4年で算数についていけない子は、ノートを見れば分かる
4年生の算数についていけない。塾に通い始めて半年、宿題はやっているはずなのに、週テストの点が伸びない。こういう相談を受けたとき、僕は成績表より先に、お子さんのノートを見せてもらいます。多くの場合、原因はそこに書いてあるからです。
4年で算数についていけない子のノートに共通すること
4年で算数についていけない子のノートには、驚くほど共通点があります。
板書の一部が抜けている(本人いわく「いらないと思った」)
先生が赤で書いたところが、黒のまま写されている
途中の式や図が消されて、答えだけが残っている
どれも小さなことに見えます。しかし僕の経験では、この3つがそろったノートの持ち主が、週テストで安定して点を取っている例はほとんどありません。
ノートを省く子は、指示も宿題も省く
ノートの抜けを見るとき、僕が気にしているのは書く速さではありません。自分の判断で「これはいらない」と省いているかどうかです。
一事が万事という言葉があります。授業中に先生の板書を自分の判断で省く子は、宿題でも「この問題はできるからいい」と省き、解き方も「こっちのほうが楽だから」と勝手に変えます。先生の言ったことを守らなくていい、という判断が、ノートから宿題、宿題から解き方へと広がっていくのです。
これは、怠けているのとは違います。むしろ本人は、効率よくやっているつもりです。問題は、判断の順番を間違えていることです。まだ単元の全体像が見えていない4年生に、何が必要で何が不要かを判断する材料はありません。わからないうちは、まず全部を真似する。判断するのは、わかってからです。
4年で直さないと、5年で固まる
この癖は、4年のうちに直すのが一番安くつきます。4年の算数は、まだ単元同士のつながりがゆるやかで、1つの単元で失敗しても取り返しがききます。
5年に入ると、比が登場し、速さや図形と結びつき始めます。先生の解き方を自己流に変える子は、この結びつきにうまく乗れません。しかも、一度身についたやり方を子どもはなかなか手放さないので、5年になってから直そうとすると、4年のときの何倍も手間がかかります。
親が週に一度だけ見るべき3つの点
親が毎日ノートを点検する必要はありません。週に一度、5分でいいので、次の3つだけを見てください。
板書とおおよそ同じ量が写されているか
先生が色を変えたところで、ノートの色も変わっているか
答えだけでなく、途中の式や図が残っているか
抜けを見つけても、叱らないでください。代わりに、どうしてここを省いたのかを聞きます。いらないと思った、と返ってきたら、それでいいのです。そこで初めて、授業中は全部写す、判断は家に帰ってから、という順番を教えられます。ノートが整うと、宿題の質も変わる
ノートを先生どおりに写せるようになった子は、宿題の取り組み方も変わっていきます。授業で見た解き方がノートにそのまま残っているので、家で詰まったときに戻る場所があるからです。
反対に、ノートが抜けだらけの子は、家で詰まると解説を読むか、親に聞くしかありません。ここで親子の言い争いが始まります。4年生の家庭で起きる宿題の衝突の多くは、実は授業中のノートの段階で、すでに種がまかれています。ノートを整えることは、そのまま家庭の平和を整えることでもあるのです。
成績表の数字を眺めて頭を抱える前に、ノートを一冊開いてみてください。そこには、偏差値よりずっと正直な答えが書いてあります。4年の今なら、その答えを書き換えるのは難しくありません。5年の秋まで放っておくと、書き換えの請求書はずいぶん高くつきます。
4年で算数についていけない子は、ノートを見れば分かります。そしてノートの取り方が変われば、授業の聞き方も、宿題への向き合い方も変わっていきます。
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