オンライン家庭教師マナリンク

帰国生入試 算数|英語ができる子ほど、ここで落ちる

2026/8/18

帰国生入試の算数対策を、後回しにしていませんか。英語には自信がある。だからこそ算数が合否を分ける、という構造に気づいていないご家庭が驚くほど多いのです。今回は、海外にいながら日本の中学受験算数をどう仕上げるかという話をします。

僕はena・四谷大塚・日能研で最上位クラスを担当してきた中学受験算数の講師です。海外在住のご家庭をオンラインで指導しています。

帰国生入試で算数が合否を分ける理由

単純な話です。帰国生入試の会場には、英語ができる子が集まります。数年間を英語圏で過ごした子、インターに通っていた子、現地校で成績上位だった子。その集団の中では、英語力は差がつきにくい要素になります。

ではどこで差がつくか。算数です。

海外にいた期間、日本の受験算数に触れていなかった子が大半を占めます。つるかめ算も、旅人算も、比の応用も習っていない。当然です、現地の学校では教えないのですから。ところが試験には出る。この非対称が、帰国生入試の実態です。

英語が武器だと思って臨んだ子が、算数で沈む。毎年、同じことが繰り返されています。

現地校の算数と、日本の受験算数は別物

ここで多くのご家庭が誤解します。現地校で数学の成績が良いから大丈夫だろう、と。

残念ながら、ほとんど関係がありません。現地校の数学は概念の理解と論理の説明に重心があり、日本の受験算数は限られた時間で複雑な条件を処理する技術に重心があります。求められる能力の種類が違うのです。

特に致命的なのが、方程式を使わない解法に慣れていないことです。現地校で文字式を習った子は、面積図や線分図といった図解の技術を持ちません。ところが日本の入試問題は、その図解を前提に作られています。方程式で押し切れる問題ばかりではないのです。

限られた時間で、何を捨てるか

帰国生のご家庭には共通の制約があります。時間が足りない。現地校の勉強もある、補習校もある、そして受験までの期間が短い。

だからこそ、やることを増やしてはいけません。減らします。

まず志望校の過去問を分析し、頻出単元を特定します。渋渋・広尾学園・SFC・洗足学園と、学校ごとに出題の癖はまるで違います。すべての単元を平均的に仕上げようとするのが最悪の戦略で、出ない単元は捨てて構いません。

次に、残した単元を図解の技術ごと叩き込みます。面積図、線分図、ダイヤグラム。この三つが使えるようになるだけで、解ける問題の範囲が大きく変わります。

そして毎日、計算を10問。時間を測って1問1分未満を目指す。処理速度は短期間で伸びる数少ない能力で、しかも本番で最も効きます。

時差は、実はハンデではない

もう一つ、よく聞くお悩みが時差です。日本の先生に習いたくても時間が合わない、と。

これは発想を変えれば解決します。日本時間の朝は、北米東海岸の前日夕方です。日本時間の夕方は欧州の午前、日本時間の夜はシンガポールや香港の夜にあたります。つまり日本の講師の空き時間帯が、そのまま海外の生活時間にはまる。

むしろ現地で日本式の受験算数を教えられる指導者を探すより、オンラインで日本の専門講師に習うほうが、選択肢も質も圧倒的に上です。教材の入手方法から週間スケジュールまで含めて設計すれば、塾に通えないことは不利になりません。

明日から親がすべき、非情な決断

英語の勉強時間を、算数に振り替えてください。

すでに武器になっているものをさらに磨くより、穴になっているものを埋めるほうが、合格可能性は上がります。得意科目を伸ばすのは気持ちがいい。だから多くの家庭がそちらを選び、そして算数で落ちます。

受験は総合点の勝負です。気持ちよさではなく、点数で判断してください。

【関連する指導コース】

志望校の過去問分析から図解技術の習得まで、帰国生入試の算数対策は、マナリンクのプロフィールにある「【帰国生入試】算数専門|渋渋・広尾・SFC・洗足対策」というコースで指導しています。時差に合わせた時間帯をご用意していますので、無料相談からお気軽にどうぞ。

