オンライン家庭教師マナリンク
古典

和歌に出てくる動物たち

2025/10/4

こんにちは、講師のニシオカです。

本日10/4は、「世界動物の日」らしいです。

ペットや家畜、野生のものまで、この世界には多くの動物がいますね。

文献としては、古く奈良時代から日本人の暮らしに動物はいました。あの万葉集にも多くの動物が登場します。最多の登場は「鳥」です。なんと600首ほどもあるんです。季節や時間を教えてくれたり、遠くにいる家族を思い出させたり、様々な役割があったようです。今でも、「夕方のカラス」「朝のニワトリ」「春のウグイス」など、生活になじみ深い生き物ですね。

最近奈良公園の鹿がニュースでよく取り上げられていますね。鹿はなんといっても、その鳴き声です。「ケーーン」と鳴く声を聞いたことはありますか。なんともしみじみする声なんです。昔から日本人は、鹿の声に「せつない哀愁(あいしゅう)」や「女性へのラブコール」の意味をのせて、多くの和歌を詠んで来ました。鹿鳴館、という明治の建物にもその名残がありますね。

そんな鹿の和歌を1首。

秋萩(あきはぎ)の

散りの乱(まが)ひに

呼びたてて

鳴くなる鹿(しか)の

声の遥(はる)けさ

5・7・5・7・7のリズムで是非音読してみましょう。

高校生の皆さん、「なる」は「耳からの情報で判断する」というニュアンスの、「推定」の助動詞「なり」です。姿は見えないけれど、遠くから鹿の鳴く声が耳に届いているんですね。

古文を学ぶと、たくさんの時代の人たちに出会えます。私たちと同じように、泣いたり笑ったり、考えたり落ち込んだり、昔の人たちのその生きた証に直接ふれることが出来ます。性格も人それぞれ、癖が強い人もたくさん(清少納言、紫式部、兼好法師、後白河法皇などなど。笑)いて、おもしろいですよ。

ちょっと古典の世界をのぞいてみたくなったら、こんなコースもあります~

一人ひとりにあわせて、「文法しっかり内容」や「いろんな時代の作品を読む内容」、「特定の人物を中心に、作品や和歌を理解していく内容」など、ご提案します!先日は、「学校で読んだ『枕草子』の内容がおもしろかったから、清少納言の書いたものを色々読みたい!」という人に、「平安時代のおもしろい常識や習慣と、清少納言を学ぶ全6回コース!!」をご提供しました。さぁ、あなたも私と一緒に楽しい古典の世界へ行きましょう!

古典を楽しむ!(全6回) | 古典 | オンライン家庭教師マナリンク

このブログを書いた先生

古典のオンライン家庭教師一覧

古典のブログ

【「検討中」のご家庭様限定✨】古文の「弱点チェックミニテスト+学習プラン案」を無料で作成いたします!

限定特典!「弱点チェックミニテスト+学習プラン案」をご活用ください✨ブラッドリーのコース【中高一貫】イラスト解説で分かる!超解・古文の苦手克服法をご検討頂き、誠にありがとうございます。ご検討頂いている方限定で、「弱点チェックミニテスト+学習法プラン案」の作成を無料で実施させて頂きます!お問い合わせ頂いた段階で【弱点チェックミニテスト】へのGoogleフォームへご案内いたします。短時間で解ける内容で、生徒様の「強み」・「伸ばせるところ」を明確にし、講師から即フィードバック。授業ですぐに弱点克服につなげます📘🌸以下全て、お問い合わせ頂いた段階で無料でさせて頂きます!ぜひお気軽にお問い合わせください...続きを見る
ブラッドリーの写真
ブラッドリーオンライン家庭教師
2025/10/2

現役国語教員が選ぶ!『源氏物語』女性推しキャラ4選~自立する平安女性たち~

「源氏物語」って聞くと、ちょっと難しそう…とか、大人の恋愛の話ばかり?と思う方も多いかもしれません。実際に学校の授業で出てきても「文学史で絶対に覚えさせられる古典」というイメージになりがちですよね。でも実は『源氏物語』の中には、平安時代には珍しかった「自分の生き方を選ぶ女性たち」がたくさん登場します。『源氏物語』を何度も通読してきた中で、私が特にピックアップしたい女性たちは朝顔・玉鬘・女三宮・浮舟の4人。彼女たちに共通しているのは、貴族女性たちにとって至上の価値観であった「結婚」や「男性に身をゆだねる人生」を絶対視せず、自らの信念を持っている点です。ときに独身を貫き通したり、ときに幼少期の辛い...続きを見る
ブラッドリーの写真
ブラッドリーオンライン家庭教師
2025/9/30

