オンライン家庭教師マナリンク
国語

読めている“つもり”から抜け出す 国語・読解力の正体 第9回 「本文のどこを使えばいいか分からない理由」 ―― 記述問題で迷わないための“根拠の見つけ方”を具体的に解説します

2026/4/20

「なんとなく分かるけど、どこを書けばいいか分からない」
記述問題で止まる人の多くが、この状態です。

結論から言うと、

👉 “探し方”を知らないだけです

本文の中には必ず根拠があります。
ただし、それは“そのまま”書いてあるとは限りません。

今回は、
迷わず根拠を見つけるための具体的な手順を整理します。

① 「全部読んでから考える」が原因

多くの人は、

  • 本文を読む

  • なんとなく理解する

  • 記述で迷う

という流れになっています。

このやり方だと、

👉 どこが重要か分からないまま読むことになる

ため、根拠を見失います。

② 正しい順番は「設問 → 本文」

記述問題で最初にやるべきことは、

👉 設問を細かく分解すること

です。

例①(理由説明)

問:なぜAはBしたのか。

このとき考えるべきは、

  • 「なぜ」→ 理由を聞いている

  • A → 主語

  • Bした → 行動

👉 「AがBした理由」が書かれている場所を探す

③ 根拠は“近く”にある

基本ルールとして、

👉 答えの根拠は該当箇所の前後にある

ことがほとんどです。

例②(具体例)

本文:

太郎は周囲の期待に応えようと努力していた。
しかし、その重圧に耐えきれず、部活動を辞める決断をした。

問:太郎が部活動を辞めた理由を説明せよ。

❌ よくある誤答

「部活動を辞めたから」

→ これは“結果”であって理由ではない

✅ 正しい探し方

  • 「辞めた」→ 行動

  • その直前を見る

👉 「重圧に耐えきれず」が理由

✅ 模範解答

「周囲の期待による重圧に耐えきれなかったから。」

👉 行動の直前に理由があるという典型例です。

④ 言い換えを見抜く

記述問題で多いのが、

👉 “そのまま書いていない”パターン

です。

例③(言い換え)

本文:

現代社会では情報があふれており、何が正しいか判断することが難しい。

問:現代社会の特徴を説明せよ。

❌ そのまま書く

「情報があふれている」

→ 不十分

✅ 言い換える

「情報が多く、正しい判断が難しい社会」

👉 2つの情報をまとめて書くことが必要

⑤ 「接続語」に注目する

根拠を見つけるうえで重要なのが、

👉 接続語(しかし・だから・つまり など)

です。

例④

本文:

彼は努力を続けていた。
しかし、結果は思うように出なかった。

👉 「しかし」の後ろに重要な情報がある

このように、

  • 逆接(しかし)→ 結論・変化

  • 因果(だから)→ 理由・結果

を見ることで、
重要な部分を特定できます。

⑥ 複数箇所をつなぐ問題

難しい問題ほど、

👉 1か所ではなく“2か所以上”から根拠を取る

必要があります。

例⑤

本文:

都市では便利な生活が可能である。
一方で、人とのつながりが希薄になる傾向がある。

問:都市生活の特徴を説明せよ。

✅ 解答の作り方

  • 便利 → メリット

  • つながりが希薄 → デメリット

👉 両方を入れる

✅ 模範解答

「便利な生活ができる一方で、人とのつながりが弱くなる点。」

👉 両方入れて初めて満点になる

まとめ

「どこを使えばいいか分からない理由」は、

  • 設問を分解していない

  • 根拠の場所を探せていない

  • 言い換えができていない

ことにあります。

解決するためには、

  • 設問から探す

  • 前後を見る

  • 接続語に注目する

  • 複数箇所をつなぐ

この手順を意識することが重要です。

記述問題は、

👉 探し方が分かれば安定する分野です。

次回予告

「記述問題で“時間が足りない”を解決する方法」

―― 限られた時間で正確に書くための
“効率的な解き方”を解説します。

このブログを書いた先生

国語のオンライン家庭教師一覧

国語のブログ

「国語の記述で0点を防ぐ3ステップ」 ―― “何を書けばいいか分からない”を解消する方法

国語の記述問題で、「何を書けばいいか分からない」「答えを見れば分かるのに、自分では書けない」「空欄のまま終わってしまう」という悩みを持つ人は非常に多いです。しかし実際には、👉 “記述が苦手”なのではなく、👉 「書き方の手順」を知らないケースがほとんどです。特に中学入試・高校入試では、完璧な答えを書くことよりも、👉 “部分点を取れる答案”を書くことが重要です。つまり、👉 0点を防ぐ書き方を身につけるだけでも、国語の点数はかなり安定します。今回は、記述で手が止まる人向けに、👉 「まず何をすればいいか」を3ステップで解説します。■ なぜ記述で止まってしまうのか多くの人は、記述問題を見るとすぐに👉 「...続きを見る
そらの写真
そらオンライン家庭教師
2026/5/11

現代文が伸びない本当の理由|読んでいるのに解けない人の特徴と対策

■ 現代文が伸びないのはなぜか「現代文が伸びない」「ちゃんと読んでいるのに解けない」こうした悩みはとても多いです。・本文は読んでいる・選択肢も一応考えている・それでも正解できない👉 努力しているのに結果が出ない状態です。では、何が問題なのでしょうか。■ 原因は「読み方」にある結論から言うと、👉 現代文が伸びない原因は「読み方」にあります。多くの人は、・なんとなく読む・雰囲気で理解する・部分的に意味を取るこうした読み方をしています。しかし現代文は、👉 「関係」を読む科目です。■ 現代文は「関係」を読む現代文では、・言葉と言葉・文と文・段落と段落これらがどうつながっているかが重要です。例えば、👉...続きを見る
人見の写真
人見オンライン家庭教師
2026/5/8

付箋を有効利用!

