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算数の問題文を読み落とす子は、6年秋に条件で点を落とす

2026/11/5

算数の問題文の読み落としで点を落とす子は、計算力でも解法の知識でもなく、最後の一行で負けています。値段の訂正、人数の増減、「ただし」の一文。答えを決める情報は、たいてい問題文の後ろのほうに置かれています。

6年の秋、過去問の丸つけをしていると、この手の失点が目立ち始めます。解き方は合っている。計算も合っている。それでも答えが違う。「惜しかったね」で済まされがちなこの失点こそ、合格最低点の手前で足踏みする原因です。

なぜ6年秋に問題文の読み落としが増えるのか

理由は単純で、問題文が長くなるからです。4年・5年の予習シリーズや塾のテキストの例題は、必要な数字だけが並んだ短い文章です。ところが入試問題は違います。会話文、場面設定、途中での条件の変更。読まなければならない情報が増えるのに、子どもの読み方は4年生のころのままです。

加えて、6年秋は時間に追われます。過去問を時間内に解こうとすると、子どもは数字だけを拾い、文章を飛ばして式を立て始めます。速く解く練習をしているつもりで、実は読み落としの練習をしている。これが秋に失点が増える構造です。

問題文の読み落としは3つの型に分かれる

答案を見ていると、読み落としにはだいたい決まった型があります。

  • 訂正の読み落とし。「〜の予定でしたが」「そういえば」「よく見ると」のあとに、本当の数字が出てくる。

  • 条件の読み落とし。「ただし〜とします」が文の最後に置かれ、読み終わる前に式を書き始めてしまう。

  • 聞かれていることの読み違い。何さつ売れたかを聞いているのに売り上げを答える。最後の質問ではなく途中の質問に答える。

どれも、算数の力というより情報の扱い方の問題です。だからこそ、練習で減らせます。

読み落としを減らす3つの戦術

僕が授業で使っているのは、次の3つです。

戦術1 式を書く前に、聞かれていることに線を引く

問題文を読み終えたら、式を書く前に、何を答えるのかに波線を引かせます。単位まで含めて、です。何さつ、何分、何こ。この一手間で、途中の質問に答えてしまうミスはかなり減ります。

戦術2 数字は、読み終えてから拾う

数字を見つけた瞬間に式を立てる癖は、訂正の読み落としに直結します。まず文章を最後まで読み、それから使う数字に丸をつける。順番を入れかえるだけです。遅くなるように見えますが、書き直しが減るので、結局は速くなります。

戦術3 わざと余計な情報が多い問題で練習する

普段のテキストの問題は、必要な数字だけでできています。これでは読み飛ばしても正解できてしまい、癖が直りません。そこで、使わない数字や途中の質問、あとから出てくる訂正をわざと詰め込んだ長い文章題を解かせます。物語仕立てで、ふざけた展開のものでかまいません。1問に10分かかっても、どこで引っかかったかを本人の言葉で言えれば十分です。

たとえば、トラックの速さや池のまわりのベンチの数がやたら出てくるのに、実際に聞いているのはノートが何さつ売れたか、という問題。しかも値段はあとで訂正され、売り上げの箱には最初から小銭が入っている。数字を拾うだけの子は、見事に全部の罠を踏みます。踏んで初めて、読み方を変えようという気になるのです。

計算ミスと読み落としを分けて記録する

過去問の丸つけで、間違いをすべてケアレスミスとまとめていませんか。計算の間違いと問題文の読み落としは、直し方がまったく違います。前者は計算練習で、後者は読み方の練習で減らします。ひとまとめにしている限り、どちらも減りません。

丸つけのときに、間違えた問題の横に「計」か「読」と一文字書いておくだけで十分です。2週間分たまれば、お子さんがどちらで点を落としているかが見えてきます。読み落としが多いなら、残りの数か月でやるべきことは新しい解法を覚えることではなく、今ある力を答案に正しく乗せることです。

解き方を知っているのに、問題文を読まずに落とす。合格最低点まであと数点のご家庭ほど、この失点を「次は気をつけようね」で見送っています。気をつけて直るなら、とっくに直っています。明日からは、丸つけで「読」の一文字を書くことから始めてください。子どもを責めるためではなく、伸びしろの場所に印をつける作業です。

算数の問題文の読み落としは、才能ではなく読み方の習慣です。習慣である以上、残りの期間でも十分に変えられます。

6年生の過去問で、解けるはずの問題を落としている原因を整理したいご家庭は、僕のマナリンクのプロフィールにある「【小6直前期】過去問分析×得点設計|志望校別の算数戦略」をご覧ください。失点を「計」と「読」に分けるところから一緒に組み立てます。無料相談もありますので、まずは今の答案を見せていただくところから始めましょう。

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