理科

ぶっちゃけ、将来使わない分野もある…けど?勉強する意味ってある?

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2025/1/29

ぶっちゃけ、将来使わない分野もある……けど?

「これ、社会に出てから本当に使うの?」と疑問に思う分野、ありますよね(笑)。

たしかに、全員が二次関数や化学反応式を日常で使うわけではありません。

でも、勉強を通じて得られるものは、知識だけではありません。


  • 言われたことをやり切る忍耐力:受験勉強を乗り越えた経験は、社会に出ても役立つ!
  • 効率よく物事を進める力:限られた時間の中で、どう優先順位をつけるかを学べる
  • 論理的に考える習慣:特に数学や理科は、答えを導くプロセスが大切!


そして何より、「知識が増えること自体が楽しい!」というのも、勉強の大きな魅力。

特に科学(理科)は生活に結びついていることが多く、学べば学ぶほど

「あれはこういう仕組みなんだ!」となる機会が増えるはず。

以下に、身近な例をいくつかあげてみます。


日常生活で役立つ!意外と面白い科学の知識

① お米を炊くときの水加減は、デンプンの科学!

お米を炊くとき、「水の量が少ないと芯が残る」「多すぎるとベチャベチャになる」と言われますよね?これは デンプンの吸水と加熱によるゲル化 が関係しています。

お米の主成分はデンプン(炭水化物)。

デンプンは水を吸収して加熱されると、α化(糊化)してモチモチした食感になります。

しかし、水が足りないと十分に糊化せず、芯が残ってしまいます。

逆に水が多すぎると、お米がベチャっとなり、うまく炊けません。

🔬 中学理科で習う「デンプンの性質」「α化とβ化」が関係!

  • 冷やご飯を温め直すと柔らかくなるのも、このデンプンの変化が関係しています。
  • 「もち米」と「うるち米」の違いも、デンプンの種類の違い!(もち米はアミロペクチンが多い)


② 天気予報の「気圧」と体調の関係

「雨の日に頭痛がする」「低気圧がくると体がだるい」と感じること、ありませんか?

これは 気圧の変化が体の圧力に影響を与える ためです。

🔬 高校物理・中学理科で習う「気圧と人体」

  • 気圧が下がる(低気圧の日)➡ 体が膨張する➡ 血管が拡張して頭痛やだるさが発生
  • 気圧が上がる(高気圧の日)➡ 体が収縮➡ すっきりした気分になることが多い


特に、飛行機の機内や登山などで気圧が急に変化すると、耳が詰まるのもこの原理。

同じように、低気圧の日に体調が悪くなるのは「内側からの圧力と外側の気圧のバランス」が崩れるからなんです。


③ 炭酸飲料を振ると爆発する理由

炭酸飲料を振った後にフタを開けると、シュワーッと噴き出して大惨事になることがありますよね。

これは 二酸化炭素(CO₂)の溶解度と圧力の関係 で説明できます。

🔬 中学理科「気体の溶解度」「ヘンリーの法則」

  • 炭酸飲料には 二酸化炭素が高い圧力で溶け込んでいる
  • 振ることで 液体の中のCO₂が無数の泡(気泡核)を作る
  • フタを開けると 急激に気圧が下がり、CO₂が一気に気体になって膨張する


この現象は、シャンパンやビールでも同じ。

さらに、メントスをコーラに入れると大爆発するのも、メントスの表面の凸凹が「気泡核」を大量に作るからです。


④ クレンジングオイルと界面活性剤の科学

「オイルクレンジングはメイクがよく落ちる」と言われますが、

これは 「水と油をなじませる界面活性剤」の作用 です。

🔬 高校化学「界面活性剤の構造」「乳化の原理」

  • メイク(油性成分)は水にはなじまない
  • クレンジングオイルに含まれる 界面活性剤が、水と油の橋渡しをする
  • 油汚れを浮かせて、水で洗い流せるようにする(これを「乳化」と呼ぶ)

ただし、 洗いすぎると肌のバリア機能も落ちる ので注意!

皮膚には「皮脂膜」という天然のバリアがあり、これが落ちすぎると乾燥や肌荒れの原因になります。


⑤ 日焼け止めのSPF・PAの違い

「SPF50の方がいいんでしょ?」と思われがちですが、

実は 「SPFとPAは防ぐ紫外線の種類が違う」 んです!

🔬 中学理科「光と紫外線」

  • SPF(Sun Protection Factor) → 紫外線B波(UV-B)を防ぐ(シミ・そばかすの原因)
  • PA(Protection Grade of UVA) → 紫外線A波(UV-A)を防ぐ(シワ・たるみの原因)

💡 選び方のポイント!

  • 短時間の外出 → SPF20・PA++ でOK
  • 海やアウトドア → SPF50・PA++++ がおすすめ


「高ければ高いほど良い」と思いがちですが、SPF50の日焼け止めは肌への負担も大きいので、用途に応じて選ぶことが大切!


⑥ 柔軟剤と静電気の関係

「冬場に服を脱ぐとバチバチ静電気がくる!」という経験、ありますよね。実はこれ、 柔軟剤で軽減できるんです!

🔬 中学理科「静電気と帯電の仕組み」

  • 乾燥した布同士がこすれると、電子が移動して帯電する(静電気)
  • 柔軟剤には「陽イオン界面活性剤」が含まれており、 繊維の表面にコーティングを作る
  • これにより、 電子の移動(帯電)を防ぎ、静電気が起こりにくくなる!


また、静電気は ナイロン・ポリエステルなどの化学繊維で発生しやすい ので、天然素材の衣類と組み合わせるのも対策のひとつです。



勉強は、将来絶対使わないよね、という知識も正直ありますが、勉強をすることを通じて忍耐力や、効率よく物事を進める力、論理的に考える習慣がつきます。

また、知識じたいが生活に結びついているのを実感した時、学ぶのが楽しくなってくるはずです。

身近な事例に結びつけつつ、楽しく学ぶ授業を展開していきます。

一緒に頑張りましょう!


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