学力向上のポイント「見える学力見えない学力」【記名③】
【単に学力向上では無く、基礎・基本から学ぶ】
児童・生徒の皆さんと接する中で、色々と気づいたことを書いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
<ブログの題名について>
「見える学力見えない学力」とは、ずいぶん前にベストセラーとなった教育書の題名です。点数に表れるだけではない学力。それは何か?子どもに真に学力を身につけるには、どうすればいいのか?
当時、話題になったものです。
「勉強しても点数が上がらない」「どういう勉強をしたらいいのか分からない」「苦手意識を克服したい」そういう悩みを持っていませんか?
また、親御さんにとって、子どもが一生涯身につける学力を願うのは、親として当然の思いです。
その観点で、少し役立つ情報を発信していきたいと思います。
(今日の話題)【記名を大切に】③
(続き)
T君の答案を今一度見てみます。
点数が取れなかった原因を探っていきます。
一番先に目に付いたのは、いわゆる「ケアレス・ミス」の多さです。
数式の「y=」のyの書き方が、殴り書きしたような形です。
これでは、yに読めません。
・数式を展開している中で、文字式の文字が欠落している部分
・正しい答えを導び出すことが出来ているのに、回答欄に写す際のミス
・乱雑な文字によって、自分でも読み違えて、その後の展開を間違っている
・単純な計算ミス
・問題文の余白に計算をしているものの、乱雑な文字であるため、それを本筋の回答の過程に反映させる場面で間違っている所
誤答の原因を探っていくと、そのような場面の多さが特徴的でした。
それから、次のことにも気づきました。
問題の解き方を、理解していないわけでは無い様です。
そればかりか、式の展開の手順にはムダが無く、数学的なセンスを感じられる部分もありました。
おそらく、T君は「地頭」は良いのでしょう。
今まで、特段に努力をしなくとも、良い成績を収めていたのでしょう。
数学の答案を見て、そのようなことを感じました。
その「理解が早い」「見てすぐに、パッと理解できる」ことが、逆に点数に結びついていない…そう、私には思えてなりません。
原因が分かれば、対策を講じやすくなります。
しかし、長年身についていた習慣を改善するには、根気のいる取り組みが必要です。
その最初の取り組みが、「名前をしっかり書く」こと。
私は、そう信じています。
「記名」それについて、続けてお話をしたいと思います。
読んでいただければ幸いです。
(つづく)