在住13年目がお伝えする『語学留学にマレーシアはおすすめ?』メリットデメリット
2025/4/4
小学英語・中学英数を教えている安芸(あき)です。
最近マレーシアを「語学留学」に選ばれる方が増えておられます。大学生はもちろん、小学生や中学生から留学されるご家庭も多く見られます。マレーシアは現地校に通わせれば片親が滞在ビザをとれることから、お母さまとお子さんだけで引っ越してこられるパターンも多いですね。日本でもマレーシア留学のためのセミナーが各地で開かれ、参加者も多いと聞きます。
マレーシア留学は果たしてどうなのか?在住歴13年目になる私から見てメリットとデメリットを語っていきたいと思います。
マレーシア留学のメリット
①生活費や家賃が安い
アジアの中で英語が学べれる国はシンガポールや香港など少なからず他にもありますが、留学費用が安く済むというのがマレーシアを選ぶ最大のメリットかと思います。徐々に物価は上がっては来ていますが、食事は一回400~500円ほどで済ませれますし、地方であれば大学生用のワンルームマンションは2万円くらいで借りられるところもあります。
私の住む区域にも大学がありますが、周りにはワンルームタイプのコンドミニアムが複数棟建っており、18,000円程度で家具付き、ジム付き、プール付き、セキュリティ付きです。クアラルンプールやジョホールバルになると高くなりますが、それでも日本じゃタワーマンションレベルの家族向け高級コンドミニアムが家賃10~15万で住めるところもまだまだあります。
私は今二階建て一軒家ですが、セキュリティガード付きの住宅街・ベランダや庭がついて5LDKで3万円の家賃。驚きの安さですよね。
②治安が比較的いい
マレーシアはアジアの中でも比較的治安がいいほうだと思います。10年以上住んでいて騙されたり、盗まれたり、危険な目に遭ったことは一度もありません。財布を落として拾ってもらったり、テーブルに置いてわすれてしまった水筒を後からとりに行ったらまだあった!ということも多々ありました。傘を忘れて保管しておいてくださったこともあります。
日本人と分かると危険な目に遭う可能性はゼロではないと思うので、慎重さと注意深さは必要ですが、いつも神経を張り詰めないといけないほど危険な国ではありません。安心して住める良い国です。
③親日家が多く住みやすい
私はなるべく日本人と分かるようなものを家の外に置いたりせず、日本語をベラベラと外で話さないようには心がけているのですが(日本人とわかるとお金を持っていると思われる可能性もあるため)今まで最終的に日本人だとバレた際は『喜ばれる』ことがほとんどです。
例えば警察官、医者、獣医、免許センター、移民局の係員、お店のスタッフ、バスドライバー、ツアーガイドなどいろんな人が日本人を対応することを喜んでくれます。日本のパスポートに敬意を持ち、安心し、日本人が自分の国を選んで住んでくれることを誇りに思ってくれます。これは過去のマレーシア首相が強い親日家だったことも影響していると思います。これは大変ありがたいことです。
④アジア圏なので差別は少ない
日本人は見た目がマレーシア現地人と変わらないため、溶け込みやすいというのも利点です。日本と同じアジア圏なので「アジアンヘイト」というものに立ち向かう必要はありません。オーストラリアやニュージーランド、アメリカに留学、引っ越しした友人が初めに心がおれそうになるのは「アジアンヘイト」だと…。見た目だけで応対が変わる・嘘をつかれる・予約が取れない・注文うけてくれないなど様々な困難にぶつかったと教えてくれました。
英語を勉強するうえで大切なのは、現地の友人をたくさん作り、たくさん話し、コミュニティに入ること。これがしやすい国としにくい国では得られるものが変わってくると思います。
④他民族文化を学び広い視野が持てる
日本人が差別されないことを喜ぶのであれば、こちらも敬意をもった対応をほかの人にする必要がありますよね。マレーシアはマレー人、インド人、華僑、原住民など細かく分けると何十という民族で構成される国です。外国人労働者も数多くいるので、それにインドネシア人、バングラデシュ人、ベトナム人、ネパール人などが加わり、かなり国際色豊かです。
それぞれがそれぞれの言語で話し、文化、習慣を大事にされています。それぞれの民族性が色濃くでるシーンもありますが、それを受け入れ尊重するなら、日本では学べない広い視野と多様性を受け入れる心を学べます。
⑤数か国語を同時に習得できる
後ほどデメリットのところでもう少し詳しくお話しますが、マレーシアはモザイク社会で、それぞれの民族の言語・文化・宗教が入り混じり、【溶け合わない状態・個別に存在共存する社会】を構成しています。共通語はマレー語ですが、同時にタミル語、中国語、英語も使われます。一か国に住みながら数か国同時に勉強できる可能性を秘めています。
⑥言語下手でもみんな気にしていない
みんな数か国語を相手に合わせて切り替える習慣がついているため、自分か相手が母語ではない言語で話す場に慣れています。母語ではない人がその言語を話すとき当然そんなに上手に話せません。それが日常茶飯事の当たり前の風景。でも双方気にしない、これがマレーシアスタイルです。
マレーシア人は『相手はこう言いたいんだろうな』というのを読み取る能力にたけている気がしますし、相手が言語が下手でも全く気にしません。みんなが母語じゃない言語で話す必要性を日常で感じているので、みんなが「ドンマイ精神」「お互い様精神」で話している感覚です。これは外国語を学ぶ側からすると大変助かるマインドです。
⑥食べ物や気候は受け入れやすい
アジア圏なのでお箸を使う麵料理、米料理が主食です。味付けも日本人には受け入れやすいと思います。飽きれば日本食料理店もありますし、クオリティーは高くないですが洋食屋さんもあります。日本調味料や日本のお菓子なども手に入りやすいので、ホームシックになりにくいメリットが!生活はそれほど苦にならないと思います。
