数学は「解き直して正解」で終わりではない!本当の実力につながる復習法
数学の勉強で、間違えた問題をもう一度解き直すことはとても大切です。
しかし、
「もう一度解いたら正解できた!」
そこで復習を終えてしまっていないでしょうか?
実は、解き直して正解できたことと、その問題を自分の力で解けるようになったことは、必ずしも同じではありません。
特に数学では、解説を受けた直後や答え合わせをした直後なら、解き方を覚えているため正解できることがあります。
大切なのは、その1問を正解できるようになることだけではありません。
その問題から学んだことを、初めて見る別の問題でも使えるようにすることです。
今回は、私が普段の数学指導でも特に大切にしている「本当の実力につながる復習」についてお伝えします。
1.数学は「もう一度解いて正解」で復習を終えてはいけない
解き直して正解できるのは「解き方を覚えているから」かもしれない
数学の問題を間違えたとします。
解説を読んだり、先生から説明を受けたりしたあと、同じ問題をもう一度解く。
今度は正解できました。
もちろん、これは大切なことです。
しかし、ここで「正解したから、もう大丈夫!」と判断するのは少し早いかもしれません。
なぜなら、先ほど教えてもらった解き方を覚えているから解けただけという可能性があるからです。
例えば先生から、
「この問題では、この補助線を引けばいいよ」
と教えてもらった直後なら、その補助線を覚えているので解けるでしょう。
しかし、数週間後のテストで少し形を変えて出題されたとき、自分自身でその補助線に気づけるでしょうか?
ここに大きな違いがあります。
テストでは「この解き方を使う」と教えてもらえない
学校の授業や問題集では、同じ単元の似た問題を続けて解くことが多くあります。
例えば「一次関数」のページなら、
「これは一次関数の知識を使う問題だ」
と最初から分かっています。
ところが、テストではそうはいきません。
方程式、関数、図形、確率など、さまざまな問題が混ざって出題されます。
そして問題の横に、
「この公式を使いましょう」
「ここに補助線を引きましょう」
とは書いてありません。
そこで必要になるのが、次のような思考です。
与えられている情報を整理する
これまで学んだ知識の中から使えそうなものを探す
それらをもとに解き方の方針を考える
だからこそ、普段の復習でも「答えを出せたか」だけではなく、「どうしてその解き方を選んだのか」まで振り返ることが重要なのです。
2.数学で本当に身につけたいのは「解き方の見つけ方」
「どう解くか」だけでなく「なぜその解き方に気づくのか」を考える
私は授業で問題を解説するとき、いきなり解き方をすべて説明してしまわないようにしています。
例えば、次のような質問をしながら少しずつ考えてもらいます。
「問題文から何が分かるかな?」
「その情報を図のどこに書けばいい?」
「求めたいものは何?」
「ここまで分かったら、今まで習ったどの知識が使えそう?」
なぜなら、完成した解法を見るだけでは、その解法にどうやってたどり着くのかが分からないことがあるからです。
数学の解答を見ると、とてもきれいに式や証明が並んでいます。
しかし実際に問題を解くときには、最初からその完成形が見えているわけではありません。
「何を使えばいいだろう?」
「この条件には何か意味があるのかな?」
「図を書いたら何か分からないかな?」
と考えながら、少しずつ方針を作っていきます。
この「解き方を見つけるまでの過程」こそ、数学では非常に重要です。
応用問題ほど「方針を立てる力」が重要になる
特に応用問題では、この違いが大きく表れます。
例えば図形の問題なら、いきなり答えを求めようとするのではなく、
問題文で与えられている条件を図に書き込む
等しい辺や角を確認する
平行線や合同、相似など使えそうな性質を探す
何を求めれば、最終的に答えへたどり着けるか考える
といった準備が必要になります。
作図問題でも同じです。
いきなりコンパスを動かすのではなく、まず「完成したらどんな図になるのか」をフリーハンドで書いてみる。
そして、
「この点を作るには、どんな性質を利用すればよいか?」
と逆算して作図手順を考えます。
このような「解く前の思考」まで含めて学ぶことが、初めて見る問題に対応する力につながります。
3.復習では「答え」ではなく「考え方」を再現する
解答を隠して解くだけでは不十分
では、実際にどのように復習すればよいのでしょうか。
まず、間違えた問題を時間を空けてもう一度解くこと自体は大切です。
ただし、正解したかどうかだけで終わらせないことです。
例えば、次のことまで確認してみてください。
なぜこの式を立てるのか?
なぜここに補助線を引くのか?
問題文のどの条件に着目したのか?
なぜこの公式や性質が使えるのか?
