【現役エンジニアが解説】「答えを見ても分からない」を卒業!数学の解説を“読める”ようになる4つの手順

こんにちは!オンライン家庭教師のこばやしです。
普段はフリーランスのITエンジニアとして働きながら、中高生向けに「情報I」「理系数学」「英語」を指導しています。
今回は、情報Iから少し離れて数学のお話です。
問題が解けずに解答・解説を開いたのに、読んでも何が起きているのか分からない。そんな経験はないでしょうか。
そして結局、解説の式を丸写しして「次こそは」と問題集を閉じてしまう。こうした生徒はたくさんいます。
その原因は、頭の良し悪しではありません。解説の「読み方」を、誰からも教わっていないからです。
■ 解説は「完成したプログラム」と同じ
実は、数学の解説を読むことは、エンジニアが他人の書いたプログラムを読む作業とよく似ています。
完成したプログラムは、上から順に整然と並んでいます。しかし、書いた人は上から順に思いついたわけではありません。まず全体の方針を決め、試行錯誤を重ね、最後にきれいに並べ直したものが、私たちの目にする完成形です。
数学の解説も同じです。解説には「試行錯誤」が書かれていません。だからこそ、上から一行ずつ読むだけでは「なぜ急にこの式が出てくるのか」が分からないのです。
エンジニアの現場では、他人のコードを読むときに決まった手順があります。今回はそれを、数学の解説に置き換えて紹介します。
■ 手順① まず「設計図」をつかむ
エンジニアは他人のコードを読むとき、いきなり細部には入りません。まず「このプログラムは何をするものか」「大きく何段階に分かれているか」をつかみます。
解説を読むときも、最初に全体をざっと眺めて、次の2つを探してください。
一つ目は「何を求めればゴールなのか」。二つ目は「どの道具(公式・定理)を使っているか」です。
たとえば「解と係数の関係を使って、和と積に置き換えている」と一言で言えれば、それが解説の設計図です。この一言を問題の横にメモしておくだけで、後の理解が大きく変わります。
■ 手順② 一行ごとに「なぜ?」を問う
設計図がつかめたら、次は一行ずつ読みます。ここでのポイントは、式の「正しさ」ではなく「意図」を読むことです。
プログラムの一行一行には、必ず書いた人の意図があります。「ここで値を保存しておくのは、後で使うため」といった具合です。
解説の式変形も同じで、「なぜここで両辺を2乗したのか」「なぜここで場合分けしたのか」と、一行ごとに理由を問いかけます。理由が自分の言葉で言えたら、その行は理解できています。
■ 手順③ 分からない「一行」を特定する
エンジニアがバグを探すとき、「全部おかしい」とは考えません。どの行で、どこから想定と違う動きになったのかを、一行単位で突き止めます。
解説を読んで「分からない」と感じたときも同じです。「全部分からない」ではなく、「3行目から4行目への変形だけが分からない」と、つまずいた場所を一行に絞ってください。
場所が特定できれば、原因はたいてい前提知識の不足です。そこだけ教科書に戻って確認すれば、残りの解説は驚くほどすんなり読めるはずです。
■ 手順④ 解説を閉じて、自分で「再現」する
最後が一番大切です。解説を閉じて、白紙から自分の手で解き直してください。
エンジニアの世界でも、他人のコードを読んで「分かったつもり」になるのが一番危険です。本当に理解できたかどうかは、何も見ずに同じものを書けるかで確かめます。
手が止まった場所こそが、まだ理解できていない場所です。もう一度だけ解説を開き、その部分を確認したら、また閉じて続きから書く。これを最後まで通せたら、その問題は「自分のもの」になっています。
■ 解説を読む力は、一生使える力になる
この4つの手順は、数学だけのものではありません。
大人になって仕事を始めると、マニュアルや仕様書、他人の書いた資料など、「完成した文章から意図を読み取る」場面が毎日のようにあります。企業の新人IT研修でも、伸びる人ほど「分からない箇所を一行に絞って質問できる」と感じます。
解説を「写すもの」から「読み解くもの」に変えることは、そのまま論理的に考える力のトレーニングになるのです。
■ 私の授業では「なぜ?」を一緒に言葉にします
私の授業では、答えを教えることよりも、解説の一行一行に隠れた「なぜ?」を、生徒と一緒に言葉にすることを大切にしています。
「この式変形、そういう意図だったのか!」と生徒の表情が変わる瞬間が、私にとっても一番うれしい瞬間です。
・解説を読んでも、なぜその式になるのか分からない方
・問題集を進めているのに、同じような問題でまた手が止まってしまう方
・数学の「暗記」から抜け出して、仕組みから納得したい方
そんな方は、ぜひ一度体験授業にいらしてください。
現役エンジニアと一緒に、数学の解説が“読める”楽しさを体験しましょう!
【プロフィール】
こばやし|納得感を大切にするフリーランスエンジニア
北海道大卒。約10年間にわたり金融決済システムなどの基幹開発に携わった後、フリーランスのエンジニア・IT講師として独立。企業の新人IT研修のメイン講師も務めるプロが、「仕組みから理解する」論理的な指導を行います。
この先生のおすすめコース
- 数III・Cに入り、チャート式等の「パターン暗記」では初見の問題が解けず、壁にぶつかっている方。
- 「なぜこの式変形をするの?」と疑問を持つ方。納得するまで徹底的に対話し、数式の意味を言語化します。
- 旧帝大卒の視点で、共通テストや二次試験を突破するための、小手先ではない「本物の思考力」を鍛えます。
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