選挙ってなんだ? 誰に投票すればいいかわからない場合は自分の将来への投資と考える
2022/7/6
今週の7月10に参議院議員選挙がありますね。
そもそも選挙ってなんのためにあるのか?という素朴な疑問から、そして投票に行った方がいいのはなんでなのか?小学生から高校生に分かりやすく紹介していこうと思います。
選挙はなんのためにあるのか?
多分みんながいる学校でもクラスの代表を手を挙げて選んだり、立候補したりして決めると思います。学校全体では生徒会という組織の人を選びますね。
ではその代表はなんのために必要か?というと、チームのまとめ役だけではないんですね。
実際やってることは学級委員長などはチームのまとめ役になってますが、本来の目的としては、大勢の前で声を出せない人の思いを代わりに言うことがあります。
例えばクラスで自分の机の周りだけいつもゴミが溜まっている。嫌だな、誰かにいう勇気出ないし、こういう場合は誰に言えばいいんだ?
先生に相談することもできますが、大人の社会ではこうした不満はいろんな人から代表の人が集めます。そして学校では先生、そして大人の社会では職場の上司という人にその代表の人が投げかけたりします。
みんなが自分の不満を好き勝手言っていたら万人の万人に対する闘争状態。クラスもぐちゃぐちゃになりますね。学級崩壊という言葉を使うのでしょうかね。
なるべくみんなが過ごしやすい学校にするにはどうすればいいか?一人の力では難しいし、それを代表して率先してやってくれる人がいれば嬉しいな・・・こうして代表を立てることでその環境を自分の代わりにより良くしてもらおう!というのが一種の政治です。
その代表を決めるのが選挙です。
自分の友達数人のグループであれば代表を決める必要もありませんね。でもクラスや学年、学校単位・・・となると20、60、300人・・・と団体がどんどん増えていきます。
自分の意見、難しい言葉を使うと「民意」。この民意が反映しにくい状況になりますね。
不満はあるけど、気が弱いし、人前でスピーチしたりなんて無理だよ・・・でももっとこうして欲しいんだよね。
という思いを形にするのが選挙で選ばれた当選人なのです。
自分のいる環境で意識って違いますよね?
例えばあなたが中学生だとして、クラスにいる自分、部活動中の自分、塾に通っている自分。同じ自分であるけれどいろんなところに所属していると思います。
ある課題に対してあなたはもっとAのようにしたらいいのに!と不満があったとしましょう。
- クラスの大半の人は自分とは違うBという判断でした。
- 部活のみんなは自分と同じAという判断でした。
このように所属する場所で全然集団の民意が異なるんですね。
でも大丈夫。Aを主張する選挙立候補者とBを主張する選挙立候補者がいればあなたはAを主張する選挙立候補者に投票すればいいですよね?
このように民意は環境によって多数派が大きく変化します。多数派は横文字でマジョリティと言います。少数派はマイノリティ。この辺りの話はまた今度。
参議院と衆議院
そして先ほどの選挙で代表が選ばれたとしましょう。みんなが共通で持っている課題意識、問題意識を解決に導いてくれる実行役的な存在が衆議院議員です。そしてその活動は国会という場所で話し合いのもと進めていきます。
けれども代表で選挙に当選したからといえ、人間です。失敗もありますし、当初の予定とは全然関係ない方向に向かってしまうこともあります。
「えーーーあなたに投票したのに!そりゃないぜ!!」
となりますね。
国会に当選人ではない自分は直接意見できない、実行する権利がないのがもどかしいですね・・・。
じゃあこの間違った行動を正す、方向性を修正するにはどうすればいいでしょうか?
その役目を果たすのが参議院議員です。
衆議院議員のAさん、それは本当に必要なんですかね?と聞いたりつついたりします。いやな言い方ですね。でも国会活動は参議院と衆議院がいることで政治や民意の方向性が偏らずに進むことができるという見方です。
けれどもクラスの学級委員長や代表を決めるときって、挙手で多く手が上がった人が選ばれることありますよね?それと同様に国会(参議院と衆議院の席があって民意で上がっている課題に対してワーワー意見を言ってまとめるところ)では過半数の賛成とか3分の2以上の賛成挙手があれば可決(これやりますよー!っていう集団決意みたいなもの)されます。
過半数は10人いたら6人以上、3分の2は10人いたら7人以上賛成というイメージです。
こうして課題に対する解決に向けた政治が進んでいきます。
え、じゃあ少数の意見はどうなるの?
