古典

春の歌(漢詩は楽しい)

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2025/3/16

こんにちは、講師のニシオカです。

今日は、漢詩を一緒に読んでみましょう。

北宋(ほくそう)という時代の、蘇軾(そしょく)という有名な詩人が作った漢詩『春夜(しゅんや)』です。


春宵一刻値千金(しゅんしょういっこく あたいせんきん)

花有清香月有陰(はなにせいこうあり つきにかげあり)

歌管楼台声寂寂(かかん ろうだい こえせきせき)

鞦韆院落夜沈沈(しゅうせん いんらく よるちんちん)


詩の型としては、1句が7字なので七言、4句あるので絶句、つまり「七言絶句」ですね。

現代語にするとこんな感じです。


春の夜は、大金をはらうほどの価値がある。(すばらしい!ということです)

花はすがすがしい香りを放ち、月はおぼろにかすんでいるよ。

歌や管絃で盛り上がっていた建物も、今は静かになってきた。(お花見の宴会のあとの、静かな時間を楽しんでいるようですね。盛り上がって楽しかった時間を、満足げに振り返っている時間なのかも知れません。)

中庭にはぶらんこがあり、夜はこれからもっとふけていくことだ。


いかがでしょうか。まるで蘇軾さんの見ている景色が私たちにも見えるようですね。

漢詩のよさ、奥深さは、その絵画的な美しさ、臨場感にもあると思います。

古文の和歌にも通じることですが、限られた文字数の中で、効果的に他者へ共有する情報を盛り込んだものが漢詩です。


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