マレーシア留学のデメリット
①言語がすべて中途半端
マレーシアの現地人は同時に2~3か国語を操ります。母語(民族の言葉)としての言語を家族で話、学校に行けば母国語としてマレー語を、さらに国際共通語として英語を学びます。マレー語+英語+中国語かタミル語を器用にスイッチオンオフしながら相手に合わせて使い分けるのです。
そこで感じるのが『言語が全部どれも中途半端になりがち』ということ。母語が中国語の華人の友人を例に挙げましょう。彼女には『この単語は英語で覚えているけれど中国語ではなんていうか知らない』、『この単語は中国語では知っているけれどマレー語ではなんていうか知らない』というものがいくつかあります。するとこの単語は英語で、この単語はマレー語で、と一つの会話で数個の言語が混じることがあるのです。
これ本当にマレーシアあるあるです。日本のように『日本語のプロ』になれればいいのですが、母語でもこの単語はなんていうか知らないということが結構あります。なので現地の友人をたくさん作っても、一つの言語に特化できるかというとそうとも言い切れません。またいくつかの言語が話せないと生活が結構大変です。相手と英語で話していて「え?そんな単語知らない!」という単語に出会い、帰って調べてみるとマレー語だったなんてことしょっちゅうです。英語の中にマレー語の単語を混ぜ込んで話したりするからです。
結局私も現地人とは英語、マレー語、中国語を混ぜ込んだ「マレーシア人あるある言語」で話す習慣がついています。どれも話せれるけれどどれも中途半端…。という感じになりがちです。
②英語を学びたいなら英語圏へ
「英語」を学びたいならマレーシアはお勧めできません。生活圏に英語を話すことが少ないからです。イギリス植民地時代に学生だった人は母語が英語の方が多いですが、それもいまや少数。今では国語はマレー語で、生活はほとんど中国語かマレー語です。
警察署、移民局、免許センターなど政府管轄の施設はマレー語。標識や看板、番号札のアナウンスまでマレー語です。申込書などもマレー語。
車屋さんや修理工場、携帯やインターネットの契約手続き、レストラン、大家は中国語が多いです。商売が上手な華人は会社のオーナーやお店の店主になることが多いからです。病院や獣医も(特に私がいくのが)先生が華人のことが多いので中国語を話すことが多いです。もちろん英語も通じるでしょうが、必要がなければ先生や店主の母語にこちらが切り替えてます。
チェーン店は?例えばマクドナルドやKFC、スターバックス、ピザハットなど世界チェーンのお店の店員はマレー人のことが多いです。なのでマレー語が多いかな。もちろん英語で注文すれば対応はしてくれますが、こちらから英語を話さない限りは普通はマレー語で対応されます。
商品の裏に書かれた商品説明も看板も道の標識もマレー語なので、生活しているだけで英語が飛び交って、どこを見ても英語が目に入るという国ではないため「生きた英語を学びたい」というのであればマレーシアは適していません。私なら英語を学びたいなら英語圏を、中国語を学びたいなら中国か台湾を選びますね。
③生活面は数か国語できないとキツイ
一つの言語をマスターすれば生活が楽になるというわけではないのがマレーシア。一つ外国語を学ぶだけではなにかと不便です。一つの言語を新たに学ぶだけでも大変なのに、2-3個の言語習得を求められるのがマレーシア(;'∀')行くお店、あたる先生、あたる窓口、応対する係員の人種に応じて言語をコロコロ変えることを求められる国なので、一つの言語だけできてもいつまでも生きづらさを感じるはずです。
今までは英語と中国語しかできなかったため、カスタマーセンターや銀行にいっても「華人が受付にいる窓口」にわざとあててもらったり、総合病院でも中華系の先生にあててくださいとお願いしたり、政府管轄機関には現地の友人についてきてもらったり…。相手をさぐって生活していました。英語圏ではこちらが英語を頑張りさえすれば、相手は100%英語を話せるのでコミュニケーショントラブルにはなりませんよね。マレーシアはこちらが英語が話せても相手が話せるとも限らないので、自分が頑張ったからといって相手とコミュニケーションが必ず取れるようになるという保証はありません^^;
④宗教色の濃いセンシティブな国
マレーシアはいろんな宗教がそれぞれ敬意をもちつつ均衡を保っている国です。またすべての民族の信仰心が強いため、それぞれの寺院や風習、儀式を大事にされています。私たちが何気なくしていることやきている服が別の民族には失礼にあたることもあるので、違いを受け入れ、相手を尊重する態度を意識する必要があります。
⑤シングリッシュ・マレーシアイングリッシュがきつい
言語とは生き物のようで、同じ英語でも場所が変われば言い回しが変わったり、その国独特の表現が作られたりします。「シンガポールイングリッシュ」「マレーシアイングリッシュ」という表現があるくらい、その国ならではの【英語】が発達されているんですね。
マレーシアではマレー語や中国語の文法が影響し、英語には本来ない文法が使われたりします。それも【この国の英語】と割り切れればいいですが、ピュアな英語を学びたい場合は英語が生まれた国で勉強するのがいいかもしれませんね。
まとめ
何を学ぶかによってマレーシアを留学先に選ぶのはお勧めかどうかが変わってきます。
●英語を学ぶことを目的とするなら「おすすめしない」。
●広い視野を持ちのびのび勉強してほしいなら「あり」。
●同時に複数言語を学んでほしいなら「あり」。
またマレーシアは他民族の国のため、他の人と異なる違いに日本より比較的寛容です。そのため単民族の国(日本や韓国)でいじめにあったり上手くなじめなかった子がこちらの学校に通って上手くいったケースも聞きます。参考になれば幸いです。
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