このブログを書いた先生

このブログに関連するオンライン家庭教師はこちら

海外子女におすすめの指導コース

国語(小学生)の月額コース
海外永住者のお子様<継承語としての日本語コース>
三者面談あり
無料体験あり
海外永住者のお子様<継承語としての日本語コース>
28,000円/月
1回45分(月1回)
中学1〜3年生
  • 日本語を継承語として学び、日本語を特殊能力という武器にしたいお子様
  • お子様の年齢や学年に関係なく、一人一人のお子様に合わせた国語教育を受けたい
  • 楽しく日本語を学び、日本語に対してポジティブな思いになりたい
コースの詳細を見る
中学数学の月額コース
【海外子女対象】帰国準備!日本にあわせた中学数学
タイプ別
無料体験あり
【海外子女対象】帰国準備!日本にあわせた中学数学
18,000円/月
1回60分(月4回(週1回目安))
中学1〜3年生
  • 海外在住で帰国予定があり、学習進度のずれに不安がある
  • 補習校に通っておらず、日本人の先生にふれあう機会がない
  • 補習校に通っているが、課題のサポートが必要
コースの詳細を見る
36,400円/月
1回60分(月4回(週1回目安))
中学1〜3年生
  • 基礎内容からやさしく丁寧に教えてほしい!自分のペースに合わせてくれる先生がいい!
  • 中1、2の基礎内容から復習したい!安心して受けられる授業がいい!自主学習スケジュールも作ってほしい!
  • 苦手分野の克服をしたい!落ち着いた授業がいい!追加オプションは全て無料で付けたい!
コースの詳細を見る
総合型・学校推薦型対策の月額コース
完全個別対応|帰国生の総合型選抜|志望理由書・小論文対策
三者面談あり
タイプ別
無料体験あり
完全個別対応|帰国生の総合型選抜|志望理由書・小論文対策
49,800円/月
1回60分(月4回(週1回目安))
高校1〜3年生、浪人生
  • 日本の高校・大学の入試制度やその評価基準がわからない生徒さん
  • 海外在住歴を活かして日本の大学受験戦略を勝ち抜きたい生徒さん
  • 英語力を活かしつつ総合型選抜で日本の大学受験に勝負したい海外在住の生徒さん
コースの詳細を見る
算数の月額コース
【フランス現地校の小学生へ】算数の基礎の学習支援と教育相談
三者面談あり
無料体験あり
【フランス現地校の小学生へ】算数の基礎の学習支援と教育相談
12,000円/月
1回45分(月4回(週1回目安))
小学1〜6年生
  • 現地校の勉強で手一杯。でも日本の基礎も諦めたくない
  • 親が教えると、つい感情的になって親子喧嘩になってしまう
  • 往復の送迎や通学時間をなくし、自宅で効率よく『日本のプロ』から学びたい
コースの詳細を見る

この先生の他のブログ

ヒロユキの写真

過去問で解き直す問題の選び方|全部やり直す家庭は12月に溺れる

2026/10/3
過去問で解き直す問題をどう選べばいいのか。10月に入ると、この質問が一気に増えます。そして質問が来る頃には、多くのご家庭がすでに「間違えた問題は全部やり直す」という、いちばん高くつく選択をしています。真面目さは美徳です。ただ、過去問の解き直しに限っては、真面目さがそのまま時間の浪費になります。今日は...
続きを読む
ヒロユキの写真

予習シリーズが難しすぎる?正しい教材でも伸びない本当の理由

2026/10/3
予習シリーズが難しすぎる。演習問題集の発展問題で手が止まり、親子で1時間にらめっこをして夜が終わる。そんな日が続いているなら、問題は教材でもお子さんの頭でもなく、その問題を「いま」やっていることにあります。予習シリーズは優れた教材です。解法の配列も、例題から練習問題への階段も、よく考えられています。...
続きを読む
ヒロユキの写真

中学受験の算数、基礎と応用はどっち優先?判断基準は3つ

2026/10/2
中学受験の算数で、基礎と応用はどっちを優先すべきか。ご家庭でこの問いに悩んでいる方は多いのですが、答えはお子さんごとに違います。ただし、どっちを優先すべきかを見分ける物差しなら、あります。判断基準は3つです。難関校の算数は、基礎で落として応用で引き上げる難関校の過去問を分析すると、問題は大きく二種類...
続きを読む
ヒロユキの写真

難関校の算数、基礎問題で落ちる子に難問の出番はない

2026/10/2
難関校の算数で基礎問題を落とす子は、どれだけ難問を練習しても、その難問にたどり着けません。過去問を分析していると、この当たり前の構造が、想像以上にはっきり見えてきます。難関校の算数は、二種類の問題でできている難関校の過去問や入試問題を分析していると、ある共通点に気づきます。問題が、性質のまったく違う...
続きを読む