「志望理由書できた」でも、なんだかスッキリしない理由
こんにちは😁
マナリンク講師の若田部です!
お子さんが「志望理由書できた」と見せてくれた文章を読んで、なんとなく「悪くはないけど、何か物足りない」と感じたことはありませんか?
学校の先生にも見てもらって、言い回しや誤字は直っている。
文章としては、たしかに整っている。
でも、読み終えたときに、なんか引っかかりが残る。
かといって、それを本人に伝えると「もう出来上がってるのに、まだ直すの?」と機嫌が悪くなりそうで、言えないまま出願の日が近づいてくる。
そのモヤモヤ、実はとてもよく聞く相談です。
🔹それは、親として当然の感覚です🔹
先に伝えておきたいのですが、これは「厳しすぎる親」でも「子どもを信じられない親」でもありません。
むしろ、お子さんの文章を丁寧に読んでいるからこそ生まれる違和感です。
適当に読み流していたら、そもそも引っかかりすら残らないはずです。
出願まで時間もない中で、今さら大幅に直して間に合うのか、という不安もあると思います。
それも自然な感覚です。焦って当然の時期です。
🔹「添削されている」と「伝わる」は、別の話🔹
志望理由書の相談で本当によくあるのが、「先生に添削してもらったので、もう大丈夫だと思います」という言葉です。
たしかに添削は、言い回しや構成のねじれ、誤字脱字を直してくれます。
読みやすさという点では、間違いなく良くなります。
ただ、それは「読みやすくなった」であって、「伝わる」とイコールではありません。
本人の言葉ではなく、先生の言葉になっている。
本人の表現ではなく、どこかで見たありきたりな表現に感じる。
大学が志望理由書で見ているのは、文章の巧拙よりも、「この子は、なぜこの学部でこれを学びたいのか」という一貫性と、そこに至るまでの本人の思考が「本人の言葉で書かれているか」です。
言葉が整っていても、その中身が本人の実感から遠いと、読み手には「どこかで見たような文章」に映ってしまいます。
志望理由書をもとに面接で質問されたとき、聞き手はどこか違和感を感じます。
きれいな文章と、その子にしか書けないその子の文章は、全く別の話なんです。
🔹私が最初に読むのは、文章ではなく「なぜ」🔹
私は、生徒の志望理由書を最初に読むとき、文章そのものへのフィードバックより先に、こう聞くようにしています。
「なんでこの経験を選んだの?」
たとえば、「文化祭の実行委員を頑張った」と書いてあったとします。
私が気になるのは、文化祭で何をしたかよりも先に、「なんで実行委員に立候補したの?」「その中で一番しんどかった瞬間はどこ?」という部分です。
そこに、その子だけの答え=価値観や思考の癖があるからです。
言葉を整えるのは、そのあとで十分間に合います。
以前、「特に大きな実績もないので、書くことがなくて」と言っていた生徒がいました。
話を聞いていくと、部活を途中で辞めていたことが、ずっと本人の中で引っかかっていたようでした。
本人は「これは書けない」と思っていた出来事でしたが、「なぜ辞めたのか」「そこから何を考えるようになったのか」を一緒にたどっていくと、その子にしかない、説得力のある文章になっていきました。
派手な実績がなくても、書けることは、実は案外あるものです。
大事なのは実績の大小ではなく、そこにどれだけ本人の思考が乗っているかだと感じています。
🔹保護者にできることは「直すこと」ではありません🔹
ここまで読んで、「じゃあ親が同じように深掘りすればいいのか」と思われたかもしれません。
私は保護者の役割としては、一緒に深堀することをおすすめしていません。
もしできることがあるとすれば、読んだあとに、こう聞いてみることです。
「ここに書いてあること、話してみてくれる?」
書いた文章そのものより、話しているときの言葉のほうが、本音に近いことがよくあります。
話しながら本人が「あ、そういえば」と付け加えた一言に、実はいちばん大事な部分が隠れていたりします。
話しながら本人が「なんか言いづらいな…」となったときに「自分らしい言い方にしてみたら?」と問いかけてあげてください。
一緒に書き換えなくて大丈夫です。
気づきだけあげたら、無理に直そうとしなくて大丈夫です。
むしろ、直すという姿勢で臨むと、お子さんは「またダメ出しされる」と身構えてしまい、本音から遠ざかってしまうことのほうが多いように感じます。
🔹まとめ🔹
志望理由書は、「書き終えた時点」がゴールに見えて、実は「そこから何度直せるか」が本当の分かれ目だったりします。
本人も、保護者も、何度も同じ文章を読んでいると、それが「普通」に見えてきてしまうものです。
だからこそ、一度だけでも、入試を知っている第三者に読んでもらう時間を作ってみてもいいのかもしれません。
もし、親子だけでは整理しきれないと感じたら、一度誰かに話してみるのも一つの方法です。
その子の言葉を、その子にしか書けない形で、一緒に見つけていく人がいてもいいと思っています。
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