面接に強い人は「話が上手い」のではなく“記憶の引き出し方”が違う
2025/3/29
「話が下手だから…」と思ってる人ほど、実は武器を持っている
私が初めて面接を受けたとき。練習ではうまく話せていたのに、本番では一気に頭が真っ白に。
「あれ?なんだっけ?」
「このエピソードって言ってよかったっけ…?」
「なんか薄い…伝わってない…」
でも、後で一緒に受けた友人の様子を見て気づいた。
✔️ 彼は話が特別うまいわけじゃなかった
✔️ けど、記憶を引き出す“順番”が違っていた
そして私は思った。面接って、話の技術より、“記憶の整理術”だな、と。
【結論】面接は“編集”勝負。使える記憶は、こうやって掘り出す
面接で評価されるのは、完璧なスピーチじゃない。その場で“自分の言葉”で語れるリアリティ。
それを作るために必要なのが、「記憶を構造で整理すること」。
実践STEP|記憶の引き出し方はこの3ステップでOK
STEP①:「テーマ」ではなく「問い」から思い出す
NG例:「ボランティアで頑張ったことがあって…」→ぼやっとしがち
OK例:「なぜ私は“支援する側”より“並走する側”でいたかったのか?」→視点が個人的になり、エピソードに深みが出る
→ 自分に質問を投げるところから始める。
💡質問テンプレ
- なぜそれを選んだのか?
- どんな感情があったか?
- 他の人と違う考え方をした場面は?
STEP②:「五感+感情」で1つの体験を解像度高く描写する
脳は“映像”で覚えているので、思い出すときもそのまま使うと効果的。
NG例:「先生に注意されて反省した」
OK例:「放課後の体育館。誰もいない空間で、先生の声だけが響いていた。悔しさと、恥ずかしさが一緒に襲ってきた。」
→ 面接で語ると、“その瞬間にいた人”みたいな印象を持たれる
💡コツ
「いつ/どこで/誰が/何を言った/その時どう感じた?」
STEP③:「だから私は、〇〇を考えるようになった」と“意味づけ”する
記憶はただのエピソードじゃなく、“問いと結びつけた瞬間”に価値を持つ。
🧩例
「オンラインの学校説明会で、質問ができずにモヤモヤしました。その経験から、“なぜ高校生は大学と対話する機会が少ないのか?”という問いが生まれました。」
→ 小さな体験が、志望理由に直結するエンジンになる
まとめ:面接力=記憶編集力
面接が弱い人の状態 VS 面接が強い人の状態
経験を“点”で覚えてる ー 経験を“問い”でつないでる
なんとなく思い出す ー 感情と一緒に再現する
「すごい話」を探す ー「意味ある話」に変換する
✅練習|3分でできる“引き出しトレーニング”
1)最近印象に残った出来事を書く(例:朝の電車で泣いてる子を見た)
2)「なぜ印象に残ったのか?」を考える
3)そこから“問い”をつくる(例:「なぜ人は公共の場で感情を抑えようとするのか?」)
4)大学で学びたいテーマに無理やり結びつけてみる
これを3つやるだけで、「語れる体験」のストックが一気に増えます。
面接で語れる人は、過去を“編集”しているだけ。記憶の素材は、誰でも持ってる。
大事なのは、それをどう切り取り、どう意味づけるか。
あなたの中にも、語るべき“物語の種”は必ずある。
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