オンライン家庭教師マナリンク
国語

「読めている“つもり”から抜け出す 国語・読解力の正体」 第2回 全部わかろうとする人ほど、なぜ国語で失点するのか

2026/2/16

国語が苦手な生徒ほど、実はとても真面目です。

文章を最初から最後まで丁寧に読み、
知らない言葉は気になり、
一文一文を理解しようと努力します。

―― それなのに点が取れない。

むしろ
「雑に読んでいるように見える人」の方が
正解してしまう。

ここに、読解の大きな誤解があります。

国語は「理解度テスト」ではない

多くの人が、国語をこう考えています。

内容を理解できた人が点を取る科目

ですが実際の試験は違います。

問題が求めた部分だけを正確に読めた人が点を取る科目

つまり国語は
文章の理解量を競う試験ではありません。

必要なのは
「全部をわかる力」ではなく
「必要なところを当てる力」です。

なぜ“全部理解しようとする”と失点するのか

①重要度の差が消える

文章には階層があります。

  • 筆者の主張(最重要)

  • 主張の理由(重要)

  • 具体例(補助)

  • 比喩・装飾(読み物)

ところが、全部理解しようとすると
すべて同じ重さで処理してしまいます。

結果

具体例を覚えて、主張を落とす

という逆転が起きます。

国語の失点の多くはこれです。

②記憶容量がオーバーする

人が一度に意識できる情報量は限られています。

全部理解しようとすると、
脳内はこうなります。

  • 人名

  • 状況

  • 比喩

  • 感情

  • 展開

大量の情報で埋まり、
肝心の「答えの根拠」が残りません。

だから

読んだのに、選択肢を選べない

が起きます。

③設問とズレる

試験は文章のテストではなく
設問のテストです。

しかし全部理解型の人は
「文章の理解」をゴールにしてしまう。

その結果、

問題:「理由を答えよ」
思考:「この人の気持ちは…」

というズレが起きます。

これが記述で点が入らない最大の原因です。

読解は“削る”技術

国語ができる人は、実は多くを読んでいません。

正確に言えば

読まない部分を決めています

読解とは加える作業ではなく
捨てる作業です。

重要なのは3つだけです。

1.筆者の結論
2.それを支える理由
3.設問が聞いている箇所

それ以外は
「理解しても点にならない可能性が高い情報」です。

実戦での読み方の変化

失点する読み方
→ 全部理解してから問題へ

得点できる読み方
→ 問題が聞きそうな場所を意識して読む

この違いだけで、
同じ文章でも結果が変わります。

まとめ

国語が苦手な人ほど努力しています。
ただし努力の方向が逆です。

  • 全部わかる → 不安は減るが点は増えない

  • 必要だけ当てる → 不安は残るが点は増える

試験は後者を評価します。

読解力とは
理解力の量ではなく、
判断力の精度です。

次回は
「設問を先に読む」は本当に有効なのか
読み順と得点の関係を整理します。

このブログを書いた先生

国語のオンライン家庭教師一覧

国語のブログ

和歌をわかろう(ん?)―縁語の面白さ

マナリンクで国語を担当している島田です(^^♪2月も中旬。受験生にとっては正念場、そして新学年を控えた子にとっては「次は何をやろう?」とワクワク(ハラハラでもありますね(;^_^A)する時期ですね。先日、生徒さんと一緒に過去問を解いていたのですが、最後に出てきた和歌がもう、めちゃくちゃにリアルというか、国語の面白さが詰まっていて勝手に盛り上がってしまいました。扱ったのは、沢田名垂『宿直物語』の一節 。貧しい夫婦の愛を描いた物語で、最後に奥さんが自分の髪を切って売り夫の酒を買った時の気持ちを歌にしたものです 。みだるべき契りとかねて思はめや情けにかへし床の黒髪パッと見、「え、情けに、かえし……?...続きを見る
島田の写真
島田オンライン家庭教師
2026/2/11

基礎読解と文法!

こんにちは、講師のニシオカです。国語は自分一人で学習しづらい教科だと言われます。「本を読む」「漢字を覚える」という作業の延長に、必ずしも学力の向上が見られないからです。国語という教科が要求する力は、ずばり「総合力」だと思います。文章は筆者によってもちろん異なりますし、時代や身分や社会状況などによって、ばらばらです。(だからこそ面白いとも言えますが。)ただ、「総合力って言われても困る!」と思いますよね。そうなんです。だからこそ、中学・高校の国語は、基礎的な読解を土台とした理解と、習得しているべき基礎文法を設定しています。ひとまず、学校の定期試験や一般的な全国模試には対応できるようになっています。...続きを見る
ニシオカの写真
ニシオカオンライン家庭教師
2026/2/11

