中学受験はしないほうがいい?中学受験の「リアル」をお伝えします!

中学受験はしないほうがいい?中学受験の「リアル」をお伝えします!

中学受験に臨む生徒さんの数は増加傾向にあります。
最新2022年度の首都圏受験センターの推定によると首都圏の私立・国立中学の受験者数は過去最多となる5万1,100人、また受験率も過去最高となる17.3%とされています。
この様に首都圏を中心に中学受験の一般化が進んできていると言えます。

そんな中学受験を検討するご家庭が増えてきた中で、つい中学受験のメリットだけがフォーカスされがちではありますが、中学受験によって多くの恩恵を受けることができるのは確かですが、実際には中学受験を後悔することになるということもあります。

そしてその様なパターンを事前に知っておくことは中学受験を検討する上で非常に重要になってきます。
いいところだけに目を向けていることはできませんからね…

実際にインターネットで「中学受験 後悔」とかで検索してみるとどんどんその様な失敗談や後悔に関するブログなどが出てきます。

そこで今回この記事では中学受験に臨まなければよかったと感じるケースとそうならないために気をつけるべきポイントについてお話していきたいと思います。

首都圏を中心に激戦必死の様相を呈しているという現状


中学受験に臨む生徒さんの人数が増加していることで、首都圏を中心に難関校、進学校や人気校をはじめとして激戦必死の様相を呈しているというのが現実です。
例えるならば1つの合格という椅子を複数の生徒が取り合っているという状況なわけです。
ですが当然椅子を確保することができなかった生徒たちも個人差はあれど皆、中学受験に捧げてきた人たちなわけです。
でも、結果的には合格には手がと届かなかったという子たちはごまんといます、厳しい話をしてしましますが、今この記事を読んでくださっている親御さん、生徒さんにもそうなってしまう可能性がないとは言い切れません。

もちろん中学受験には沢山のメリットが


もちろん、中学受験には多くのコストをかけても取り組むに値する大きなメリットがたくさんあります。
その中でも特に大きなメリットということが出来るであろう3つについて確認していきましょう。

整った環境


私立中学や国立中学などは一般の公立中学とは比較にならないほど整った環境が用意されている場合が多いです。
図書館や人工芝のグラウンドを始めとした施設面はもちろんのことですが、意識の高い学生やご家庭が多く、広い意味で環境が整っていると言うことが出来るでしょう。

素晴らしい環境下でのびのびと6年間を過ごすことが出来るのは中学受験を乗り越えた生徒さんたちの特権とも言えますね。

高校受験をする必要がない


また、中学受験をして入学する私立中学や国立中学は基本的には6年制の中高一貫校と言われるものです。
学校によっては大学の付属などの場合もあり高校受験は愚か、大学受験すらすることなく大学までの進学が決まるという場合もあります。

高校受験をする必要がないというのは大きなメリットです。
高校受験に臨む生徒たちよりも部活動や遊び、勉強に注力することができます。

最終的な学歴の終着点は基本的には大学ですが、高校選びは大学進学への重要な助走段階ということができます。
大学受験に向けたより良い三年間を過ごすことが出来るような環境への進学が、基本的には中間一貫校に中学受験を経て入学した場合にはある程度保証されています。

手厚い学習サポート


実際に中学受験を経て進学するような中学では、大学受験を見据えている学校がほとんどです。
学校自体も良い進学実績を残すためにも普通の公立校などではなかなかない様なレベルで補講や受験対策、進路相談などのサポートが整っている学校が多いです。

大学受験を見据えたカリキュラム、指導を6年間通した一貫教育のもと受けることが出来るのは中学受験を乗り越えて進学したからこそ受けることの出来る恩恵と言えるでしょう。

