習い事や塾で忙しい子へ|家庭教師の時間を「学びが入る時間」にするために
小学生も高学年になると、学校の宿題に加えて、
塾の宿題
他の習い事
スポーツやクラブ活動
英語や算数・数学などの家庭教師
と、毎日とても忙しくなってきます。
「できるだけたくさん学ばせてあげたい」
そう考えて、いくつかの学習機会を組み合わせているご家庭も多いと思います。
もちろん、家庭教師と塾を併用することにはメリットがあります。
塾で学んだことを家庭教師で復習したり、家庭教師で理解を深めたりすることで、それぞれの学習が相乗効果を生むこともあります。
ただ、その一方で忘れてはいけないのが、
子ども一人ひとりには、それぞれ「学習できるキャパ」がある
ということです。
「勉強時間」だけでスケジュールを考えない
例えば、
学校
↓
塾
↓
塾の宿題
↓
家庭教師
という予定が続いていたとします。
時間だけを見ると、「今日もたくさん勉強できている」と感じるかもしれません。
でも、家庭教師の時間になったとき、
「今日はもう疲れた……」
となっていたらどうでしょうか。
疲労や眠気、空腹などが重なった状態では、
集中力が続かない
やる気が出ない
先生の話が頭に入ってこない
ぼーっとする
いつもなら解ける問題が解けない
さっきまで読めていた英単語が読めなくなる
ということもあります。
特に、注意を保つことに人一倍エネルギーを使うお子さんの場合、長い課題や連続した学習はかなりの負担になることがあります。学校での支援についても、課題を短く区切ることや、途中で休憩・身体を動かす時間を入れることなどが挙げられています。
そうなると、本来はお互いにプラスになるはずの
「塾+家庭教師」
が、場合によってはお互いの足を引っ張ってしまうこともあります。
だからこそ大切なのが、
学習量だけではなく、学習と休息のバランスを考えたスケジュールです。
「両方習っているからこそ」大切にしたいこと
塾も家庭教師も受けているなら、
「どちらかを減らしましょう」
ということではありません。
むしろ、せっかく両方から学べる環境があるのですから、
両方から貪欲に学んでほしい。
そのためには、家庭教師の時間までに、
「勉強する力」を回復させておくこと
が大切です。
家庭教師の前にできること
ご家庭でできることとして、例えば次のようなことがあります。
① できるだけ睡眠を確保する
小学生(6~12歳)は、健康のために通常9~12時間の睡眠が推奨されています。睡眠不足は、注意力や学習、感情のコントロールにも影響します。
「宿題を全部終わらせてから寝る」ことが毎日の睡眠時間を削ってしまうのであれば、
生活全体を一度見直してみることも大切です。
② 授業直前まで宿題を詰め込まない
家庭教師が19時からなら、18時59分まで別の宿題をして、
そのまま授業……という状態は、できれば避けたいところです。
少し早めに勉強を終えて、
水分をとる
トイレに行く
軽く食べる
少し横になる
好きな話をする
少し身体を動かす
など、頭を切り替える時間を作ってあげてください。
③ 空腹のまま授業を始めない
夕食前の時間帯なら、必要に応じて軽く食べておくことも一つの方法です。
「お腹がすいているけれど、あと60分頑張ろう」
では、集中すること自体に余計なエネルギーを使ってしまいます。
④ 「何もしない時間」も予定に入れる
予定表を作るとき、
「ここに宿題ができる」
「ここに英語ができる」
と、空いている時間を全部学習で埋めたくなることがあります。
でも、子どもにとっては何もしない時間も必要な時間です。
休憩や身体を動かす時間は、学習の邪魔になるとは限りません。短い身体活動を学習の間に入れることは、集中や学習への取り組みやすさを高める可能性があります。
60分の家庭教師=60分ずっと机に向かう、ではありません
私の授業では、60分の中にいくつかのアクティビティを組み合わせるようにしています。
英単語を読む。
英文を読む。
会話する。
質問に答える。
ゲーム形式で復習する。
時には歌やちょっとしたアクティビティを取り入れる。
そうすることで、できるだけ集中しやすい授業になるよう工夫しています。
ただし、小学校6年生になってくると、少しずつ中学校を意識した学習にも入っていきます。
そのため、
「楽しいゲームだけで60分」
「歌やアクティビティだけで60分」
という授業に頼ることはできません。
これからは、勉強モードが続く時間も増えていきます。
だからこそ、集中力を保つための休憩を途中に入れることも大切だと考えています。
家庭教師が授業中にできること
そこで授業途中で「休憩カード」を使うことを検討中です!
授業中に使えるように、いくつかの休憩カードを用意しました

例えば、
💬 TALK
先生と少しおしゃべりする。
学校であったこと、好きなこと、最近ハマっていることなど、何でもOK。
勉強からいったん頭を離して、気持ちをリセットします。
🚶 MOVE
少し立ったり、伸びをしたり、身体を動かしたりする。
ずっと座っているよりも、少し身体を動かしたほうが切り替えやすいお子さんもいます。
🥤 BREAK
水分をとったり、必要であれば軽く何かを食べたりする。
「お腹がすいて集中できない」という状態を避けるための休憩です。
😌 RELAX
目を閉じて少し休むなど、静かに気持ちを落ち着ける。
たくさんの刺激が続いたときに、静かな時間を作るための休憩です。
「先生が休憩を決める」のではなく「自分で選ぶ」
休憩カードのもう一つの目的は、
「今、自分は何が必要なのかな?」
と考えてもらうことです。
「ちょっと動いたほうがいいかな?」
「先生と少し話したいな」
「静かに休みたいな」
自分の状態に合わせて選んでもらいます。
もちろん、毎回すべてのカードを使うわけではありません。
また、どの休憩が合うかはお子さんによって違います。
大切なのは、一人ひとりに合った方法を一緒に見つけていくこと。
小さいお子さんや発達障害の支援についても、休憩や身体を動かす時間を認めることに加えて、「何がその子の助けになり、何が逆に気を散らすのか」を観察して、その子に合う方法を考えることが勧められています。
「休憩=サボる」ではありません
一生懸命勉強している子ほど、
「休憩なんてしている場合じゃない!」
と思ってしまうことがあります。
でも、集中力が切れている状態で20分机に向かい続けることと、
一度3~5分程度リセットして、その後10分間しっかり集中することでは、学習の質が違います。
大切なのは、
「何分机に向かったか」だけではなく、「その時間にどれだけ学べたか」。
ということです。
「たくさん習わせる」から「学べる状態を作る」へ
塾も家庭教師も習っている。
宿題も毎日頑張っている。
それ自体は、とても素晴らしいことです。
だからこそ、どちらか一方を犠牲にするのではなく、
塾で学んだことを家庭教師で深め、家庭教師で学んだことをまた次の学習につなげる。
そんな良い循環を作っていきたいと思っています。
そのためには、
「今日は何時間勉強できるか」
だけではなく、
「その時間に、この子はちゃんと学べる状態になっているか」
を考えることも大切です。
学校から帰ってきて、塾へ行き、宿題をして、さらに家庭教師。
毎日頑張っている子どもたちだからこそ、学習の予定の中に休む時間・遊ぶ時間・気持ちを切り替える時間も入れてあげてください。
そして家庭教師の時間には、できるだけ元気な状態で来てもらえたらと思います。
せっかくたくさんのことを学べる環境があるのだから、
その一つ一つから、できるだけ多くのものを吸収してほしい。
そのためのスケジュール作りも、子どもの学習を支える大切な一部だと思っています。
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