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男子校の御三家ってなに?各校の大学進学実績は?

男子校の御三家ってなに?各校の大学進学実績は?

男子校御三家の進学実績が変化してきている?今後変化していく大学進学のトレンドを押さえつつ御三家を紹介します。

男子校御三家とは


御三家とひとくちに言っても地域や地方によって構成する学校が違います。東京の男子校御三家とは、中学受験における最難関中学である開成中学・麻布中学・武蔵中学の3校を指します。日本の最高学府である東京大学の合格者数を基準に定めており、中学受験を考える方であれば、一度は聞いたことがある名称だと思います。
 
男子校御三家と決められていても、東京大学の合格者数や偏差値が毎年トップ3となっているわけではなく、年によって順位の入れ替わりが発生します。それでも上記の3校が男子校御三家と呼ばれ続けているのは、高度な教育を施し歴史ある学校として周りに認められたブランドだからです。
 
それでは男子校御三家と呼ばれる開成中学・麻布中学・武蔵中学の3校は、どのような校風や歴史を持っているのでしょうか。それぞれの特徴を紹介します。
 

開成中学校

所在地 東京都荒川区西日暮里
創立年 1871年
創立者 佐野 鼎
建学の精神 開物成務・ペンは剣よりも強し・質実剛健・自由
偏差値 67[1] 
中1入学者数 300名
高校受験 あり(100人名)
参考元:開成中学・高等学校
 
開成中学校は140年以上の歴史があり、男子校御三家の中でも特に知名度が高い学校です。4つの建学の精神があり、1つずつ紹介します。

  1. 開物成務

人間性を開拓、啓発し、人としての務めを成すという意味があり、理想の生徒像として掲げられている。

  1. ペンは剣よりも強し

校章にもなっており、どんな力にも屈することのない学問・言論の優位を信じる精神力を鍛える。

  1. 質実剛健

時代の移り変わりが激しい世界の中で生き延びるために、外見を飾ることなく内面が充実していて、たくましく揺るぎようがない力を身につける

  1. 自由

「自主」と「自律」を礎に、みずから開拓し、育んでいく積極的な「自由」です。
 (“建学の精神”)

開成中学校の校風は自由闊達で、生徒の自主性や創造性を働かせるため、模試や定期テストの成績によるクラス分けは行っていません。また御三家の中で唯一高校受験を実施しており、内部生の授業範囲に早く間に合わせるために、独自の教材やプリントを用いて授業を行っています。週に6日、34時間の授業を行い、大学受験に必要な科目だけでなく、基礎学力を付けるためレポートや論文を提出するなど総合的な学力の向上を目指しています。
 

麻布中学校

所在地 東京都港区元麻布
創立年 1895年
創立者 江原素六
建学の精神 自主・自立
偏差値 62
中1入学者数 300名
高校受験 なし
参考元:麻布中学校 麻布高等学校

 
麻布中学校も自由闊達・自主自立を掲げた校風です。創立者である江原素六が残した「青年即未来」が教育理念として引き継がれています。青年こそが未来の扉を開く担い手であり、未来そのものであるため教育に力を注ぎ、麻布中学校を設立しました。一人一人の自主性を尊重しているため、校則もほとんどなく、学校を統率する生徒会も存在していません。自ら努力・協力することを理想にして、豊かな人間性を育みます。
 
学校独自のカリキュラムを使って受験勉強の対策をするだけでなく、「教養総合」の授業に生徒が関心のあるテーマに合わせて授業を行います。生徒は自らの知的好奇心を探求し、受験勉強だけではない教養を身に付けることが可能です。また「書く力」を向上させるために、各教科でレポートを提出したり、国語の授業で中学校三年生にして卒業論文を執筆します。
 
 

武蔵中学校

所在地 東京都練馬区豊玉上
創立年 1949年
創立者 根津嘉一郎
建学の精神 武蔵の三理想
偏差値 60
中1入学者数 160名
高校受験 なし
参考元:武蔵高等学校中学校 

中学・高校・大学で構成された一貫校で、上記の2校と同様に自由な校風です。「武蔵三理想」のもと生徒一人一人が自分で調べて、自分で解決する力を身に付けさせます。武蔵三理想を以下で紹介します。

