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言語学習の秘訣:ASTPとその効果を知る

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2023/7/17

イントロダクション

こんにちは、講師の阿久澤です。


あまり知られていないものの、歴史上最も成功した言語学習法というものがあります。


それはアーミー・メソッド、もしくはASTP(Army Specialized Training Program)と呼ばれるもので、第二次世界大戦中にアメリカ陸軍によって開発された短期集中型の言語学習プログラムです。



ASTPの概要

ASTPは、陸軍兵士が必要な言語を短期間で習得することを目的に設立されました。これは戦時下でのコミュニケーションの重要性から生まれたプログラムで、集中的で実用的な学習が特徴となっています。


構造言語学と行動心理学の影響

ASTPの言語学習法は、構造言語学行動心理学の理論に基づいています。構造言語学は、言語をその構造(音声、形態、文法など)の面から理解しようとする学問で、言語の「形」に注目します。ASTPでは、このアプローチを採用し、目標言語の文法や語彙などの「形」を総体的に捉える学習が行われました。


一方、行動心理学は行動が環境によって形成されるという考え方を取り入れています。具体的には、反復練習や強化によって新しい行動(この場合、新しい言語スキル)を身につけるという考え方です。ASTPの学習法は、この理論を応用し、兵士が新しい言語スキルを習得するためには、反復練習と即時のフィードバックが必要であると考えました。


これらの理論的基礎により、ASTPは短期間で効果的に言語を学ぶための新たなフレームワークを提供しました。


ASTPの言語学習法

ASTPの学習法は、通常の教科書式の学習法とは異なります。一日の大部分を言語学習に充て、文化の理解を深めながら、実践的な会話能力を身につけることに重きを置いています。また、具体的な状況に即した言語スキルの訓練も行われました。


ただし、目標言語のネイティブ・スピーカーと自国語の解説者のもと、徹底的な反復練習を行うというある種特殊な環境でした。また、第二次世界大戦後、ASTPのプログラム自体は実施されなくなったので、同じ環境に私たちが身を置くことはできません。


しかし、短期間で語学のスペシャリストを多数輩出した実績に研究者が注目し、ASTPが語学学習プログラムとして効果的だったエッセンスとして考案したものが、「パターン・プラクティス」です。



パターン・プラクティス

パターン・プラクティスは言語のパターンを反復的に練習することで、新しい語彙や文法を自然に使えるようになるという学習法です。


ASTPでは、このパターン・プラクティスの原理が効果的に活用されていたのです。具体的な状況や文脈に即した言語のパターンを繰り返し練習することで、学習者は目標言語を使う際の自信を増し、その言語を効果的に使うスキルを身につけることができました。


パターン・プラクティスは、言語を体系的に練習することで自然な会話能力を獲得する上で有用な手法です。


私自身、10か月のアメリカ留学を終えた後でも、思うように英語を話せなかったのですが、パターン・プラクティスに取り組んだことで、英語で自分の言いたいことが言えるようになりました。また、英検1級の面接試験は英語上級者にとってもかなり難易度の高い内容ですが、パターン・プラクティスで身につけた英語力で一回で合格することができました。


パターン・プラクティスに興味がある人はぜひ、お問い合わせください。


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