積と和が3の倍数となるカードの確率
2024/5/21
確率問題 慶應義塾大学 数学過去問
1から10までの番号が書かれた10枚のカードがある。ここから3枚を選ぶとする。
(1)積が3の倍数になる確率を求めよ。
(2)和が3の倍数になる確率を求めよ。
さぁ「はじめの一歩」はどうしますか?
はじめの一歩:樹形図
「場合の数」「確率」の「はじめの一歩」は、ともかく「樹形図」です。
今回の場合、まずは3が入る樹形図から…
3-1-2
3-1-4
3-1-5
3-1-6
3-1-7
3-1-8
3-1-9
3-1-10
まだ終わらないねぇ
3-2-◯
3-2-◯
……
3-4-◯
3-4-◯
次に6が入る樹形図は…
6-1-2
6-1-4
6-1……
このあたりで「大変だこりゃ」と気づいて欲しいんですね。
ただ単に並べていくだけでは危険ですし、時間もかかる。
そこで次に「考えて樹形図を作る」わけです。
3の倍数が3個のとき、2個のとき、1個のとき
こんなふうに考えてみます。
- 3の倍数が3個のとき⇒ 3,6,9の1通り
- 3の倍数が2個のとき⇒ 3,6,9の中から2個を選ぶ3通り×3,6,9の3個を除く7個から1個を選ぶ7通り=21通り
- 3の倍数が1個のとき⇒ 3,6,9の中から1個を選ぶ3通り×3,6,9の3個を除く7個から2個を選ぶ21通り=63通り
以上より、1+21+63=85通り
全事象は10C3=120通りだから
85/120=17/24
余事象を用いた別解
3,6,9の3個を除く7個から3個選ぶのは、7C3
全事象は10C3
よって求める確率は
1-7C3/10C3=17/24
…とまぁ、これが最も簡単な求め方、なんですね。
最初の樹形図の「実験」が大事
最初に樹形図を書いてみる…これが最重要です。
そこから論理の対等性・規則性等々を見つけ出すのですね。
数学でも、とくに確率だは「やってみる」ということが最も重要になるのです。
3つの数の和が3の倍数とは?
これも当初は樹形図を書いてみるんです。
するととてつもない作業になる予感がします。
そこで、樹形図無しで考えるのはどうしたら良いのか?
A:出てきた数が 3,6,9
これ、文句なしの「和が3の倍数」ですね。
そこでふと考える…3で割って余りがゼロですね。
つまり「余り」を3回足してもゼロのまま。
これ、1通りですよね。
B:出てきた数が 2,5,8
今回も「和が3の倍数」になります。
「余りが2」だから、その余りが3つ足されて「6」になる。
だからこれも3の倍数。
これも1通りになりますね。
C:出てきた数が 1,4,7,10 から3枚
今回も「和が3の倍数」になります。
「余りが1」だから、その余りが3つ足されて「3」になる。
だからこれも3の倍数。
これは4C3だから4通りになりますね。
D:A,B,C グループから1枚ずつ
「余りが0」「余りが2」「余りが1」それらを足すと「6」になる。
従って「3の倍数」になりますね。
その場合の数は「3✕3✕4」=36通りです。
========
以上A~Dより1+1+4+36=42通り。
全事象は10C3=120通りだから
42/120=7/20
こんな感じになります。
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