英語のケアレスミスはなぜ減らないのか?― 家庭教師が実践している「ミスを防ぐ仕組みづくり」
小学中学生を対象に英語を教えています、安芸(あき)です。
英語は、一つでも間違えば×になることが多い教科です。
数学のように途中点がもらえることは少なく、
知識があっても細かなミスで点数を落としてしまいます。
そのため、英語では「知識を増やすこと」と同じくらい、
「ミスを減らす工夫」が重要になります。
英語の理解度は悪くないのにテストの点数が低いお子さんの答案用紙を見ると
スペルミス
語順ミス
三単現のsの付け忘れ
複数形のsの付け忘れ
a / an / the の抜け
ピリオドやクエスチョンマークの書き忘れ
など、「分かっていない」のではなく「気づけなかった」ことによる失点が少なくありません。
今習っている文法だけに集中しすぎる危険
生徒を見ていると、
「今日は三単現を習ったから三単現だけ意識する」
という状態になりがちです。
もちろん新しく習った内容に注目することは大切です。
しかし、英語のテストでは複数の文法事項が同時に問われます。
例えば、
彼は昨日学校へ行きました。
という問題であれば、
主語は三人称?
過去の話?
動詞は何を使う?
スペルは合っている?
など複数のチェックポイントがあります。
ところが、生徒は今習った内容ばかりに意識が向き、
他の部分がおろそかになることがあります。
日本語は「最後」が大事
英作文で特によく見られるのが、「最後まで読まずに書き始める」ことです。
日本語は文章の最後で重要な情報が決まります。
例えば、
~ます
~ました
~でしょう
~するつもりです
これだけで、
現在
過去
未来
が変わります。
ところが、
彼は明日学校へ……
の時点で英文を書き始めてしまう子がいます。
すると、
will を付け忘れる
過去形にし忘れる
三単現のsを付け忘れる
といったミスが発生します。
日本語の問題は最後まで読んで初めて意味が確定することが多いため、
途中で判断しない習慣が大切です。
疑問文・否定文も最後で決まる
さらに日本語では、
です
ではありません
ですか?
の違いも文末で決まります。
例えば、
あなたは野球が好きです。
と
あなたは野球が好きですか。
では英語の語順が変わります。
疑問文になれば、恥ずかしがり屋の do が前に飛び出してくるかもしれません。
否定文であれば not が必要になります。
しかし、うっかりタイプのお子さんほど、
「最後まで読まない」
あるいは
「読んでも重要視しない」
傾向があります。
効果があった方法① 文末に線を引く
最近ある生徒に実践してもらった方法があります。
それは、
日本語問題の最後の数文字に線を引く
ことです。
例えば、
行きました
行きます
行きますか
行きません
などの部分です。
線を引くことで、
「ここが大事」
という意識が生まれます。
実際、この習慣を始めてからケアレスミスが減りました。
特に早とちりしやすいお子さんには効果を感じています。
効果があった方法② 自分専用ミスチェックリスト
もう一つおすすめなのが、
自分専用のミスチェックリスト
を作ることです。
生徒によってミスの癖は違います。
例えば、
三単現のsを忘れやすい
複数形のsを忘れやすい
a / an / the が抜けやすい
be動詞を書き忘れる
スペルミスが多い
など様々です。
できれば教師や保護者ではなく、本人が分析するのが理想です。
自分で気づいたミスは記憶に残りやすいからです。
例えば、
英作文チェックリスト
□ 主語を確認した?
□ 動詞は合っている?
□ 三単現のsを付けた?
□ 過去形になっている?
□ will を付けた?
□ a / an / the を忘れていない?
□ 複数形のsは付いている?
□ 最初の文字は大文字?
□ 最後にピリオドを書いた?
こうしたリストを作り、提出前に確認するだけでも失点は減ります。
効果があった方法③ 「見直し場所」を決める
「見直ししなさい」と言われても、子どもは何を見ればいいか分かりません。
そこで私は、
見直しの順番を決めることを勧めています。
例えば、
① 時制
② 三単現・複数形のs
③ a / an / the
④ スペル
⑤ 大文字・ピリオド
の順番です。
見直しが苦手な子ほど、
「何を探すか」
を明確にすると効果があります。
効果があった方法④ 指差し確認
意外と効果的なのが、
声に出しながら指差し確認すること
です。
例えば、
「主語OK」
「動詞OK」
「ピリオドOK」
と確認するだけです。
電車の運転士さんが行う指差し確認と同じ考え方です。
目だけで確認するよりも、ミスに気づきやすくなります。
最後に
英語のケアレスミスは、
「不注意だから仕方ない」
で終わらせるものではありません。
多くの場合、
問題の読み方
確認方法
見直しの仕組み
を整えることで減らせます。
特に真面目なお子さんほど、
「分かっているのに点数にならない」
状態に悩みがちです。
しかし、それは能力の問題ではなく、チェックの仕組みの問題かもしれません。
英語は知識だけでなく、「ミスを防ぐ技術」も必要な教科です。
ぜひお子さんと一緒に、自分専用のミス対策を作ってみてください。
小さな失点を減らすだけで、テストの点数は思った以上に変わることがあります。
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