総合型選抜・学校推薦型入試も選択肢に――出願校はどう決めていくのか
大学入試というと、共通テストや個別試験で決まる「一般選抜」をまず思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし実際には、総合型選抜や学校推薦型入試といった選択肢もあり、お子さんの状況によっては十分に検討する価値があります。今回は、「選択肢は一般選抜だけではない」ということと、それを踏まえて「出願校をどう決めていくか」について書いていきます。
「うちは一般一本」と決めてしまう前に
進路を考え始める段階で、「うちの子は部活動の実績もないし、指定校推薦の枠もなさそうだから、一般選抜一本で行く」と早い段階で決めてしまうご家庭は少なくありません。しかし実際には、総合型選抜は華やかな実績がなくても出願できる大学・学部が多くありますし、公募推薦も評定平均などの条件さえ満たせば挑戦できる間口の広い制度です。
大切なのは、「うちの子には関係ない」と早々に選択肢を狭めてしまうのではなく、一度は該当しそうな制度をひととおり確認しておくことです。特に総合型選抜は大学ごとに求める人物像や試験内容がまったく異なるため、「向いていないと思っていたら、実は志望校の学部にちょうど合う形式があった」ということも珍しくありません。
出願校を決める視点は入試方式によって変わる
一般選抜だけを考えている場合、出願校は主に「学力的にどのレベルの大学を受けられるか」という一軸で検討されることが多いと思います。しかし、総合型選抜や学校推薦型入試が視野に入ると、出願校の決め方はもう少し多面的になります。
まず、指定校推薦は高校ごとに割り当てられている大学・枠が異なるため、そもそも「自分の高校にその枠があるかどうか」が出発点になります。これは学校の進路指導室で確認するしかない情報です。
総合型選抜や公募推薦の場合は、大学が課す試験内容(志望理由書、小論文、プレゼンテーション、面接など)や求める人物像が大学ごとに大きく異なります。そのため、「学力的に届くかどうか」だけでなく、「その大学の求める人物像や出願書類の形式に、お子さん自身の興味・関心や活動歴がどれだけ合っているか」という視点が重要になってきます。合わない形式に無理に当てはめようとすると、書類作成や面接準備にかかる労力の割に、伝わりにくい出願になってしまうことがあります。
併願は可能だが、時間の使い方には限りがある
総合型選抜・学校推薦型入試は一般選抜と併願できる場合も多くありますが、出願書類の準備や面接・小論文対策には相応の時間がかかります。複数の総合型選抜に同時に出願しようとすると、それぞれの大学に合わせて志望理由書を作り込む必要があり、結果的に一般選抜の勉強時間を圧迫してしまうこともあります。
そのため出願校を決める際は、「何校に出願できるか」ではなく、「どの大学になら、限られた時間の中でも納得のいく準備ができるか」という優先順位をつけることが、現実的な選択につながります。
おわりに
出願校選びは、学力の物差しだけでは測れない要素がいくつも絡んできます。制度の間口を早い段階で狭めすぎず、かといって手を広げすぎて準備が追いつかなくなることもないよう、まずは選択肢を一通り把握したうえで検討していくことが大切です。
次回は、実際に総合型選抜へ挑戦する生徒たちが、志望理由書作成や面接対策と教科の勉強をどう両立させているのか、というテーマで書いていく予定です。
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