「読めている“つもり”から抜け出す 国語・読解力の正体」 第1回 「国語ができない」の正体は、“読めていない”ではない

「国語が苦手です」そう話す生徒に、少しだけ詳しく聞いてみると、こんな答えが返ってくることがよくあります。「文章の内容は、だいたい分かるんです」「話の流れも理解できています」「でも、テストになると点が取れなくて……」実はこの言葉こそが、国語が伸びない原因をはっきり示しています。「読めている」と「点が取れる」は別物多くの人が思っている「読めている」とは、・内容がなんとなく理解できる・言いたいことが頭に入る・読み終わったあとに要旨を言えるこのレベルです。もちろん、これは大切です。ですが、入試や定期テストで求められている読解力は、ここではありません。国語の問題で問われているのは、「内容を理解したか」で...続きを見る
そらの写真
そらオンライン家庭教師
2026/2/9

ライバルに差をつける春

こんにちは、講師のニシオカです。4月からの新学年にむけて、皆様準備はいかがでしょうか。4月といわず、3月、2月の今動き出してみませんか。特に受験を意識して勉強を始めたい人は、まだライバルたちが油断している今がチャンスです!苦手教科や苦手分野について、すこしでも克服しておくことで、4月の新たなスタートを気持ちよく迎えることが出来ますよ!!私も今月は多くの新規学生さんに体験授業/新コース開設を行っております~「国語が苦手で・・・」という人も、「国語でしっかり得点したい!」という人も、お気軽にお問い合わせ下さいね。お待ちしています!続きを見る
ニシオカの写真
ニシオカオンライン家庭教師
2026/2/9

【春休みに入る前に】国語の完全オーダーメイド学習のすゝめ

こんにちは。マナリンクで国語を担当している島田です(^^♪2月、新学年への準備が本格化するこの時期。塾の春期講習のパンフレットが並びますが、その多くは「志望校別クラス」などの集団カリキュラムです。うちにも娘あてによくチラシ届いていますねぇ(;^_^Aしかし、思うのですけども、国語という教科ほど、「その子独自の読み方の癖」が影響している教科はないでしょう。だからこそ、今この2月に必要なのは、平均的な対策ではなく、あなただけの課題を狙い撃ちする「オーダーメイドの戦略」だろうと思います。なぜ「オーダーメイド」が必要なのか国語の力は、すべての教科を動かす「OS(基本ソフト)」のようなものです。 しかし...続きを見る
島田の写真
島田オンライン家庭教師
2026/2/6

この先生の他のブログ

そらの写真

【世界を旅した先生が伝えたい!歴史への興味がグッと深まる「旅×学び」のススメ】 vol.22 南米編 その9

2026/2/15
ボリビア近代史と先住民運動へ ―― ポトシの「その後」かつて世界の銀を支配した山、ポトシ銀山。この場所は16〜17世紀、スペイン帝国の財政を支え、ヨーロッパ経済さえ動かした場所でした。しかし18世紀末から銀の産出は減少し、19世紀に入ると、この地は急速に「世界の中心」から外れていきます。ここからが、...
続きを読む
そらの写真

【英語ブログ】「訳しているのに理解できない」の正体

2026/2/15
英語をしっかり勉強しているのに、こんな感覚になったことはありませんか?一文一文は訳せる。でも、結局何の話だったのか分からない。単語も文法も合っているのに点数が伸びない。このタイプのつまずきはとても多いです。結論から言うと――原因は「英語力不足」ではなく、“読み方のズレ”です。逐語訳がダメな理由多くの...
続きを読む
そらの写真

歴史勉強方法 徹底検討(第7回) 暗記が苦手でも戦える 「流れ・因果」の作り方 ―― 丸暗記に頼らない、歴史を“理解して覚える”具体的手順

2026/2/11
「歴史=暗記」がつらい人ほど、やり方が間違っている「用語が覚えられない」「年代がごちゃごちゃになる」「覚えたはずなのに、テストでは出てこない」歴史が苦手な生徒ほど、自分は暗記力が弱いと思い込んでいます。ですが実際には、暗記が苦手なのではありません。“覚え方の順番”が間違っているだけです。丸暗記が失敗...
続きを読む
そらの写真

「読めている“つもり”から抜け出す 国語・読解力の正体」 第1回 「国語ができない」の正体は、“読めていない”ではない

2026/2/9
「国語が苦手です」そう話す生徒に、少しだけ詳しく聞いてみると、こんな答えが返ってくることがよくあります。「文章の内容は、だいたい分かるんです」「話の流れも理解できています」「でも、テストになると点が取れなくて……」実はこの言葉こそが、国語が伸びない原因をはっきり示しています。「読めている」と「点が取...
続きを読む