秋の月

こんにちは、講師のニシオカです。秋ですね~秋といえば、やっぱりお月さんです。平安時代、電灯なんてなかったころには、ろうそくのようなものはあったとしても、日没後はかなり暗い暮らしだったはずですね。百人一首にこんなすてきな和歌があります~秋風にたなびく雲の絶え間よりもれ出(い)づる月の影のさやけさ5・7・5・7・7のリズムで、ほら音読してみましょう。あきかぜにたなびくくものたえまよりもれいづるつきのかげのさやけさこの場合「影」は月の光そのものを指します。横にのびる雲のその切れ目から、月の光が漏れ出しているんですね。その光が澄んだ明るさを運んでくれます。今の私たちの生活では想像が難しいですが、では実...続きを見る
ニシオカの写真
ニシオカオンライン家庭教師
2025/9/15

とっても簡単!合格する和歌の解釈のとりかた

私は学部時代、百人一首の研究でつとに有名な有吉保先生のお弟子さんの古典の授業を受けました。有吉先生はこの本の著者です。その結果、古典の楽しさや豊さを知ったのみならず、それを高校生たちの授業に活かしつつ授業ができるようになりました。学部レベルの古典の授業内容を高校生の授業に盛り込まないと、「古典って何が面白いんですか?」という授業になり下がってしまうからです。いつまでも「重要古語覚えた?」とか「助動詞の表覚えた?」とかやってて何が楽しいというのでしょう。さて、共通テストなどの大学入試に出てくる和歌の解釈は、なにもプロのように解釈をとってくれとは言っていません。要点は以下の2つです。1,品詞分解し...続きを見る
人見の写真
人見オンライン家庭教師
2025/7/10

かみなりの歌

こんにちは、講師のニシオカです。外ではゴロゴロと雷が鳴っています。ちょっと恐いですが、万葉集のこんな和歌を思い出しました。雷神の 少し響みて さし曇り 雨もふらぬか 君を留めむなるかみの すこしとよみて さしくり あめもふらぬか きみをとどめん「雷がすこし鳴って、くもったり雨が降ったりしないかな。そうすれば、ここにいるあなたが帰らないように、引き留めるつもりなの」この和歌は付き合っている男性への思いですが、友だちでも恋人でも、「この楽しい時間が続いてほしい!」と思うことってありますよね。1200年以上前の人も、私たちと同じように感じていたんですね。時代や社会によっていろいろ変化はあるけれど、誰...続きを見る
ニシオカの写真
ニシオカオンライン家庭教師
2025/7/1

この先生の他のブログ

ニシオカの写真

ひとりひとりのペースを大事に!

2025/9/15
こんにちは、講師のニシオカです。夏休みが終わり、体育祭や文化祭など何かと行事もある中で、「あれ?次の定期試験、意外とすぐにやってくる!」と気付く頃だと思います。範囲が狭いからと油断していると、また「直前で丸暗記!」というあまり身につかない対策法に走ってしまいがちですね。さぁ、そんな自分とサヨナラして...
続きを読む
ニシオカの写真

秋の月

2025/9/15
こんにちは、講師のニシオカです。秋ですね~秋といえば、やっぱりお月さんです。平安時代、電灯なんてなかったころには、ろうそくのようなものはあったとしても、日没後はかなり暗い暮らしだったはずですね。百人一首にこんなすてきな和歌があります~秋風にたなびく雲の絶え間よりもれ出(い)づる月の影のさやけさ5・7...
続きを読む
ニシオカの写真

小論文おたすけ講座

2025/8/5
こんにちは、講師のニシオカです。秋に小論文に取り組む受験生の皆さん、対策はいかがでしょうか。なんとなく自分の意見を述べるのではなく、ぜひしっかり「適性」をアピールできるものを本番は書きたいですね。小論文を書く際に注意したいことは沢山あるのですが、特に、「客観性があるか」「社会性があるか」の2点は頭に...
続きを読む
ニシオカの写真

それぞれのペースで大丈夫

2025/7/27
こんにちは、講師のニシオカです。学校が休みになった人も多いと思います。1学期は休みがちだった人も、そうでない人も、それぞれのペースでこの夏の勉強を進めたいですね。国語の場合、特に古文・漢文の学習内容に苦労する人が多いです。大丈夫、ネイティブのいない言葉ですし、難しいと感じるくらいが当たり前なんですよ...
続きを読む