総合型選抜の面接で「自分の言葉」が出てこない…高2のうちから親子でできる小さな準備
こんにちは!マナリンク講師の若田部と申します😊
面接の練習を見ていて、ふと思うことはありませんか。
「答えは覚えている。でも、少し聞き方を変えられたら止まってしまうかもしれない」
前回まで、総合型選抜の面接直前の不安について書きました。
面接官が見ているのは、覚えた文章よりも「その子の考え」。だから、完璧に答える練習より、自分の言葉で話せる感覚を持って本番に行くほうが心強い、という話でした。
ここで、こんな疑問が浮かんだ方もいるかもしれません。
「じゃあ、その『自分の言葉』って、いつ、どうやって育つの?」
今回は、そのあたりを書いてみます。
🔹「自分の言葉」は、直前に作るものではありません🔹
覚えた答えは上手に言えるのに、聞き方を少し変えると止まってしまう子がいます。
僕はそれを「答えが足りない」とは見ていません。
多くの場合、考えの根っこがまだ整理しきれていないのだと思っています。
志望理由で「人の役に立ちたいと思ったからです」と答える子がいたとします。もっともらしい答えですが、その中身を尋ねると、自分の経験とまだつながっていないことがあります。
これは、本人の努力が足りないからではありません。「なぜそう思ったのか」を、これまで誰からも聞かれたことがなかっただけ、ということがよくあります。
そして、この「根っこ」は、面接の直前に慌てて作ろうとしても、なかなか形になりません。
時間をかけて、少しずつ言葉になっていくものだと思っています。
🔹「もっと早くやっておけばよかった」の中身🔹
総合型選抜が終わったあとに、こんな言葉が出ることがあります。
「もっと早くやっておけばよかった」
ただ、その中身は「もっと問題を解けばよかった」とは限りません。
総合型選抜は、高3になってから急に自分のことを考え始めると、考える時間そのものが足りなくなりやすい入試です。
志望理由書の作成、面接の準備、出願の手続きが同じ時期に重なり、定期テスト周辺とも重なり非常に多忙になるからです、。
ただ、だからといって、「高2から受験対策を始めましょう」と言いたいわけではありません。
というのも、高2のうちに必要なのは、受験テクニックではないと僕は考えているからです。
🔹高2でできるのは「考える材料を集めること」🔹
高2の時期にできることは、実はとても素朴で地道です。
高校生活で、気持ちが動いた場面を思い出してみる
自分がなぜそれに惹かれたのかを考えてみる
気になる学問を、少し調べてみる
これは、面接の準備というより、高3になったときに「自分の言葉で進路を考えられる土台」をつくる時間です。
もちろん、必ずやらなければならないことではありません。
ただ、この土台があると、高3で書く志望理由書も、面接での受け答えも、本人の言葉になりやすいと感じています。
🔹僕なら、こう関わります🔹
では、実際にどう関わるのか。
仮に、高2の生徒と話す場面を想像してみます(こちらは例です)。
生徒「部活を頑張ってきました」
僕「頑張ってきた中で、一番しんどかった場面ってどんなとき?」
生徒「……うーん、後輩にうまく教えられなかったときですかね」
僕「そのとき、どう思った?」
生徒「教えるのって、難しいなって」
僕「そう思ったのは、どうして?」
ここで僕が見ているのは、答えの出来ではありません。
「教える」という場面で気持ちが動いたのなら、そこが、その子の興味の入口かもしれません。
ただ、ここで「じゃあ教育学部だね」と結論を出すことはしません。
急がず、次の問いに進みます。
僕「教えるのが難しいと思ったとき、何かやってみたことはあった?」
答えが出なくても、待ちます。
出てきた言葉が浅ければ、聞き方を変えます。
「具体的には?」と聞くこともあれば、場面を変えて聞き直すこともあります。
答えを渡すのではなく、その子の中にある材料を、本人が見つけられるように関わっています。
🔹この関わりで、何が起こるのか🔹
こうした会話を重ねると、生徒の中で少しずつ変化が起きます。
「なんとなく」だった興味に、具体的な場面がつながる
質問されても、「あ、これは前に考えたことがある」と思える
聞き方が変わっても、自分の経験から話し始められる
つまり、面接で詰まったときにも、自分の中に戻る場所ができるのです。
🔹保護者が今日からできること🔹
特別なことは必要ありません。
「それってどういうこと?」
「どうしてそう思ったの?」
高2のお子さんに、食事の合間などに、ただ興味を持って聞いてみてください。
気をつけたいのは、答えを評価しないことです。
「それはアピールにならないんじゃない?」と言ってしまうと、子どもは次から話さなくなってしまうことがあります。
うまく言えなくても大丈夫です。
言い直す時間があるだけで、考えは少しずつ整っていきます。
🔹まとめ🔹
面接の「自分の言葉」は、直前に作るものではなく、時間をかけて育つもの
高2のうちにできるのは、受験対策ではなく「考える材料を集めること」
保護者の役割は、評価せずに「聞く」こと
もし今、お子さんの進路や面接のことで「どう関わればいいかわからない」と感じているのであれば、一度、誰かと整理してみるのも一つの方法です。
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