【共通テスト情報I】秋から始める「時間を測る」演習法|現役エンジニアが教える60分の使い方

こんにちは!オンライン家庭教師のこばやしです。普段はフリーランスのITエンジニアとして働きながら、中高生に「情報I」「理系数学」「英語」を教えています。企業の新人IT研修でメイン講師も務めているので、"教える"と"現場"の両方から情報Iをお伝えできるのが強みです。
以前の記事「【共通テスト情報I】何が出る?」では、出題の全体像と、今からの対策の優先順位をお話ししました。今回はその続きです。
秋になり、問題集や過去問に本格的に取り組み始めた方も多いのではないでしょうか。ところが、ここでよく起きるつまずきがあります。時間を気にせず解くと手応えがあるのに、本番と同じ60分で解いてみると、第3問のプログラミングや第4問のデータの活用にたどり着く前に時間切れになってしまう。そんな生徒がたくさんいます。
その原因は、知識不足でも、計算が遅いことでもありません。60分をどう使うかを決めないまま解き始めているからです。前回お伝えしたとおり、点差がつきやすい山場はプログラミングとデータの活用でした。その山場が試験の後半に控えているからこそ、時間の使い方の差がそのまま点数の差になります。
■ プロの仕事は「時間の見積もり」から始まる
実は、私たちエンジニアの仕事も、まず「この作業に何時間かかるか」を見積もるところから始まります。仕事でも何でも、計画を立てるためには時間の見積もりが欠かせません。そしてこの見積もりがずれると計画が崩れ、気づけば締め切りまでに仕事が終わらない。現場では、残念ながらよくある話です。
見積もりは、いわば「時間の予算」です。お小遣いをもらった日に何も考えずに使っていくと、月末に欲しいものが買えなくなりますよね。試験も同じで、最初に配分を決めずに第1問から全力で使っていくと、最後の大問に回す時間が残りません。
■ 粘りすぎないための「撤退ライン」
もう1つ、現場で大切にしていることがあります。それは「ここまで粘ってダメなら、いったん手を離す」という基準を先に決めておくことです。
たとえばシステムに障害が起きたとき、1人で延々と原因を探し続けるのは危険です。「30分調べて原因が分からなければ、すぐに周りに相談する」といったルールを決めておくことで、1つのトラブルにチーム全体の時間を奪われずに済みます。
これを試験に置き換えると、「1つの設問で一定時間止まったら、印を付けて次へ進む」という自分ルールになります。分からない問題に5分も10分も粘った結果、後ろにある解けたはずの問題を落としてしまう。これほどもったいないことはありません。
■ 「時間を測る」演習、4つのステップ
では、具体的にどう練習すればいいのか。私がおすすめしているのは、次の4つのステップです。
最初のステップは、今の実力を「測る」ことです。まずは過去問や試作問題を1回分、時間無制限で解いてみてください。ただし、大問ごとに何分かかったかは必ず記録します。エンジニアが見積もりの前に過去の実績を確認するのと同じで、自分の現在地が分からないと計画は立てられないからです。
次のステップは、60分の「配分」を決めることです。たとえば、第1問に12分、第2問に13分、第3問に18分、第4問に12分、そして最後の見直しに5分。これはあくまで一例ですが、山場の第3問に多めの時間を確保しておくのがポイントです。最初のステップで測った時間と見比べて、自分に合った配分に調整していきましょう。
3つ目のステップは、大問ごとに区切って解くことです。スマホのストップウォッチのラップ機能を使って、大問が1つ終わるたびにボタンを押します。こうすると、60分の中でどこに何分使ったかが一目で分かります。
最後のステップは、予定と実際の「ずれ」を振り返ることです。配分より大きくオーバーした大問はどこか。そして、その大問の中で何に時間を使ったのか。問題文を読み取るのに時間がかかったのか、プログラムのトレースの途中で迷子になったのか。原因が分かれば、次に練習すべきことがはっきり見えてきます。現場でも、見積もりの精度は「ずれを記録して振り返る」ことでしか上がりません。
時期の目安としては、10〜11月は大問ごとのタイムアタックで1つずつ精度を上げ、12月からは60分を通して解く練習に切り替えるのがおすすめです。
■ 時間を測る力は、社会に出てからも一生モノ
時間を測り、見積もり、ずれを振り返る。この力は、試験のためだけのものではありません。企業の新人IT研修でも、プロジェクトマネジメントの話をするときに必ず出てくるテーマです。自分の作業にかかる時間を見積もれる人は、どんな仕事でも計画を立てられ、周りから信頼されます。
共通テストに向けて今から時間を測る練習をすることは、そのまま社会に出てから使える力の練習にもなっているんです。
■ 私の授業でのアプローチ
私の授業では、生徒と一緒にラップタイムを見ながら、「どこで時間を使っているか」を特定するところから始めます。解き方を一から変える必要はありません。多くの場合、時間を使いすぎている1か所を見つけて直すだけで、最後の大問まで手が届くようになります。
「あ、ここで時間を使っていたのか!」と生徒が気づく瞬間は、まさにアハ体験です。原因が分かれば、あとは練習で確実に縮めていけます。
・「過去問は解けるのに、時間内に終わらない」という方
・「第3問のプログラミングで、いつも時間を使いすぎてしまう」という方
・「秋から何を変えればいいのか分からない」という方
そんな方は、ぜひ一度体験授業にいらしてください。現役エンジニアと一緒に、60分の使い方から情報Iを攻略していきましょう!
【プロフィール】
こばやし|納得感を大切にするフリーランスエンジニア
北海道大卒。約10年間にわたり金融決済システムなどの基幹開発に携わった後、フリーランスのエンジニア・IT講師として独立。企業の新人IT研修のメイン講師も務めるプロが、「仕組みから理解する」論理的な指導を行います。
この先生のおすすめコース
- 共通テストで「情報I」が必要な国公立大・難関私大志望の方
- 「プログラミング」や「データの分析」が苦手で、暗記に逃げている方
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