痛いところをつきますね。そうなんです。過半数とかは日本国憲法で「こういうルールで決めますよ〜」って決められてて変えるのは難しいんですね。ちなみにこの日本国憲法を変える行動を改憲と言って、
「憲法の内容を変えるぜ!」という意識を持った政治に関わる人の集まりを改憲派と呼んだりします。それに対して「日本国憲法って言ったら絶対的なルールだぜ?それ変えたらルールがないドッジボールと同じだぜ!?だめだよ!」というのが護憲派です。
ドッジボールに外野とか、あのチームを分けるラインとかなくなったらお互いがお互いに当てまくりますよね。怪我することが目的になってしまいますね。勝敗もわからなくなるし。なのでルールって大事なのですね。どんな環境でも言えます。
護憲派の人は、一度変えると他もいじって変えていくことが危険だからやめておこう。という意識の人もいます。
そして少数派の意見はこういったルールがあるので正直意見、民意が通りにくくなっています。
それって民主主義(一人一人の意見を尊重、大事にするよ!ていう意識)って言えるんですか?と鋭い子は聞いてきそうですね。確かに、多様性という言葉がたくさんメディアでも流れる世の中なので、本当の意味での多様性にはなっていない気もしますね。
この話をほじくったら世界大戦あたりの話になってしまうのでこのくらいにします。
投票に行った方がいい理由とは?
投票に行った方がいい理由としては、脅すようで申し訳ないけれど・・・参加しない人は損をするという見方です。
「え!?聞いてないし、なにそれ!?」っていう状況ってよくないですか?
例えば
- 誕生日プレゼントをクリスマスプレゼントとして高額なものを去年買ってもらったから今年はなしだよ。とか。
- 兄弟で自分以外が家族と美味しいもの食べに行ってたとか。
「せこい!ずるい!」ってなるかもしれませんね。
投票に行かないって、気持ち的にはこんな感じになるということです。この自分が損をした感覚になるかどうかは選挙が行われた年からおおよそ3〜10年後ぐらいに結果がわかります。
例えば消費税ですね。
先生が子供の頃5%でした。でも今は10%です。すごく高くなってますよね。
これをただ高いから嫌だ!となるならそうならない主張をしている選挙立候補者なり政党(同じ意識を持った政治集団です。衆議院、参議院それぞれにA党、B党・・・などたくさんいます。立候補者の所属です。)に自分が投票しておけば良いのです。
逆に消費税って自分達の暮らしが豊かになるために本来使われるもの(みんなから集めた色々な税金は財源という国のお財布に一度入ります)です。福祉と呼ばれるサービスの質が良くなるのであれば消費税上げても良いのでは?と考えるならその民意と同じ意見の立候補者に投票します。
実際、「幸せだ!」と答える人口が多いのはフィンランドとかオランダとかなのですが、そこは消費税が25%と高いです。でも幸せなんですよ。
ことがら一つあげても政治は奥が深いのですよね。
誰に投票するか選べない場合はどうするか?
長い長ーい期間、投票の結果って見えてこないんです。
3〜10年ほど実行した結果が出るのにかかるんです。あるいはもっとかかります。地球温暖化や二酸化炭素減少の課題は2050年までに、と言っているでしょう?
なので内容や規模によってかなり時間がかかるんですね。余計に「投票しに行った意味あったのかな〜?」なんて思ったりします。
じゃあどうやって投票する人や政党を決めようか?となりますが、実際に自分の将来を想像して、こうなっていたら嬉しいな〜というのを書き出してみます。
- 環境は綺麗な方がいいし、空気も汚れてない方がいいな→環境保全を意識した人に投票
- 将来は結婚して子供ができるかもな、でも自分は家にお金がなくて習い事させてもらえなかったんだよね・・・→教育費関連の活動をする人に投票
こんな感じです。より自分の将来をリアルに想像できればちゃんとした価値ある一票になるでしょう。
とはいえリアルに想像するというのは難しいです。知識と経験とアイデアの掛け算です。
なので興味がある内容の本を図書館で借りて読んで、今年か来年の夏用に作文なり、自分がそこで知った内容と考えを紙にまとめておくといいですね。
政治の話したらキリがないのでここまで!
ちなみに北欧のどこか(消費税25%の国)は高校生まではカフェ利用が無料です。勉強する目的での利用ですけどね。あと習い事のサークルが国がやってるところばかりで豊富です。もちろん全て参加費などは無料です。
こう言った税金の使い方を決めるのも国会ですからね。その国会の代表者を決めるのが選挙です。投票権があるとはそういうことなのです。
https://japanchoice.jp/vote-navi/ ⇦ちょっと難しいけど診断
https://vote.mainichi.jp/26san/ ⇦まだちょっとわかりやすいかな?
https://news.yahoo.co.jp/senkyo/match/party ⇦Yahooの診断
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