秋から冬へ―夜空に広がる天体と流星群―
こんにちは、教師の津田です。
朝晩の冷え込みが増してきましたね。季節の変わり目、体調を崩されませんよう、どうかご自愛ください。
さて、今回のテーマは「秋の天体・流星群」です。
中学3年生のみなさんは、これから理科で「天体」の学習が始まります。
天体観察は、教科書の中だけでなく、実際の夜空の中で楽しむことができるものです。
季節ごとに見える星や星座、流星群が異なるため、1年を通してさまざまな発見があります。
今回は、秋から冬にかけて見られる代表的な天体と流星群をご紹介します。
秋の夜空
秋の夜空を代表するのは、「秋の四辺形(しへんけい)」です。ペガスス座の胴体を形づくる4つの星を結ぶと、大きな四角形が浮かび上がります。これが見つかれば、秋の星座をたどる手がかりになります。
ペガスス座は、ギリシャ神話では有名な天馬。英雄ペルセウスが怪物メデューサを倒したとき、その血から生まれたとされています。空を駆ける白い馬の姿を想像しながら夜空を見上げると、星々がまるで神話の世界への入り口のように感じられます。
冬の夜空
冬の夜空は、1年の中でも特に星が明るく輝く季節です。
代表的なのは「オリオン座」。三つ星を中心に、全天で最も明るい恒星「シリウス」(おおいぬ座)や「プロキオン」(こいぬ座)と一緒に、冬の大三角形を形づくります。
空気が澄んでいる冬は、星の瞬きもより美しく感じられます。
秋から冬にかけての流星群
この時期に見られる流星群にも注目です。
しし座流星群(11月6日〜11月30日ごろ)
ふたご座流星群(12月4日〜12月20日ごろ)
特に「ふたご座流星群」は年間最大級の流星群として知られています。
12月14日ごろに“極大”(流星が最も多く見える時期)を迎えます。
日没が早く、空気が澄んでいる冬は観察にも最適。
条件が良ければ、1時間に50個以上の流星が流れることもあります。
星空に神話と科学を重ねて
夜寝る前、少しだけ外に出て空を見上げてみてください。
神話の世界に登場する星々、何千年も前の光を今も放つ恒星たち——そのひとつひとつが、理科で学ぶ“天体のしくみ”とつながっています。
星を眺めることは、宇宙の広さを感じるだけでなく、自分の時間をゆっくり味わうひとときでもあります。ぜひこの秋冬、理科の学びとともに、夜空の美しさにも心を向けてみましょう。