オンライン家庭教師マナリンク

公立中高一貫の作文の書き方|落ちる子は聞かれたことに答えない

2026/7/18

公立中高一貫の作文の書き方でつまずいている子の答案を読むと、原因は文章力ではないことがほとんどです。設問が聞いていることに、最後まで答えていない。ただそれだけで落ちています。

僕は昔、勉強が得意な子どもではありませんでした。国語の作文で「言いたいことはわかるけど、答えになっていない」と赤を入れられる側にいた人間です。だからこそ断言できますが、これはセンスの問題ではありません。手順を知らないだけです。

適性検査の作文は、たいてい二つ以上のことを聞いている

先日の授業で、ある生徒がこういう問題に取り組んでいました。

「日本の自然にはどのような特色があると考えますか。また、日本の自然についてのあなたの考えを書きましょう」

彼が書いた最後の段落は、こうでした。

「以上のことから、日本の自然には動物たちが大合唱するという特色があります」

見事に、半分しか答えていません。設問は特色と考えの二つを要求しているのに、まとめで回収されたのは特色だけです。本文の途中には「考え」らしきものが書いてあります。書いてはあるんです。ただ、最後に並べて示していないから、採点者からは答えていないように見える。

適性検査の作文は、書き手の思考の深さを測る場所ではありません。指示に従えるかどうかを測る場所です。ここを勘違いしている家庭が、毎年、実に良質な養分になっています。

公立中高一貫の作文の書き方は、最後の段落から作る

では、どうするか。

書き始める前に、設問文を分解して、答案の最後の段落を先に作ってしまいます。

設問が「AとBを書きなさい」なら、最後の段落はこうなります。

以上のことから、日本の自然には(A)という特色があり、(B)という課題に対して(Bの考え)と私は考えます。

この一文を、原稿用紙の余白か頭の中に、先に置いておく。あとは、この空欄を埋めるために本文を書くだけです。作文が苦手な子ほど、書き出しから書こうとして、途中で自分がどこへ向かっているのかを見失います。ゴールを先に打っておけば、迷いようがありません。

やることは単純です。

  • 設問文に線を引き、答えるべきものを数える

  • その数だけ、最後の段落に空欄を用意する

  • 空欄を埋める方向にだけ、本文を書く

書けない子は、書く力がないのではなく、どこに向かって書けばいいのかを教わっていないだけです。

話が変わるところでは、変わると宣言する

もう一つ、その日の授業で直させたのがこれです。

彼の文章は、日本の自然の特色を書いたあと、なんの前触れもなく問題点の話に切り替わっていました。読んでいる側は、三行くらい読み進めてから、ようやく「ああ、いま課題の話に入ったのか」と気づく。これは気持ちが悪い。

だから、こう入れさせました。

「次に、日本の自然の課題は」

たったこれだけです。この一言を置くだけで、採点者は迷わずに読めます。

自分の文章が読み手にどう見えるかを想像できない子は、頭が悪いのではありません。読まれる経験が足りないだけです。だから、宣言する型を渡してしまえばいい。次に、まず、以上のことから。この三つの接続表現を配置するだけで、答案は別物になります。

明日、親がすべきこと

お子さんの作文を一枚持ってきて、赤ペンで内容を直すのはやめてください。感想文の添削は塾の仕事であって、家庭でやると親子関係だけが摩耗します。

代わりに、こう聞いてください。

「この問題、いくつ答えなさいって書いてある?」

そして、最後の段落を指さして、こう聞く。

「その数、ここに全部入ってる?」

それだけです。内容には一切触れない。数を数えるだけ。この二問を毎回やるだけで、答案の得点は変わります。表現力を鍛えるより、はるかに費用対効果がいい。残念ながら、多くの家庭は逆をやっています。

なお、作文が最後まで書き切れない、字数が足りないという別種の悩みをお持ちなら、それは書く力ではなく設計の問題です。そちらは「作文の文字数が足りない」というテーマで別に書いていますので、あわせてどうぞ。

