共通テストと国立2次、どう両立する?──カギは「基礎基本」という共通点
10月も後半に入り、共通テストまで残り3か月を切りました。国立大学を目指す人にとって、この時期は「共通テスト対策」と「2次試験対策」をどう配分するかで悩みやすい時期です。
「共通テストのマーク演習をやらなきゃ。でも2次の記述も仕上げたい」
「どちらも中途半端になりそうで不安」
そんな声をよく聞きます。今回は、この2つをどう両立させるかを、物理を例に考えてみます。
一見、別物に見える2つの試験
共通テストと2次試験は、形式がまったく違います。
共通テストはマーク式で、時間との勝負です。グラフの読み取りや実験の考察など、「その場で状況を理解する力」が問われます。一方、2次試験は記述式で、式を立てて丁寧に導く力が問われます。途中の考え方も採点の対象です。
この違いだけを見ると、「別々に対策しなければ」と感じるのは自然なことです。
でも、土台は同じ
ところが、どちらの試験でも点が取れない原因をたどると、多くの場合同じところに行き着きます。
たとえば力学なら、
・物体にはたらく力を、もれなく正しく図示できるか
・運動方程式を、向きを決めてから立てられるか
・力学的エネルギー保存が「どんな条件で」成り立つかを説明できるか
こうした基礎があいまいなままだと、共通テストでは選択肢に迷い、2次では式が立たない。現れ方が違うだけで、つまずいている場所は同じなのです。
逆に言えば、基礎基本を固めることは、共通テスト対策であり、同時に2次対策でもあります。
両立のための3つの工夫
① 演習のあとに「基礎に戻る」時間をつくる
共通テストの過去問や予想問題を解いたら、丸つけで終わらせず、間違えた問題が「どの基本事項の理解不足か」を一言で書き出してみてください。「エネルギー保存の条件の確認漏れ」などです。これはそのまま2次の弱点リストにもなります。
② 2次の問題で「なぜ」を言葉にする
記述問題では、式を立てる前に「この場面では何が保存されるか」「なぜこの式が使えるか」を短く言葉にしてみましょう。この習慣は、共通テストで頻出の「考え方を問う問題」にもそのまま効きます。
③ 時期ごとに比重を変える
目安として、11月までは2次レベルの問題を通して基礎を深め、12月以降は共通テスト形式の演習を増やしていく流れが考えやすいと思います。ただし、志望校の配点や現在の得点状況によって最適なバランスは変わります。「自分の場合はどこで点を伸ばすべきか」を一度整理してみると、迷いが減ります。
焦るときほど、教科書レベルに戻る
この時期、難しい問題が解けないと焦りが出てきます。そんなときこそ、教科書の基本事項に一度戻ってみてください。定義や法則を自分の言葉で説明できるか確かめるだけでも、見え方が変わることがあります。
私自身、長く高校の現場で受験生を見てきましたが、最後に伸びる生徒の多くは、この「基礎に戻る勇気」を持っていました。遠回りに見えて、実はいちばんの近道です。
おわりに
共通テストと2次試験は、別々の山に見えて、実は同じ土台の上に立っています。その土台を一つずつ確かめていくことが、両方の得点につながります。
「自分の弱点がどこにあるのか分からない」「何から手をつければいいか迷っている」という人は、気軽に相談してください。一緒に整理するところから始めましょう。
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