答えが合っていても、
「なぜこの式になるの?」
と聞かれて説明できなければ、まだ十分に理解できていない可能性があります。
反対に、多少計算を間違えてしまったとしても、考え方をきちんと説明できているのであれば、理解そのものはできている場合があります。
「正解・不正解」だけでは、本当の理解度は判断できないのです。
自分の言葉で説明できるか確認する
私の授業では、理解度を確認するために、生徒さん自身に説明してもらうことがあります。
「どうしてこの式にしたの?」
「この角度は、なぜ求められるの?」
「さっきの問題は、最初に何を考えればよかった?」
このように質問すると、「分かったつもり」になっていた部分が見えてくることがあります。
逆に、自分の言葉できちんと説明できれば、かなり理解が深まっていると判断できます。
復習するときにも、
「先生に説明するとしたら、どう説明するだろう?」
と考えてみるのがおすすめです。
4.間違えた問題は「なぜ間違えたか」まで振り返る
「ケアレスミスだった」で終わらせない
もう一つ、私が非常に重視していることがあります。
それは、間違えたときに「ケアレスミスだった」だけで終わらせないことです。
例えば計算ミスをした場合でも、その原因はいろいろあります。
暗算で処理しすぎた
途中式を省略した
数字を小さく雑に書いた
符号を確認しなかった
問題文を最後まで読まなかった
原因が違えば、当然、改善方法も違います。
「次は気をつけよう」だけでは、具体的な改善策にはなりません。
そこで、
どこで間違えたのか
↓
なぜ間違えたのか
↓
次はどうするのか
まで考えます。
「次はどうするか」まで決めて初めて復習が生きる
例えば、
「計算ミスをした」
だけで終わるのではなく、
「暗算したところで符号を間違えた」
↓
「次から符号が変わる計算では途中式を1行書く」
と具体化します。
図形問題なら、
「解き方が分からなかった」
↓
「与えられた条件を図に書き込まず、頭の中だけで考えていた」
↓
「次から問題文を読んだら、まず条件を図に書き込む」
と改善できます。
ここまで考えることで、間違えた1問が「次の問題を正解するための材料」に変わります。
5.改善策は次の問題で実践して初めて身につく
同じ間違いを繰り返さないために類題で確認する
改善策を決めたら、それで終わりではありません。
次に似た問題を解くときに、実際にその改善策を使います。
例えば、
「文章題では、いきなり式を立てずに図を書く」
と決めたのであれば、次の文章題でも本当に図を書く。
「証明では、最初に何を証明すればよいか整理する」
と決めたのであれば、次の証明問題でもそれを実践する。
そこでうまくいけば、その方法を今後も使っていけばよいでしょう。
うまくいかなければ、
「では、何を変えればもっと解きやすくなるだろう?」
と、さらに改善します。
この繰り返しによって、少しずつ自分に合った学び方が作られていきます。
復習は「できなかった問題をできるようにする」だけではない
ここまで読むと、復習に対する見方が少し変わってくるのではないでしょうか。
復習の目的は、
「できなかった1問を、できるようにすること」だけではありません。
もっと大切なのは、
その1問から得た学びを、次の問題で使えるようにすることです。
1問の間違いから、
「こういう条件なら、この考え方が使えるんだ」
と学ぶ。
さらに、
「自分はこういうところで間違いやすいんだ」
と気づく。
そして、
「次からはこうしよう」
と改善する。
この積み重ねによって、初めて見る問題に対しても、自分自身で考えて対応できる力が少しずつ育っていきます。
6.「学びを深める→復習する→改善する」が真の実力につながる
私は数学の指導で、
「学びを深める」
「復習する」
「改善する」
という3つを大切にしています。
学びを深める。
解き方だけを覚えるのではなく、「なぜそう考えるのか」まで理解する。
↓
復習する。
学んだ考え方を、自分自身でもう一度再現できる状態にする。
↓
改善する。
間違いやつまずきから原因を考え、次の問題で改善策を実践する。
↓
真の実力へ。
一問一問をただ「○か×か」で終わらせず、そこから得られる学びを次へつなげていく。
私は、この積み重ねこそが数学の実力を伸ばしていくために大切だと考えています。
そして、この考え方を普段の数学学習の中で実践できるよう体系化したものが、
「小島式 学びの実力化メソッド」
です。
解法を教えるだけでは終わらない。
「学び方」を変え、「真の実力」を育てる。
一つの問題からより多くのことを学び、それを次の問題へ活かせるようになることを目指して、一人ひとりの理解度やつまずき方に合わせて指導しています。
数学を勉強しているのになかなか成績につながらない方や、解説を聞けば分かるのにテストになると解けなくなってしまう方は、ぜひ普段の「復習の仕方」から見直してみてください。
「解き直して正解」で終わっていた復習を、「次の問題を解く力を育てる復習」へ。
その小さな変化が、やがて大きな実力の差につながっていきます。
この先生のおすすめコース
- 定期テストでは平均点以上を取っていて、さらに応用力・得点力を伸ばしたい方。
- 高校受験に向けて、入試で通用する実戦力を身につけたい方。
- 理解しているのにケアレスミスや応用問題で失点し、思うように成績が伸びない方。
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中学生の数学対策におすすめの指導コース
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