でも全員が中学受験でいい結果になるわけではないという現実も…


ですが、既に前述しましたが中学受験に臨んだ生徒全員がいい結果を掴み取って100%満足のいく状態で中学受験を終えることが出来るわけではありません。
当然、受かって笑う子もいれば、落ちて涙を流す子もいます。
下手をすれば、いや、下手をしなくても「全落ち」なんて結果になってしまうことだってあるわけです。
そういった無念の結果に終わる生徒さんは実際にいて、模試で合格判定Aの生徒さんが本番で落ちて、Eの生徒さんが合格するなんてこともザラに起こります。
そして我が子は、自分は大丈夫なんて甘く考えているとすぐに足元を救われてしまいます。

第一志望に合格できる生徒さんは一握り


まず、第一志望に希望通り合格して進学することが出来る生徒さんは一握りだということです。
この傾向は上位校や進学校、人気校になればなるほど顕著に現れてきます。
実際にはそんなことなはないにも関わらず、第一志望に落ちてしまって第二、第三志望に進学した際に第一志望に進学することができなかったことで中学受験をした意味がないと感じてしまう場合もあるかも知れません。


親子ともに心身にストレスがかかる


また、中学受験は正真正銘生徒さん本人と親御さんが二人三脚で臨むことになります。
受験勉強を進める生徒さん本人はもちろんですが、親御さんにも当然大きな負担がかかってくることになります。
親子ともに心身にストレスがかかる生活が長くなると数ヶ月〜数年単位でかかってきます。

筆者自身も当然受験の経験がありますが、本当に受験期のストレスはすごいです、ノイローゼになる人がいるのも納得してしまいます。
そのレベルの負荷がかかるということもしっかりと念頭においておく必要があるといえるでしょう。

金銭面も軽視できない…


当然ですが、金銭面でもしっかりと現実的に可能なのかどうかを考慮する必要があります。
中学受験をして私立の中学校に通うのと普通に地元の公立の中学校に通うのとではかかる金額が雲泥の差です。
中高6年間の学費や通学に伴う経費諸々はもちろんですが、中学受験に臨むにあたっての塾の費用もバカになりません。

中学受験でスタンダードとされる小3の2月から塾に通ったとしてもちろん、目指す大学や塾のカリキュラム、通塾の場所にもよりますが3年間で塾代とその他の経費を合わせると200〜300万円になるケースも少なくないです。

また、文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によると中高の6年間で745万円というデータが出ています。
そう考えると中学受験を決意してから実際に高校を卒業するまでに1000万円前後必要になることがわかります。
しかもその後すぐに大学受験、進学を迎えることもあり出費は常に尽きません。

そういった金銭面についても念頭に置いて中学受験に臨む必要があるといえます。

それでも中学受験には莫大な恩恵が


それでも何度も言っていますが、中学受験をすることによって受けられる恩恵は計り知れないものがあります。
普通に地元の公立校に通うことでは得ることのできない経験を積むことができます。
また、大学受験に向けても日々の授業からそこを見据えたカリキュラムが組まれているため一般的な公立校の生徒さんよりも優位に進めることが出来ると言えるかも知れません。

それに、同じ様な学力、進学に向けた高い意識を持った生徒さんたちと最も多感な6年間を過ごすことが出来るのも大きなメリットということが出来るでしょう。

最後に…


いかがでしたでしょうか?
今回は中学受験のある意味「落とし穴」といえるところに着目した記事を執筆しました。
中学受験の熱が高まってきたここ数年、中学受験を検討するご家庭はどんどん増えてきています。
その中で中学受験における「いい面」だけがピックアップされている印象を私は受けました。

ですが 実際には当然「リスク」と「コスト」なしに中学受験に臨むことはできません。
なにも中学受験に反対しているわけではありません。
これらの点もしっかりと考慮した上で中学受験に臨むことでいい結果に繋がると筆者は考えています。

なのでぜひこの記事を最後まで読んでくださった方にはしっかりとそういった面も理解した上で中学受験に臨んでいい結果を掴み取っていただければと思います!