こんにちは、講師のニシオカです。新学期が始まり、2~3週間。いろんな教科がじわじわと進行していく中、「理解の管理」はいかがでしょうか。テスト前に「きゃーーーーーーー」とか「もうだめだ」とならないためには、週1でもいいので、「今どれくらい理解できているか/いないか」の確認が有効ですよ。特に、国語の場合、復習がなかなか苦手なお子も多いのですが、テスト前に意味もわからず暗記しても、結局記述問題には対応できないため、負のループに陥りがちですよね。おすすめなのが、付箋(ふせん)を授業中に有効利用することです。やたらと時間をかけて説明された所、細かく因果関係まで確認した所などは、定期試験にも出題されやすい...続きを見る
ニシオカの写真
ニシオカオンライン家庭教師
2026/4/28

主語と述語をちゃんとしてみる

どのレベルの生徒であれ、現代文の授業で私が欠かさず行っているのが「要約文の添削」です。同じ文章を扱っていても、紡ぎ出される言葉は一人ひとりまったく違う。その個性を比較して読むのが、私のひそかな楽しみでもあります。添削を重ねるうち、ふと自分の朱書きを眺めて気づきました。 「結局、私はずっと同じことを言い続けているな」と。「主語と述語が噛み合っていない」 「主語が途中で変わっている」 「主述のねじれが起きている」バリエーションは違えど、指摘の根底にあるのはすべて「主述の関係」。 国語の先生として一番気になるのは、やはりこの“基本のキ”らしいのです。中学国語の...続きを見る
柴山の写真
柴山オンライン家庭教師
2026/4/27

読めない子を、読める子にする。——私が国語を教える理由

——「主語と述語を正しく選んで」と何度言っても、その子は選べなかった。 幼い頃、母が毎晩絵本を読んでくれた。長女だったせいか、丁寧に、毎晩。気づけば小学校入学前に低学年向けの本が読めるようになっていた。図書館に連れて行ってもらい、顔見知りの司書さんができた。本を読むことは、私にとって呼吸のようなものだった。 小学1年生の国語の授業で、先生が「文節を指で囲いながら読みましょう」と言った。みんながそうしているのを見て、なぜかまどろっこしくて、私はそのまま普通に読んだ。昼休みも外遊びの声を背に図書室にこもり、高学年では書写の宿題を先へ先へと勝手に進めた。中学生になると思春期の波に飲まれ、かわりに図書...続きを見る
木村の写真
木村オンライン家庭教師
2026/4/27

読めている“つもり”から抜け出す 国語・読解力の正体 第10回 「記述問題で“時間が足りない”を解決する方法」

「内容は分かるのに、書いていたら時間がなくなる」これは記述問題で最も多い悩みの一つです。結論から言うと、👉 時間が足りない原因は“書くこと”ではなく“考え方”にあります今回は、短時間で正確に書くための具体的な手順を整理します。① 「いきなり書く」はNG時間が足りなくなる人の多くが、思いついたことをそのまま書く書きながら考えるという状態になっています。このやり方だと、👉 書いては消して、また書く👉 内容がブレる結果として時間を浪費します。✅ 正しい順番👉 考える → 組み立てる → 書くこの順番に変えるだけで、スピードと正確さは一気に上がります。② 解答は「3ステップ」で作る記述は感覚ではなく、...続きを見る
そらの写真
そらオンライン家庭教師
2026/4/27

この先生の他のブログ

そらの写真

「国語の記述で0点を防ぐ3ステップ」 ―― “何を書けばいいか分からない”を解消する方法

2026/5/11
国語の記述問題で、「何を書けばいいか分からない」「答えを見れば分かるのに、自分では書けない」「空欄のまま終わってしまう」という悩みを持つ人は非常に多いです。しかし実際には、👉 “記述が苦手”なのではなく、👉 「書き方の手順」を知らないケースがほとんどです。特に中学入試・高校入試では、完璧な答えを書く...
続きを読む
そらの写真

「敦煌 ―― シルクロードのオアシス都市」 ―― 交易と信仰が交差する地で、壁画に刻まれた歴史を読み解きます。

2026/5/10
砂漠の中に現れるオアシス都市、敦煌。現在の中国・甘粛省に位置するこの都市は、👉 シルクロード交易の重要拠点として発展しました。そして敦煌は、👉 “モノ”だけでなく、👉 “宗教”や“文化”までもが行き交った場所でもあります。今回は、なぜ敦煌が栄えたのか仏教はどのように広がったのか莫高窟の壁画は何を伝え...
続きを読む
そらの写真

「英語が苦手な人ほど“声に出す勉強”を避けている」 ―― 音読が最強の理由

2026/5/8
英語が苦手な人ほど、👉 「読むだけ」👉 「単語を見るだけ」の勉強になっていることが多いです。しかし実際には、👉 “声に出す”ことで伸びる力は非常に多いです。特に、リスニングリーディングスピーキングこの3つは、👉 音読でまとめて鍛えられます。今回は、「なぜ音読が効果的なのか」「どうやれば意味があるのか...
続きを読む
そらの写真

中学入試 社会で8割を取るための学習ステップ ―― 小学生でも実践できる、思考力と知識をバランスよく伸ばす勉強法

2026/5/6
中学入試の社会は、「暗記すればいけるでしょ」と思われがちですが、実際は違います。👉 知識+思考力の両方が求められる科目です。そして多くの人が伸び悩む原因は、👉 知識と問題の“つながり”ができていないこと■ まず結論(やるべきこと)👉 インプット(理解)とアウトプット(問題)をセットで回す用語だけ覚え...
続きを読む