誰もが通る道?進学校ショックって何のこと?
2025/9/6
高校受験で進学校に合格した人へ
合格おめでとう。あこがれの大学に進むための大きなステップですね
この高校で勉強をがんばれば、いよいよ大学へ...
期待と不安でいっぱいだと思います
そして、多くの生徒にその不安は当たってしまいます
進学校ショックです
この記事では進学校ショックとは何か、それを乗り越えるにはどうしたらいいかを紹介します
記事の最後には、保護者の方が気をつけるべきことも紹介しています
1. 進学校ショックとは
現象
進学校ショックとは「中学でいつも上位だった生徒が高校でいきなり平均点以下などの成績を取り、ショックを受けること」をいいます。
中学時代は得意科目ならいつも最上位、苦手科目でも学年ではそこそこ上位だったはずです。
成績上位者同士での順位変動はあったとは思いますが、まさか自分が平均点前後の争いに巻き込まれるなど、夢にも思っていなかったことでしょう。
でも進学校に進むとこういうことが起こるのです。
不得意科目は学年平均点に遠く及ばず、得意科目ですら平均点を少し超える程度。
たとえば中学で数学が得意で、定期試験はいつもほぼ満点で学年トップ。そんなあなたが高校の最初の定期試験でいきなり70点となります。
「さすが高校数学、試験問題も難しいな。でも自分が70点ってことはかなり難しかったはずで、平均点は40点台とかじゃないのか」
と思いますよね。
でも実際の平均点が70点だと聞いて、あなたは耳を疑うでしょう。そして周囲の友だちに聞くと、満点が数名、90点台は10名以上いると。
そうなのです。あなたが得意科目で自信のあった数学ですら、ここでは学年の平均点前後にすぎないのです。不得意科目の結果は言うまでもないでしょう。
ここであなたはすごいショックを受けるはずです。高校進学後の最初の試験で直面する現実、これが進学校ショックです。
原因
進学校には各地の中学校の最上位の生徒が集まってきます。
あなたは中学時代にライバルと呼べた生徒は数名だったでしょう。
それは他の中学校でも同じ状況です。あなたが別の中学校に行ったとして、やはりライバルと呼べるのは数名でしょう。
でもそういう各中学校の上位層が進学校に集まります。つまりあなたのライバルが100人以上に増えるのです。
その上位層の中であらためて平均点とか順位がつくわけですから、あなたが平均点以下になったとしても不思議はないのです。
進学校に進んだ優秀なあなたならこのことは理解できるはずです。実はあたりまえのことなのです。
2. どうすればいいか
そうは言っても、やはり気になりますよね。
今まで自分がまさか平均以下になるなんて想像すらしていなかったのですから。
でもここはあたりまえと割り切りましょう。大事なのはここからどうするかということです。
精神面
進学校でも上位に返り咲きたいなら、絶対にあきらめないこと!
あなたは中学で上位層でした。まわりのみんなもそれぞれの中学で上位層でした。
つまり誰もがあなたと同じレベルであり、その差はほとんどないのです。
たしかに新しい順位がついて、見かけ上はトップからビリまでがいます。でもその実力差はほんのわずかです。
わずかな実力差の生徒が100人以上集まって順位がつく。ということなら、トップからビリまでの差もまだほんのわずかです。仮にあなたがいまの序盤で平均以下に位置しているとしても、トップはまだすぐそこ、見えるところにいるのです。ここで早々にあきらめてはいけないのです。
このときの気の持ち方でこのあとの3年間に差がつきます。いまあなたはすごく大事な瞬間にいます。
早々にあきらめれば差は広がる一方です。でもトップが見える位置でしっかりついていけば、上位で戦い続けることができます。
勉強面
ではどうすればいいか。
やるしかない!それだけです。
一発逆転の裏ワザのようなものはありません。とにかく遅れないように必死についていく、それしかありません。
ここであなたは悩むでしょう。上位についていくにはどうしたらいいのか。
優秀なあなたは、正直言って中学のとき大して勉強していなくても上位にいられたのではないでしょうか。
ということは、本当に実力のつく勉強方法をあなたはほとんど知らないということです。
高校の難しい科目で遅れないためにはどんな勉強方法をとればいいのか。ネットを調べると「○○する勉強法」のような情報がたくさん見つかります。でもそれがあなたに合っているかどうかはわかりません。
最適な勉強方法は個人の勉強習慣や性格などに大きく依存します。専門の人に相談しましょう。
3. 保護者の方へ
進学校ショックを受けた生徒は、不安な気持ちでいっぱいなはずです。
せっかく進学校に入学したのに、ぜんぜんついていけない。大学受験も全然届かないんじゃないだろうか。家族になんて説明しよう...
そんな気持ちでいっぱいです。
そんなとき責めるようなことばを投げかけてはいけません。
これは当たり前のこと。まだトップからビリまで大して差はついていないこと。大事なのはここからどうするかということ。そんなことを気づかせてあげてください。
保護者が自分の体験からの勉強法を教えるのはあまり役に立ちません。高校生や大学受験をとりまく環境は20年前とは全く違います。
生徒のことをよく知っている、信頼できる先生などに相談してみましょう。
4. まとめ
多くの生徒が進学校ショックに直面するのは、あたりまえのことです。
大事なのはここからどうするかということです。
9年間ずっとトップを張っていたこのオレ様を平均点まで落とすとは、さすが優秀なライバルたちだ。相手にとって不足はない。本気で勝負するぜ!
というぐらいの気持ちで向かっていきましょう。
あきらめず、現状を冷静に分析し、このあとの方針を練りましょう。
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