現地校の宿題と受験勉強、どちらを削るか
海外在住のご家庭から、面談でいちばん多く出る悩みがこれです。日本の中学を受けると決めている。それなのに、毎日の時間は現地校やインターナショナルスクールの課題に消えていく。
そして厄介なことに、受験でいちばん算数をやり込まなければいけない時期と、現地校の課題がもっとも重くなる時期が、ずれてくれません。
両立という言葉が、判断を遅らせる
こういうとき、多くのご家庭が「両立させたい」と考えます。気持ちはわかりますが、両立は方針ではありません。時間の総量が足りていない以上、実際には毎日どこかを削っています。ただ、削る場所を決めていないので、削られるのは決まって受験勉強のほうになります。
現地校の課題には提出期限があり、成績がつき、先生に見られます。受験勉強には、今日やらなくても誰にも怒られないという性質があります。優先順位を決めていない家庭では、締め切りのあるものが常に勝ちます。
保護者の方が不安を感じるのは、たいていこの状態です。受験すると決めたはずなのに、日々の時間配分が受験に向いていない。
削る前に、分けておくもの
私が最初にお伝えするのは、現地校の課題を「成績に響くもの」と「響かないもの」に分けてください、ということです。
インターの課題には、評価対象のアサインメントと、習慣づけのための日課が混ざっています。後者は、受験期にかぎって形を変えてよいものが多い。担任に事情を伝えれば量を調整してもらえる学校も少なくありません。実際、受験を理由に課題の分量を相談したご家庭はいくつもあります。聞かずに全部やっているだけ、ということがよくあります。
算数の側も同じです。塾のテキストを端から端までやる必要はありません。志望校が渋渋なのか、広尾なのか、SFCなのか、洗足なのかで、落としてよい単元は変わります。出る形式が決まっているのですから、そこから逆算して、やらない範囲を先に決める。
削るのは受験勉強でも現地校でもなく、どちらの側にもある「やらなくても結果が変わらない部分」です。ここを特定しないまま総量を減らすと、必ず成果の出る部分から削れていきます。
時間帯の問題は、思っているより解決できる
もう一つよくうかがうのが、現地の時間に合わせて教えてくれるプロ講師が見つからないという悩みです。
これは物理的な制約に見えて、実際には選択肢の問題です。日本時間の朝は北米の前日夕方にあたり、日本時間の夜はアジア圏の夜にあたります。日本の講師が動きやすい時間帯と、海外のお子さんが机に向かえる時間帯は、思われているより重なっています。
私の指導枠にも、この時間帯を用意しています。週末にまとめて長時間、という形にせず、平日の現地時間に短く入れたほうが、課題との折り合いはつけやすくなります。
決めるのは、保護者の方です
お子さんに優先順位は決められません。目の前に締め切りのある課題があれば、そちらをやります。それが健全な反応です。
ですから、受験を選んだのであれば、何を削ってよいかを大人の側が決めて、言葉にして渡す必要があります。「今週は現地校のこの課題を軽くしていい」「算数のこの範囲は今はやらない」。この一言があるかないかで、同じ時間でも積み上がるものが変わります。
不安の正体は、時間が足りないことではなく、決めていないことです。
私の「【帰国生入試】算数専門|渋渋・広尾・SFC・洗足対策」では、初回に志望校と現在の課題量をうかがったうえで、算数のどの範囲をやらないかまで含めて、優先順位を一緒に決めています。時差に合わせた時間帯もご相談ください。
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