オンライン家庭教師マナリンク
英語

「英語長文問題」という問題

2021/12/10

英語の長文問題!

毎年この時期になると、英語の過去問にチャレンジし、撃沈してしまう受験生が増えてきます。学校の定期テストでは何とかなったのに、模試や過去問を解いてみると、思っていた以上に結果が悪く、伸び悩んでしまう。そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

原因の多くは長文で点数が取れないことです。選択問題ではどうにかなるのに、いざ記述問題となると、書けないといった悩みが出てきます。


以前、中3の冬に入会した生徒さんがいます。いわゆる優等生です。英語以外は入試問題で9割を超えるが、英語だけはどういうわけか6〜7割だというのです。


過去問を解いてもらいました。解く時間はぎりぎり間に合いました。文法や会話の問題、選択問題は問題なく解答できています。ですが、長文や和訳の記述問題になると、正答率は半分以下に落ちてしまいます。

ひと通り、問題を解いてもらった後、フィードバックのために、長文を口頭で訳してもらいました。優等生だけあって、単語・熟語の知識は豊富で、ある程度は訳せるのですが、やや複雑な文になると、ほころびが出てしまいます。

これまでにもそこそこ長文は読んでいたらしいのですが、わからないところをそのままにしていたために、アバウトに読む習慣がついてしまったようです。


入塾後、各県の県立高校入試問題を教材とし、長文を訳してもらう練習をしていきました。最初はちょっとピントがずれていたため、正答率は60%程度だったのですが、細かい部分を丁寧に訳す練習を何度か重ねていき、授業開始2週間後に正答率は80%を超え、2ヶ月後には90〜100%に跳ね上がりました。


読みが正確になることで、読む速度も上がり、それまで制限時間ぎりぎりで勝負していたのが、10分程度余るようになりました。


わからなければ、限界ぎりぎりまで考える!

これまで30数年英語を教えてきましたが、伸びる人と伸びない人の差は「わからないところがあったら、自分の限界のぎりぎりまで考えるかどうか」ではないかと思います。上記の生徒さんの場合も入塾当初は英語を単なる暗記科目と捉え、わからないところはあまり深く考えず、とりあえず暗記していたと言います。でも、まずは自分で考える習慣がつくにつれ、大きく英語の力が伸びていきました。


近年、大学入試が大きく変わりました。センター試験が共通テストになり、英語についていえば、文法や発音・アクセント問題が消え、読解問題とリスニングのみとなりました。高校入試でも同じような傾向が見られます。公立・私立を問わず、圧倒的に長文読解問題が増えてきています。


文部科学省の意向もあるのでしょうが、時代の要請といってもいいのではないのでしょうか。情報化時代。情報を受け取り、その情報をどう分析し、処理するか。そんな能力が問われる時代になってきたのだと思います。その流れの中で、教育も変わらざるを得ない…。


そんな難しい話はさておき、単純に英単語や文法を覚えていくだけの勉強ではなく、英語を読んでいく楽しみを少しでも皆さんに伝えられたらなと思う今日この頃です。



このブログを書いた先生

英語のオンライン家庭教師一覧

英語のブログ

英単語が覚えられないのは、あなたの母語が貧弱だからです!

偏差値50未満の生徒が全員早慶合格——伝説の塾が教えてくれたこと私がかつて講師として働いていた東京のある塾は、今はもう存在しません。塾長が癌で亡くなり、その独特な教育システムとともに歴史を閉じました。しかし、知る人ぞ知る「馬鹿を天才に変える塾」として、教育業界では伝説的な存在でした。何が伝説かというと、その合格実績です。そこら辺の公立中学や高校に通う、偏差値50にも届かない生徒たちが、医学部や早慶に全員合格するのです。少なくとも私がいた7年間、在籍した生徒の全員が早慶レベル以上に合格していました。明治大学や青山学院大学が滑り止め——そんな信じられない環境だったのです。その塾はかなり変わっていま...続きを見る
上谷の写真
上谷オンライン家庭教師
2025/12/26

