学力向上のポイント「見える学力見えない学力」【記名④】
【単に学力向上では無く、基礎・基本から学ぶ】
児童・生徒の皆さんと接する中で、色々と気づいたことを書いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
<ブログの題名について>
「見える学力見えない学力」とは、ずいぶん前にベストセラーとなった教育書の題名です。点数に表れるだけではない学力。それは何か?子どもに真に学力を身につけるには、どうすればいいのか?
当時、話題になったものです。
「勉強しても点数が上がらない」「どういう勉強をしたらいいのか分からない」「苦手意識を克服したい」そういう悩みを持っていませんか?
また、親御さんにとって、子どもが一生涯身につける学力を願うのは、親として当然の思いです。
その観点で、少し役立つ情報を発信していきたいと思います。
(今日の話題)【記名を大切に】④
(続き)
もうずいぶん前の昔話ですが、職人的な授業をして全国的に有名になったA先生、その指導の一つに、
「テストの名前を書くときには、自分が出来る一番上手な字で、しっかり書きなさい」
という言葉がありました。
このような指導をする小学校教師は、少なくなったと感じます。
小学校の教育実践で、その子の名前が意味するもの、その事を、深く考えさせる活動があります。
「私が生まれた時のこと」
「自分の名前の由来・名前に込められた親の思い」
「親が自分の誕生にどれだけ喜んだか」
そのような事がらを、子どもたち一人ひとりに調べさせる教育実践です。
今の時代、各家庭の事情やプライバシーに過度に踏み込まない、特別な事情がある(かもしれない)児童に配慮する必要もあり、なかなかこういう教育実践が出来づらくなっているのも事実です。
しかし、自分の名前のことを深く理解することが、自我(アイデンティティー)の確立と共に、自分を大切にする意識につながっていると感じます。
さて、話が少し脱線してしまいました、「自分の名前をしっかり書く」ということが、これらの理解に基づいた作業であることを、子どもたちにも意識づけしたいところなのです。
考えてみれば、現代の「デジタル時代」においても、署名を求められる、必要がある場面もあります。
就職活動の履歴書を、企業が自筆で求める状況は、変わりそうにありません。
はたして、自分の名前を書く作業が、どのような意味を持つのか。
「自分の名前を丁寧に書く」作業が、奥深いと考える理由です。
(つづく)