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高卒認定試験の必修科目「歴史」とは?

2025/4/26

高卒認定試験とは?

 「高卒程度認定試験(高認)」とは、文部科学省が実施する「高等学校卒業程度認定試験」の略称です。

中学校卒業後に高校に進学しなかった人、高校を中退した人が進学したいと思ったとき、 進路を切り開くことを可能にする資格です。

 この「高認」を取得すれば、大学・短大・専門学校の受験や国家試験などで、高卒者と同等の扱いで受験することができるようになります。

 但し、これは「高校卒業資格」とは違いますので、「高認」取得時点ではまだ学歴は「中学校卒業」であることには注意が必要です。


高卒認定試験の実施時期は?

 高卒認定試験は、年に2回実施されています。

 例年、第1回の試験は8月上旬ごろ、第2回の試験は11月上旬ごろに行なわれています。

 詳しくは、下記WEBサイトでご確認ください。

 https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/mext_01319.html


科目の変更

 2024年度から、高認の必修科目として新科目「歴史」が導入されました。

 これは、従来「世界史A」「日本史A」とされていた2つの科目が統合して「歴史」となったものです。 そのため、「歴史」の出題範囲は世界史と日本史の両方ということになり、範囲は広がったと言えるでしょう。

 ただ、時期はいずれも18世紀以降のため、「近現代の日本史・世界史」であると認識しておけばよいかと思います。

 この変化は、2022年度より高校の学習指導要領が大きく変わり、近現代の日本史・世界史を融合した科目「歴史総合」が導入されたことに対応するものです。


必修の「歴史」では何を勉強すれば良いか?

 日本史では江戸時代後半(外国船の来航)、世界史では「産業革命やフランス革命」以降を勉強していくことになります。

 従来日本史・世界史と別々だったものが統合されたわけですから、「日本が世界の動きとどのように関わっているのか?」という視点が大切になってきます。

 外国船の来航は、欧米諸国のアジア進出との関係で理解しなければいけませんし、フランス革命時の「人権宣言」における自由・平等・博愛といった精神は明治期の自由民権運動に影響を与えました。

 明治維新後は、日本史は国際関係史と共に展開していきます。

 こうして世界を広い視野で理解することが、今後求められていきますし、それは試験に限らず将来社会に出た時にも必要とされる点です。


高認では「歴史」で確実に合格点を!

 歴史はもちろん暗記の面もありますが、その時々の権力者が誰で、どういうことを行ったのか?、またその狙い何か?、そしてその出来事は後にどういう影響をもたらしたのか?という「流れ」「因果関係」を理解することが大切になってきます。

 試験科目としての歴史を学ぶと同時に、教養としての歴史を身につけ、ひいては歴史の面白さを感じていただけたらと思います。

 高卒認定試験を受ける予定の方、是非一緒に勉強しましょう!

 興味を持たれた方は

 https://manalink.jp/teacher/14427/courses/16329

 からお問い合わせください。


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