【現役エンジニアが語る】北大・化学科からITエンジニアへ|進路は一本道じゃない

こんにちは!オンライン家庭教師のこばやしです。普段はフリーランスのITエンジニアとして働きながら、中高生に「情報I」「理系数学」「英語」を教えています。企業の新人IT研修でメイン講師も務めています。
今回はいつもの勉強の話から少し離れて、私自身の進路のお話をさせてください。
文理選択や志望校選びの時期になると、「この学部に入ったら、将来の仕事はもう決まってしまうのでは」と不安になる方も多いのではないでしょうか。保護者の方からも「今の選択で、子どもの将来が狭まらないか心配です」という声をよく聞きます。
実は、私は北海道大学の化学科の出身です。それでも今は、ITエンジニアとして仕事をしています。
■ 化学科からエンジニアへ。きっかけは研究室のプログラム
化学科と聞くと、白衣を着てフラスコを振っている姿を想像するかもしれません。もちろんそういう時間もありましたが、研究を進めるなかで、プログラムを書く機会がありました。
最初は「研究のための道具」のつもりでした。ところが書いてみると、思ったとおりに動いたときの手応えと、動かないときに原因を探していく過程が、想像以上に面白かったんです。この体験がきっかけで、就職先にIT業界を選びました。
とはいえ、入社した時点のプログラミング経験は「研究で少し書いたことがある」程度です。情報系の学科を出た同期と比べれば、スタートは決して早くありませんでした。そこから約10年、金融決済システムなどの基幹開発に携わり、今はフリーランスとして独立しています。
■ 遠回りに見えて、化学は仕事の土台になっていた
働き始めてから気づいたのは、化学で身につけたことが、そのままエンジニアの仕事に生きているということです。
1つ目は、「仮説を立てて、確かめる」という考え方です。実験では、結果が予想と違ったときに「温度が原因か」「試薬の量か」と仮説を立て、条件を1つずつ変えて確かめます。プログラムがうまく動かないとき(バグ)に原因を探す作業も、まったく同じです。「この入力のときだけおかしいのでは」と仮説を立て、範囲を絞りながら確かめていきます。
2つ目は、「手順と記録を残す」習慣です。実験ノートには、何をどの順番で行い、何が起きたかを書き残します。後から自分や他の人が同じ実験を再現できるようにするためです。システム開発でも、設計書やテストの記録を残すことはとても大切です。とくに金融のシステムは、お金を正しく動かすことが前提なので、「何を確かめたか」を記録に残す文化が根づいています。
つまり、分野は変わっても、考え方の型はちゃんと持ち越せたのです。
■ 学部選びは「ゴール」ではなく「出発点」
もし高校生のころの私が「化学科に入ったら化学の仕事しかできない」と思い込んでいたら、今の道はなかったでしょう。
進路は、一度選んだら変えられない一本道ではありません。大学で学ぶ中身そのものよりも、学ぶ過程で身につく「考え方」のほうが、ずっと長く役に立つと私は感じています。
企業の新人IT研修でも、情報系以外の学部から入社した受講生にたくさん出会います。スタート地点が違っても、筋道を立てて考える力があれば、エンジニアとしてしっかり成長していけます。
そして、その「筋道を立てて考える力」を高校の授業で最も直接的に鍛えられる科目の1つが、「情報I」だと思っています。プログラミングもデータの分析も、仮説を立てて確かめるという、実験と同じ考え方でできているからです。
■ 私の授業で大切にしていること
私の授業では、答えを覚えることよりも「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明できるようになることを大切にしています。
問題が解けなかったときも、「どこまでは分かっていて、どこからが分からないのか」を一緒に切り分けていきます。これは、私が実験やバグ探しで繰り返してきたことそのものです。原因が見つかって「あ、そういうことか!」と腑に落ちる瞬間は、何度経験しても気持ちのいいものです。
・「文理選択や学部選びで、将来が決まってしまいそうで不安」という方
・「理系だけど、プログラミングや情報の分野にも興味がある」という方
・「暗記ではなく、考え方から身につけたい」という方
そんな方は、ぜひ一度体験授業にいらしてください。化学科からエンジニアになった現役エンジニアと一緒に、「考える力」を育てていきましょう!
【プロフィール】
こばやし|納得感を大切にするフリーランスエンジニア
北海道大卒。約10年間にわたり金融決済システムなどの基幹開発に携わった後、フリーランスのエンジニア・IT講師として独立。企業の新人IT研修のメイン講師も務めるプロが、「仕組みから理解する」論理的な指導を行います。
この先生のおすすめコース
- 共通テストで「情報I」が必要な国公立大・難関私大志望の方
- 「プログラミング」や「データの分析」が苦手で、暗記に逃げている方
- 将来IT系に進みたい、または現役エンジニアから実学を学びたい方
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