中学受験、子供が塾の先生と合わない時に親がすべき判断
塾や家庭教師の先生の指導に対して、子供が頑なに反発する。何度注意しても直らない。こういうご相談を受けたとき、僕はまず一つだけ質問します。あと何ヶ月残っていますか、と。
指導を受けることは、その子の性格や生き方を否定されることではありません。ゲームの攻略法を先輩に聞くようなもので、素直に聞いた方が早くクリアできる、というだけの話です。ところが、プライドの高い生徒ほど、この単純な事実を受け入れられません。指摘されること自体を、自分への攻撃だと感じてしまうのです。
真面目な家庭ほど、「なんとか本人の心を開かせよう」と時間をかけて話し合いを重ねます。実に良質な養分です。残念ながら、受験までの残り時間はそれを待ってくれません。
選択肢は2つしかない
戦略的に考えるなら、選択肢は二つしかありません。一つは、何度注意しても指示を聞かない状態が続くなら、相性の合う別の指導者を探すこと。もう一つは、残りの数ヶ月間だけ、本人が割り切って指示に従うことです。どちらも選ばずに、今のまま摩擦だけを続けるのが、最も点数につながらない選択です。
指導者を変えるという判断は、決して「今の先生が悪い」という話ではありません。相性の問題は、実力とは別次元で存在します。優しい声で話しかけてほしい生徒もいれば、厳しく詰めてほしい生徒もいます。合わない組み合わせを我慢し続けるより、合う組み合わせに切り替えるほうが、残り時間を考えれば圧倒的に合理的です。
家庭でできることは「共感しすぎない」こと
一方で、「割り切って従う」という選択をするなら、家庭でできることは一つです。指導内容の是非を親が代わりに議論しないことです。子供が家で先生の悪口を言い始めたとき、つい共感してしまう親御さんは多いのですが、これは逆効果です。共感すればするほど、子供は「自分は正しくて先生が間違っている」という物語を強化してしまいます。
内申点が絡む公立中学校への進学を考えている場合は、この判断はさらに重くなります。中学生になってからも、先生との相性で内申点を落とし続けるわけにはいかないからです。今のうちに「合わない相手とどう折り合うか」を学んでおくことは、受験そのものより長く効いてくる訓練でもあります。
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