英語

いわゆる時・条件の副詞節について

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2025/7/28

When節やif節は、未来のことでも副詞節の場合には現在形を用いる。名詞節なら、もちろん未来形になってwillを伴う。そんなふうに言われる。


a) Give her this letter when she comes.

b) Let me know when she'll come.

c) If it rains tomorrow, I'll stay home.

d) Please ask David if he will come to tonight's party.


a), c) のwhen節とif節は副詞節なので、未来のことでも動詞は現在形である。対して、b), d) のwhen節とif節は、他動詞knowやaskの目的語となって名詞節であるので、willを伴う。これが受験英語の定番の教え方である。


では、なぜwhen節とif節が未来のことを表す時には、willを伴うのだろうか。いろんな説があるのだろうけど、私はこんなふうに考えた。


When節とif節の内容について、確信がなくて疑問の気持ちがある時には推量の助動詞を使うのであり、その際にいはwhenとifは疑問詞となる。推量の助動詞は、よくわからないことを述べる際に使われるのである。Will「~だろう」、may「~かもしれない」、should「~はずだ」、can「~こともある」、cannot「~はずがない」など、大まかに言えば、いずれも推量の意味合いが含まれており、確信があって断定する時には用いられず、確信がなくてよくわからない時に使用されるものである。


When節について、典型的な例文で検証してみよう。


e) Maybe you could let me know when she will arrive.

f) I can't tell you definitely when I will come.

g) Each time I ask him when the work will be done, I get a different answer.

h) I wonder when this rain will stop.


e) では、彼女がいつ着くのかよくわからない。だから教えてくれと言っているのである。

f) では、自分がいつ来るのかわかっていない。

g) では、いつ仕事が終わるのかわかっていない。

h) では、いつ雨が止むのかわかっていない。

だから、when節では「~だろう」というイメージがある推量の助動詞willを用いる。


ところが、when節とif節が主節の前提条件である時には、そもそも推量する必要がなく、willは用いられないのである。以下の例文では、when節は主節の前提条件として述べられており、推量するところではないので、助動詞は用いられない。


i) He will inherit the money when he arrives at the age of twenty.

j) If you turn right, you'll find a tall tower.


i) は、彼が二十歳になる時にはお金を相続するということだが、いつ二十歳になるのか確信がない、ということではない。彼が相続する前提条件として、彼が二十歳になることが必要だと言っている。いつ二十歳になるのかを推量する必要はない。

j) は、君が右折するかどうか確信がない、ということではなくて、右折をすれば高い塔が見えるということであり、高い塔を見るための前提条件として右折が必要である、ということである。


私は言語学や英文法を専門的に学んだわけではないので、うまい言葉を知らないのだが、when節とif節は、その内容に確信が持てずに疑問の気持ちがある場合には推量の助動詞を伴い、そうでなくて疑問の気持ちがない場合には助動詞は用いない、というふうに考えられるかと思う。


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