比べて比較にならないほど少ないです。
経験が少ないということは多様な生徒に接した経験も少ないということであり、大学生講師からは「生徒がなぜわからないのか、わからない」という声も聞きます。東大、京大生などは時間単価も高いでしょうけど彼らとて教えた経験が豊富なわけではありません。
教材や教授法についての研究も不足しがちでしょう。生徒はそのレベルや勉強スタイル、学校の授業との関連などで最適な教材や教授法が変わります。自分自身は大学受験を通して自分に最適な方法を身につけているでしょうけど、それがどの生徒にも適用できるわけではありません。
また大学生は定期試験や就職活動の時期になると自分のことで手一杯になります。家庭教師のスケジュール変更は普通にあるでしょうし、スケジュールどおり受講できたとしても大学生の方が教える準備が十分にできていないことがあります。
特に理系の大学生は普段から忙しいです。1年次から難しい科目が多く、必修の実験実習などもあります。4年生になれば大学院希望者は大学院入試もありますし、卒業研究も本格化してきます。さらに大学院生はM2になると研究活動や学会発表の準備などが非常に忙しくなります。
大学生だからサークル活動やボランティア、飲み会などもあるでしょう。
このような点から、長期計画の受験準備に大学生家庭教師を使うのはリスクがあります。急なスケジュール変更、1年以内での突然の指導辞退、準備不足...大学生家庭教師を頼むならこれらのリスクは覚悟しなくてはならないでしょう。
2. 社会人の専任講師について
指導の品質を求めるなら経験豊富な社会人専任講師に依頼するのが比較的安全と思われます。
社会人専任講師は時間単価がそれなりに高いです。60分で5,000円から特殊な目的になれば15,000円ぐらいになることもあるでしょう。
一方で、大学生以上に社会人講師は指導力の優劣に大きな差があるので、その見きわめが重要になります。
以下にその見分け方のポイントを紹介します。
教務に関する経験と実績
社会人講師を選ぶ際、やはり大事なのは指導経験と実績です。
必ずしも受験産業である必要はないと思いますが、「教える」という仕事に直接たずさわった経験はとても重要な指標です。
そして指導実績も大事です。合格実績を公表しているならそれも参考になるでしょう。受講生や保護者からの声なども見ることができるなら参考になります。
学歴や職歴
どのようなキャリアを歩んできた人なのかをチェックすることも大事でしょう。
受験産業一筋で来た人なら受験情報を多く持っているでしょうし、教材研究や指導力も期待できます。ただし受験以外の業界についてはあまり情報はないので、受験までの指導はできてもその後のキャリア形成まで見越した進路指導は難しいかもしれません。
注意すべきなのは、昨今の副業ブームで家庭教師を副業的にやっている社会人でしょう。昼間に本業の仕事があって夜間に少しの収入アップを目指して家庭教師をやっているようなケースです。教材研究や教授法研究、受講生との授業の準備にかけている手間などで十分な時間が取れているようなら問題ないでしょう。小遣い稼ぎ程度の意識で片手間にやっているようならその品質は言うまでもありません。
実名や顔写真
youtubeなどには多くの解説動画がアップされていて、その作者は非常に多様です。
大手予備校の有名講師が無料で提供してくれている動画は信用できるでしょうけど、匿名で素性がはっきりしないような作者のものはあまり信用しない方がよいでしょう。中には軽い気持ちで「授業やってみた」「説明してみた」程度の動画やブログもあり、説明が間違っているものも多くあります。
判断の1つの目安になるのは実名と顔写真の有無でしょう。これらが公表されているとすれば講師としての仕事に責任が伴います。
実名で顔写真もあり経歴や実績が明示されているものを優先的に信用しましょう。
SNSやブログなどの発信
講師の素性がわかったら、その人が発信している情報もチェックしましょう。
SNSやブログ、youtube、ウエブサイトなどが参考になります。以下のような点を探ってみましょう。
・どのような内容を発信しているか
・どんな人物なのか
・どういう分野に強いのか
・自分と相性がよさそうか
・その講師から何を得ることができそうか
・生徒の個人情報をリークしていないか
これらをチェックして、信用できそうだと判断したらコンタクトを取ってみてください。
3. 総合的に判断
以上のような点をチェックし、自分の目標達成を助けてくれると信じられる最適な講師を選んでください。
あなたが自分にピッタリの講師に出会うことができ、目標を達成できることを願っています。
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