我が家のクリスマスツリー🎄

もうすぐ、クリスマスですね!クリスマスが近づくと、我が家ではツリーを出します。まだ子どもたちは小さいので、飾りつけは完璧とはいきません。オーナメントの位置はバラバラで、「そこ落ちるよ〜」と言いたくなることもしょっちゅうです。それでも、毎年この時間が私は好きです。我が家は毎年ひとりひとつ、好きなオーナメントをお店で選んで飾るようにしています。「ベビーファーストクリスマス」という文化私は大学で英語教育を勉強していたとき、異文化に授業で触れることの大切さも学んでいました。世界には様々な色のサンタクロースがいること、サーフィンに乗っているサンタクロースもいることなども…。身近だと思っていたクリスマスで...続きを見る
えりの写真
えりオンライン家庭教師
2025/12/22

【英語ブログ】読解力に直結する「テーマ別で鍛える長文読解の型」

こんにちは。毎週金曜の英語学習コラムでは、受験にも日々の勉強にも役立つ「力のつけ方」をお届けしています。英語の長文が苦手だと感じる原因は、単語でも文法でもなく、「話の型」を知らないことにあります。GMARCHの長文は、テーマごとにほぼ決まった展開で書かれています。型を知れば、初見の英文でも“先が予測できる”ようになります。① 科学・テクノロジー系「発見 → 影響 → 課題」型頻出テーマ:AI、環境、医療、脳科学 など構成はとてもシンプルです。新しい発見・技術の紹介社会や人間への影響利点と問題点の両面提示読むときのポイントは、however / on the other hand の後。ここに設...続きを見る
そらの写真
そらオンライン家庭教師
2025/12/19

シャドテン良いですよ!

シャドーイングに特化したアプリ「シャドテン」ご存じの方多いのでは?私も以前から気になっていたのですが月額2万円以上なので尻込みしておりました。ですが、スピーキングのスキルアップのため、そして何よりシャドテンの添削がどんなものか見たかったので利用をはじめました。結果、、、良かったです。先生目線で見ると、シャドーイングのコーチング技術が学べます。利用者目線で見ると「自分のスピーキングここが足りない」が明確になり、おかげでリスニング力とスピーキング力が爆上がり!シャドテンで得たものを、私の授業で生徒さんに還元したいと思います。シャドーイングって一人でやるの難しいです。効果があるのか不安になって、その...続きを見る
なあらいの写真
なあらいオンライン家庭教師
2025/12/18

親として子供に残せる唯一の武器——なぜ今、英語教育に全力投資すべきなのか

アメリカの田舎で家賃35万円——あなたの子供は払えるのか?衝撃的な事実から始めよう。アメリカのテキサス州、いわゆる「田舎」と呼ばれる地域で、普通の3LDKマンションの家賃は月35万円だ。カリフォルニアでは70万円近く、ニューヨークならさらに高い。そして、アメリカの世帯収入中央値は約83,730ドル、日本円で約1,250万円 。新卒の初任給は平均で約68,516ドル(約940万円)だ。一方、日本の世帯収入は平均536万円、中央値410万円。新卒初任給は約300万円。アメリカの世帯収入中央値1,250万円 vs 日本の世帯収入中央値410万円——この3倍の格差。あなたの子供が大人になる頃には、さら...続きを見る
上谷の写真
上谷オンライン家庭教師
2025/12/18

【本質的英語力|リスニング|5】よくあるリスニングの質問 ─ 実例Q&A ─

こんにちは、菊池です!リスニングの勉強をしていると、音が速すぎて聞こえない毎日英語を聞いているのに伸びている気がしない1つ分からないところがあると、その後が全部分からなくなるこんな悩みを感じたことはありませんか?実はこれらは、リスニング学習者から本当によく聞く質問です。そして重要なのは、多くの人が「努力不足」だと思っていることが、勉強の方向がズレているだけというケースがほとんどだということ。私はこれまで、中学生から社会人まで英語指導をしてきました。その中で、リスニングが伸びない人には共通した原因があると感じています。そこで今回は、実際に現場でよく聞かれるリスニングの質問をもとに、原因は何なのか...続きを見る
菊池の写真
菊池オンライン家庭教師
2025/12/15

この先生の他のブログ