オンライン家庭教師マナリンク

宿題を後回しにするのは「脳のせい」? 先延ばし方程式

2026/5/2

子どもはどうして宿題を早くやらないのか?

その原因について調べていた時に

「先延ばしのメカニズム」に出会いました。

実は、子どもが勉強を先延ばしにするのは、

単に「やる気」や「根性」がないからではありません。

私たちの脳がもともと

「先延ばしするようにできている」からだとか!

狩猟採集時代、人間にとって

「目の前の食べ物を今すぐ食べる」ことが

生き残るために有利でした。

そのため、私たちの脳には

「衝動性(今この瞬間だけを考える性質)」が

強く刻まれています。

受験勉強のような「将来のため」の行動は、

脳の進化の歴史からすると、

とても苦手な分野なのだそうです。

組織行動学とモチベーション研究の第一人者である

カナダ・カルガリー大学のピアーズ・スティール教授は、

先延ばしの仕組みを次のような方程式で表しました。 

期待 × 価値 ÷ 衝動性 × 遅れ = モチベーション

勉強が進まない子どもに当てはめると

こんな感じでしょうか。

期待: 「自分にもできそうだ」という自信

価値: 「これをやると良いことがある」というご褒美の価値

衝動性: 目の前の誘惑(スマホやゲーム)への弱さ

遅れ: 報酬が手に入るまでの時間

「結果が出るのがずっと先(遅れが大)」で

「スマホが近くにある(衝動性が大)」状況では、

モチベーションが下がりやすいということ。

ここで思い出したのが

「先延ばしの報酬」の話です。

「報酬の先延ばし(遅延満足)」は、

将来の大きな成果のために

目先の欲求を我慢する心理的能力のこと。

心理学では、これを「満足遅延」と呼びます。

一方、目先の誘惑に負けて

行動を後回しにする傾向を

「現在バイアス」や「遅延割引」といいます。

現在バイアスや遅延割引は

もう少し複雑な仕組みだったのですね。

将来の大きな成果=受験の成功のために

役に立つのは当然「報酬の先延ばし」の能力。

1970年代にスタンフォード大学の

心理学者ウォルター・ミシェルが行った

有名なマシュマロ実験でも、

誘惑を我慢できた子どもたちは

学業成績や経済的成功など

ポジティブな傾向を示したとか。

遅延への耐性を身につければいいと思うのですが

個性もあるし子どもだから情緒も不安定だし

そううまくはいかないですよね。

どんな対策ができるのか。

価値にフューチャーすると、

目的意識を持つことが挙げられます。

課題が目標を達成するのに

役立つものと結びつけること。

価値が大きく感じられれば

先延ばしのリスクが下がるという仕組み。

もう一つ。

生産的な先延ばしを許容すること。

どうしても重い腰が上がらない時は、

まずは「漢字10分だけ」など、

少し楽な課題から手をつけます。

一旦始めると、脳が

作業モードに切り替わりやすくなります。

先延ばしには「意志の弱さ」だけでなく

「脳の仕組み」も関わっています。  

子どもの意志が弱いと感じるから「ただ叱る」では

負の無限ループを脱出することはできません。

勉強の「価値」を上げたり、

周りの「誘惑(衝動性)」を減らしたりする工夫を

一緒に考えてみては。

このブログを書いた先生

このブログに関連するオンライン家庭教師はこちら

中学受験におすすめの指導コース

算数月額コース
【中学受験】算数が苦手だった先生の算数
タイプ別
無料体験あり
【中学受験】算数が苦手だった先生の算数
27,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
小学1〜6年生
  • 塾のフォローが欲しい
  • これから中学受験を始めるけどどうしたいいかわからない
  • 塾なしでマイペースに受験したい
コースの詳細を見る
20,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
小学4〜6年生
  • 塾の授業についていけない方
  • 塾のカリキュラムをベースに、分からないところを解説して欲しい方
  • 受験算数の基礎に戻って学習したい方
コースの詳細を見る
算数単発/短期コース
【ギフテッド才能開花】 脳科学で「算数」の力が一気に伸びる!
タイプ別
無料体験あり
【ギフテッド才能開花】 脳科学で「算数」の力が一気に伸びる!
19,800
45(全4回)
小学1〜6年生
  • ギフテッド(高度で特別な才能を持つお子さん)の可能性があるので、経験豊富な先生に見てほしい。
  • ギフテッドに合った勉強方法や進路選択、直面する課題についていろいろ教えてほしい。
  • ギフテッドかもしれないが、どう伸ばしたらいいか、どう才能や潜在能力を開花させたらよいか相談したい。
コースの詳細を見る
2,000
45(全1回)
小学1〜6年生
  • 「一度まりか先生の授業を体験してみたい!」という生徒様
  • 指導コースに設定されていない学年・内容の授業を受けてみたい生徒様
  • 中学受験対策・集団塾サポートなどを希望される生徒様
コースの詳細を見る
国語(小学生)月額コース
【読解国語】小学生のための読解力アップ講座
タイプ別
無料体験あり
【読解国語】小学生のための読解力アップ講座
20,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
小学3〜6年生
  • 苦手の国語を確実に伸ばしたい生徒さん
  • 記述問題や読解が苦手で、国語専門の講師に基礎から教わりたい生徒さん
  • 読解国語の個別指導で、「どう読めばいいか」を一歩ずつ身につけたい生徒さん
コースの詳細を見る

この先生の他のブログ

柴山の写真

記述問題に必要な「伝わる」視点

2026/6/2
大学入試で一般学力試験が少なくなり、記述問題を入試で取り扱う生徒も減っています。どうしても国語の対策は共通テストか小論文がメインに。記述問題対策の依頼は共通テスト後、二次試験までの短い期間に集中するのがほとんど。そこで常々思っていたのが、裏を返すと二次では記述問題が「勝負の分け目」になっているのでは...
続きを読む
柴山の写真

おもしろかった小論文のテーマ

2026/5/11
小論文は推薦入試や国公立後期で必要になり学校では授業をすることはほぼないため、個別での対策が必要になります。課題文をベースに書くタイプ、テーマだけポンッと出されて書くタイプなどがあります。小論文の定義を勝手にもう少し広げると一般的なタイプに当てはまらないユニークな課題を出している大学があります。今日...
続きを読む
柴山の写真

主語と述語をちゃんとしてみる

2026/4/27
どのレベルの生徒であれ、現代文の授業で私が欠かさず行っているのが「要約文の添削」です。同じ文章を扱っていても、紡ぎ出される言葉は一人ひとりまったく違う。その個性を比較して読むのが、私のひそかな楽しみでもあります。添削を重ねるうち、ふと自分の朱書きを眺めて気づきました。 「結局、私はずっと同...
続きを読む
柴山の写真

本文を早く読むには「急がば回れ」

2026/4/25
「本文を読むのが遅くて模試で時間が足りません!どうしたら速く読めますか?」生徒からのよくある質問の一つです。ただスピードを上げたいだけなら速読法を身に付けたらよいでしょう。しかし生徒たちは、「書かれていることを理解しながら早く読みたい!!」と思っているはず。そういうときは視点をちょっと変えて「急がば...
続きを読む