  1. 東西文化融合のわが民族理想を遂行し得べき人物
  2. 世界に雄飛するにたえる人物
  3. 自ら調べ自ら考える力ある人物

自ら調べ自ら考え、他者を尊重しながら心を開いて対話を行い、世界に思いをめぐらしながら身近な場所で実践し、また世界にはばたいて文化的な交流や実務的な共同作業を担う自立した活力あるグローバル市民を育てることを意味しています。その過程で重んじられているのは、学びとった知を社会生活に応用し、その実践のなかで得られた体験や問題意識を知の営みに還元すること、すなわち「知と実践の融合」の精神です。
 (“武蔵三理想”)


 
生徒数が比較的少ないのが特徴で、開成や麻布の生徒は900名いるのに対して、武蔵は500名です。少数精鋭であるメリット生かし、英語の授業では外国人講師と英会話を行って、より実践的なものを学びます。英語以外の外国語も学び、国際交流を積極的に行ったり、天文学習や地学巡検などの課外活動を行います。知的好奇心をかき立てるテーマを学習することで、生徒への発想力などの才能を限界まで伸ばしてくれます。
 

御三家以外の優秀校


最初に紹介したように、男子校御三家がいつも東京大学の合格者数や偏差値のトップ3になるわけではありません。つまり、男子校御三家に匹敵する優秀校があるというわけです。関東近辺で例を挙げると筑波大駒場・聖光学院・栄光学園などが男子校御三家に匹敵する優秀校となります。以下ではこれら3校の校風や学びの特色について、紹介します。
 

筑波大駒場

所在地 東京都世田谷区池尻四丁目7番1号
創立年 1947年
創立者 国立大学法人筑波大学
学校目標 挑戦し、創造し、貢献する生き方を目指す
偏差値 70
中1入学者数 130名
高校受験 あり(40名)
参考元:筑波大学付属駒場中・高等学校
 
筑波大駒場は、名門国立大学の筑波大学が中・高・大・院が連携できる強みをいかすために設立し、国立で唯一の男子校です。既存の価値観にとらわれず、新しいものに挑戦する「精神面の姿勢」と柔軟にのびのびと意欲的に創造する「行動面の姿勢」を育み、社会に貢献できる人材になるように教育を行っています。
 
SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校であるため、先進的な理数教育が実施されます。大学との共同研究や国際交流もあり、自分の考え方や結論を分かりやすく伝える力が身に付けることが可能です。また勉強面だけではなくて、クラブ活動や学校行事にも力を入れ、個々の能力を最大限高めるために多面的に人格を形成します。

栄光学園


所在地 神奈川県鎌倉市玉縄4丁目
創立年 1947年
創立者 イエズス会
教育理念 MEN FOR OTHERS, WITH OTHERS
偏差値 62
中1入学者数 180名
高校受験
参考元:栄光学園
 
栄光学園では、勉強ができるよりも正しい人間になるように人格教育をしっかりと行っています。落ち着きがなくなりがちな年代の学生に、毎日の朝礼や授業前の瞑想、中間体操などを行い精神的に大人になるように教育をしています。部活動も全員が入部を行い、規則正しい人間を育むことが理想であるため、御三家と比べると厳しい校風です。
 
学習面でも大学受験に重きを置いた教育体制ではなく、6年間を初級・中級・上級の3つに分けて、成長の著しい中高生の人間性の発達に重きを置いています。成績評価のない授業もあり、自分の力で課題を見つけ克服することを狙って授業のテーマも定められていません。こういった高難易度な学習をするため授業についていけなくなる人もいますが、補習でフォローをしてくれるので安心です。

聖光学園


所在地
神奈川県横浜市中区滝之上100番地
創立年
1958年
創立者
学校法人聖マリア学園
建学の精神
カトリック的世界観にのっとり、人類普遍の価値を尊重する人格の形成、あわせて、高尚、かつ、有能なる社会の成員を育成する
偏差値
64
中1入学者数
230名
高校受験

URL
http://www.seiko.ac.jp/
 
聖光学院はカトリック的精神に基づく学校で、「紳士たれ」という校訓があります。自分が他人してほしいことをする精神や、万人を愛し敬う精神を持つことを教育理念とし、勉強と同じく人間教育にも重きを置いている学校です。
 
教育面では、大学受験を意識したシステマティックなもので、予備校要らずと言われています。近年では教育レベルの高さが要因となって、男子校御三家よりも聖光学院に入学したい人も増えています。勉強だけでなく、「聖光塾」という外部講師を招いて里山の自然に触れるなど多様な体験を行い、幅広い知識を蓄えることができます。

大学受験までに文系と理系を選択する必要があり、どちらが自分に適しているか考える必要があります。ですが「英語と化学が得意だけど、数学は苦手」など、どちらを選択するべきか悩んでしまう人もいると思います。

