部活のケガで「レントゲンは異常なし」と言われたときに、知っておくと便利なこと
私は本業で、病院のレントゲンを撮る仕事をしています。診療放射線技師といいます。写真を撮るのが私たちの仕事で、写真を見て診断するのはお医者さんです。
部活のケガでレントゲンを撮り、「異常なし」と言われてほっとする。よくある流れです。
もちろん、本当に何もないことのほうが多いです。そのうえで、部活をしている中学生に多いもので、最初のレントゲンに写りにくいケガを2つ紹介します。
1. 疲労骨折
同じ動きを何度もくり返すうちに、骨に小さなひびが入るものです。走る競技やジャンプの多い競技で、すねや足の甲に起こりやすいケガです。
疲労骨折は、痛み始めてすぐの写真には写らないことがあります。骨が治ろうとする変化が写るようになるまで、2〜3週間ほどかかることがあるためです。
2. 骨の端にある「伸びる部分」のケガ
中学生の骨の端には、骨が伸びるための軟らかい部分があります。骨端線(こったんせん)と呼ばれ、レントゲンでは黒い線のように写ります。
もともと線に見えるところなので、そこが傷ついていても見分けにくいことがあります。そのため、ケガをしていない側も一緒に撮って見比べることがあります。「痛くないほうも撮るんですか?」と聞かれることがありますが、理由はこれです。
「異常なし」は「今日の写真には写っていない」
ですので、「異常なし」は、その日の写真には骨折が写っていない、という意味で受け取っておくと、あとで迷いません。
ご家庭で見ておきたいのは、次の3つです。
痛む場所を指1本で軽く押してみて、骨の上の1か所だけがはっきり痛むか。受診のときにそのまま伝えると役に立ちます。
いつから、何をすると痛むか。スマホにメモしておくと、聞かれたときに迷いません。
2〜3週間たっても痛みが引かないか。そのときは、もう一度受診して「前回は異常なしだったけれど、まだ痛い」と伝えると、撮り直しやほかの検査を考えてもらえます。それより前でも、痛みが強くなる、腫れてくる、体重をかけると痛いといったときは、早めに受診してください。
MRIは、レントゲンより早い時期に疲労骨折を見つけられることがあります。どの検査をするかは、お医者さんが決めます。
痛みが続くときは、日をあけてもう一度
写真は、撮った日の状態しか写しません。
痛みをがまんしたまま練習を続けると、治るまでがかえって長くなることがあります。大会や定期テストが近い時期ほど、休む判断は先延ばしになりがちです。痛みが続くときは、日をあけてもう一度診てもらうのが近道です。
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