設問の分解から答案の型づくりまで、お子さん個別の答案を見ながら組み立てたい方は、こちらから僕に相談できます。

このブログを書いた先生

このブログに関連するオンライン家庭教師はこちら

中高一貫生におすすめの指導コース

20,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
中学1〜3年生
  • 中高一貫生で、内部進学に不安を感じている方
  • 学校の授業のスピードが早くて大変なので何とかしたい、入学後の中だるみを解消したい方
  • 学校の授業に合わせた対策をし、遅れを取り戻して内申点をアップさせたい方
コースの詳細を見る
24,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
中学1〜3年生
  • 学校で習う物理がまったく理解できていない方(まだ習っていないけれど予習したい方)
  • 高校物理をいちからすべて理解したい方
  • わからないことをなんでも質問していい相手がほしい方
コースの詳細を見る
25,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
中学1〜3年生
  • 中高一貫校の英語の授業に追いつけていない、勉強習慣が不安定、 計画的に勉強するのが苦手な生徒さん
  • 英語で平均点以上取りたい、英語への苦手意識を克服し自信をつけたい、基礎からやり直したい生徒さん
  • 中高一貫校生を卒業し、中高一貫生の指導経験がある先生に教わりたい
コースの詳細を見る
英語月額コース
【中高一貫校の英語】内部進学・定期テスト対策の個別指導
三者面談あり
無料体験あり
【中高一貫校の英語】内部進学・定期テスト対策の個別指導
20,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
中学1〜3年生
  • 中高一貫校の英語授業スピードについていけず、定期テストが平均点に届かず悩んでいる方
  • 単語や文法は覚えているのに、読解や書き換えになると崩れてしまう方
  • 内部進学や英検に向けて、基礎から立て直し、確実な英語力を固めたい方
コースの詳細を見る
英語月額コース
【中高一貫校】New Treasure対応 基礎力をつける
三者面談あり
タイプ別
無料体験あり
【中高一貫校】New Treasure対応 基礎力をつける
24,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
中学1〜3年生
  • 教科書についてゆくのが大変で分からなかったところを復習したい方
  • テスト前の勉強方法に自信がない、テストで結果が出ない方
  • 部活や習い事が忙しく、学習時間がとれない悩みを抱えている方
コースの詳細を見る

この先生の他のブログ

ヒロユキの写真

中学受験で宿題をやらない子の「一応やった」の正体

2026/7/18
中学受験で宿題をやらない子は、宿題をやっていないとは言いません。「一応やった」と言います。この一語が出た時点で、その日の学習はほぼ成立していないと考えて、まず間違いありません。僕は毎週、いろんな家庭の子と画面越しに向き合っています。そこで何百回と聞いてきた言葉が、これです。一応。とりあえず。だいたい...
続きを読む
ヒロユキの写真

中学受験の算数で点数が安定しない理由|解き方がバラバラだから

2026/7/18
中学受験の算数で点数が安定しない。偏差値が55と45を行ったり来たりする。この相談を受けたとき、僕はまず、お子さんの実力を疑いません。疑うのは、解き方に型があるかどうかです。同じ単元、同じレベルの問題で、取れる日と取れない日がある。これは実力の波ではありません。毎回ちがうやり方で解いているから、毎回...
続きを読む
ヒロユキの写真

作文の文字数が足りない|伸ばすな、3個書いて1個捨てろ

2026/7/18
作文の文字数が足りないという相談を受けるたびに、僕は同じことを言います。伸ばそうとしているから足りないんです、と。三百六十字以上四百字以内。この手の指定に対して、子どもは書きたいことを一つ思いついて、書き始めて、二百五十字あたりで止まる。そこから絞り出すように、無理やり百字を足す。この足された百字が...
続きを読む
ヒロユキの写真

国語の選択肢の選び方|迷ったら言い過ぎと書いてないを疑う

2026/7/18
国語の選択肢の選び方で迷うお子さんは、消去法を「感覚」でやっています。なんとなく違う気がする、なんとなく合っている気がする。この状態のまま六年生になると、記述は書けるのに選択肢だけ落とす、という不思議な成績表ができあがります。コツは二つだけです。言い過ぎと、書いてない。この二つを疑う。それだけで正答...
続きを読む