時代のトレンド トップ校の進路は


そんな方は、まずは文系と理系どちらが受験生から人気があって、時代のトレンドに乗っているのか確認しましょう。ここでは東京大学の受験実態をもとに、時代のトレンドを紹介します。
 
 
文系志願者数
理系志願者数
令和2年度
3,627人
4,914人
令和3年度
3,692人
5,328人
 
表から見て分かるように、理系の受験者数が増えていることが分かります。文高理低と言われていた時代もありましたが、現在は逆転しています。受験生や分離選択を迫られる中高生から理系が人気になった理由は、手に職を付けたいと考える人が増えたためです。
 
というのも、日本経済また世界経済の先行きが不安定で、大企業に就職しても能力のない人は退職させられることもあります。会社から重宝される人材になるために、またいつ会社が倒産しても自分の力で生きていけるように、手に職を付けやすい理系がここ数年で人気になりました。

大学進学実績


東京大学の合格者数が多いことで知られている男子校御三家ですが、当然ながら全員が東京大学に進学しているわけではありません。御三家の主な大学進学実績を紹介します。
 
[2] 
 
開成高校
麻布高校
武蔵高校
東京大学
119人
49人
7人
京都大学
6人
6人
4人
一橋大学
4人
6人
3人
東京工業大学
8人
6人
5人
 
男子校御三家は、国公立の最難関である東京一工に進学する人が極めて多いです。その一方で近年では、幼少期から英会話などで英語の勉強をする家庭も増えています。また世界の大学ランキングを見たときに国内トップの東京大学が36位と昔よりも順位を下げています[3] 。
 
これらの要因が相まって、大学に入学して英語を学ぶために留学するのではなく、東京大学などを蹴って、直接海外の大学に入学することを視野に入れる学生や保護者も増えてきました。男子校御三家の学生は、海外の大学でどのような場所に進学するのでしょうか。
 
まずは、男子校御三家の海外大学への進学率と主な入学先を紹介します。
 

 

海外大学進学者数
 
卒業者数
海外大学に
進学する割合
 
海外大学の主要進学先
開成高校
10名
300名
3.3%
Yale University ,
 King’s CollegeLondon
麻布高校
7名
300名
2.3%
University of Chicago
武蔵高校
2名
160名
1.2%
Brown University , 
Lawrence University
 
男子校御三家でも海外大学に進学する割合は、1~3%です。海外大学に進学するためには、以下の条件が求められます。
 

  • 英語力
  • お金

 
まず最低限必要なのは、TOEFL®iBT61(英検2級~準1級程度)以上の英語力です。もちろんランクの高い海外大学に進むには、より高いスコアが必要になります。留学は英語を学びに行っているため、そこまで高いレベルの英語力は求められていません。しかし海外大学に進学することは、英語を学びに行くのではなく学問を修めるために英語を必要とするため、最低ライン基準が高くなります。
 
大学に進学するために必要な学費は国内大学と海外大学によって変わります。比較してみると、国内大学の授業料が300万~600万程度ですが、海外大学では800万~2,000万円ほど必要です。これに生活費を加えると、海外大学に進学するには3,000万円ほどかかる学生もいます。
 
ただし、海外大学で優秀な成績を収めたりすると、返済義務のない奨学金制度を利用することもできます。お金に不安があって、海外大学を悩んでいるご家庭は参考にしてください。

御三家の入試傾向


ここまで男子校御三家の特色などを紹介してきて、気になった学校はあったでしょうか。ここの学校がいい!と決まっていない方は、併願して受験したいところですが、御三家の入試の日程が2月1日と決まっているため併願ができません。御三家の入試を受けようと考えている方は、偏差値や学校の特色を理解して1つに絞る必要があります。
 
また御三家の入試傾向として、「考えて書かせる」問題が多いことが挙げられます。上記の特徴にもあるように男子校御三家に入学すると、自分の力で思考する力や書く力は必須になります。どこの学校を受験するにしても、日頃から考えて書かせることを意識して入試対策を行いましょう。
 

まとめ


ここまで紹介した男子校御三家は、日本のトップ中学校、そして伝統校であり、各校が自信と誇りを持って教育を行っています。御三家では大学進学まで見据えて授業をしてくれたり、勉学を通じて人間的にも成長できるでしょう。

また各校自由な校風であることは共通しているものの、教育理念や方針は異なります。偏差値だけで受験する中学校を決めるのではなく、お子さんの個性や強みを受験前に考えて学校選びをしてください。