海外では数学ができていたのに、帰国したら戸惑うのはなぜ?
海外では数学ができていたのに、帰国したら戸惑うのはなぜ?

海外の学校では、数学はそれほど苦手ではなかった。
テストでもある程度点数が取れていた。
ところが日本に帰国したあと、
「急に数学が分からなくなった」
「授業についていけない」
「問題集を見ると手が止まる」
そんなことがあります。
保護者の方からすると、
「海外にいる間、数学の勉強が足りなかったのかな」
「うちの子は数学が苦手になってしまったのかな」
と心配になるかもしれません。
でも、海外子女の中学生の場合、まず考えたいのは能力の問題ではありません。
日本と海外では、数学のカリキュラムそのものが違うからです。
国が違えば、数学を学ぶ順番も違います
数学は世界共通の教科のように見えます。
もちろん、数や式、図形など、学ぶ内容には共通する部分があります。
ただ、
「何年生で何を学ぶか」
「どの単元を先に学ぶか」
「どこまで深く扱うか」
は、国や学校によってかなり違います。
日本では中学1年生で学ぶ内容を、海外ではまだ扱っていないことがあります。
逆に、海外ではすでに学んでいる内容を、日本では後の学年で扱うこともあります。
そのため、帰国後の中学校で突然分からない単元が出てきても、
数学ができないのではなく、単にまだ学んでいない
という場合があります。
ここを見分けることは、とても大切です。
数学は「途中が抜ける」と、その先まで難しく見えます
数学は、学習内容のつながりが強い教科です。
正負の数。
文字式。
方程式。
比例・反比例。
一次関数。
図形。
証明。
それぞれが完全に独立しているわけではありません。
前に学んだ内容を使いながら、次の内容を理解していきます。
ですから、日本と違う順番で数学を学んできた子の場合、
ある単元だけ未学習だったことが原因で、その先まで分からなくなったように感じることがあります。
私は、こうした状態を、
「数学が苦手」ではなく、日本の数学との間にまだ橋が架かっていない状態
として見ることがあります。
補習校に通っていても、日本の数学をすべて補うのは簡単ではありません
海外に住みながら、日本語補習校に週1回通っているお子さんも多いと思います。
補習校は、日本語や日本の学習に触れ続けるうえで、とても大切な場所です。
ただ、週1回程度の授業だけで、日本の中学校と同じ数学カリキュラムをすべて補うのは簡単ではありません。
現地校の授業があります。
宿題があります。
英語や現地語で学ぶ負担もあります。
そのうえで、日本の数学まで同じペースで進めようとすると、かなり大きな負担になります。
ですから、
「補習校に通っていたから、日本に帰っても数学は大丈夫」
とは限りません。
きちんと勉強していた子でも、帰国後に数学で戸惑うことはあります。
帰国してすぐのテストだけで判断しない
帰国後の定期テストで点数が取れないと、
「数学が苦手になった」
と思ってしまいがちです。
でも、その前に確認してほしいことがあります。
その単元は海外で学習済みなのか。
日本と同じ順番で学んできたのか。
途中に未学習の内容がないか。
日本語の数学用語を理解できているか。
こうしたことを確認せずに、
「もっと問題を解こう」
「最初から全部やり直そう」
としても、必要のない勉強まで増えてしまうことがあります。
海外子女の場合は特に、
まず現在地を確認すること
が大切です。
「遅れている」ではなく、「どこをつなげればいいか」
海外で学んできた子どもたちには、その国、その学校で身につけてきた力があります。
日本とは違う方法で考える経験をしていることもあります。
ですから、
「海外にいたから遅れている」
と考える必要はありません。
大切なのは、
海外で学んできた数学と、日本の数学のどこをつなげればよいのか
を見つけることです。
帰国後に数学で戸惑っているように見えても、それだけで能力の問題とは限りません。
まずは、
「何を学んできたのか」
「何がまだ未学習なのか」
「日本の数学のどこにつなげればいいのか」
そこから整理していくと、次に取り組むことが見えやすくなります。
海外から帰国した中学生にとって必要なのは、すべてを一からやり直すことではありません。
その子がすでに持っている力を生かしながら、日本の数学へ橋を架けていくこと。
それが、帰国後の数学学習ではとても大切だと思っています。
この先生のおすすめコース
- 海外在住、海外在住でこれから帰国予定の方で帰国後のギャップに不安がある
- 日本の塾に合わずに苦手が増えている。学校や塾の授業スピードが合わない。
- 言語面の不安があり、文章題が急に難しくなった。
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海外子女におすすめの指導コース
- 文を書くことに苦手意識がある
- 文の書き方を教えてほしいお子様
- 帰国子女入試で小論文や作文があるお子様
- 海外在住で帰国予定があり、学習進度のずれに不安のある方
- 補習校が無く、日本人の先生にふれあう機会のない方
- 補習校課題のサポートが必要な方
- 作文の書き方がわからず困っている方
- 楽しみながら作文の勉強がしたい方
- 作文の型と同時に、自分で考える力もつけたい方
- MYP(Grade 8-9)に在籍中で、学校の授業の一歩先を走る先手必勝の学習習慣を作りたい
- 将来のDP進級を見据え、Math(HL/SL)の土台となる本質理解を今のうちに完成させたい
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