計算速度を2〜3ヶ月で上げる方法——最下位クラスでも実証済み
中学受験算数で計算速度が上がると、成績が上がる。これは当然に聞こえるが、実際に計算速度を上げるための指導を受けている子は少ない。
計算速度が上がると何が変わるか
まず構造の話をする。
中学受験のテストには制限時間がある。その時間内に、問題を読んで、解き方を判断して、計算して、答えを出さなければならない。このプロセスのどこかが遅ければ、解ける問題数が減る。
計算が遅い子は、解き方がわかっていても点数が取れない。試験の後半で時間が足りなくなり、最後の大問に手をつけられないまま終わる。
逆に計算が速くなると、同じ問題数をより短い時間で処理できる。浮いた時間を、難しい問題の思考に使える。テスト全体の点数が変わる。
2桁×2桁を暗算でやる
計算速度を上げる最初のステップは、2桁×2桁、3桁+3桁、3桁-3桁を暗算でできるようにすることだ。
他の子が筆算でやっている計算を、暗算でやる。それだけで計算にかかる時間が大きく変わる。
「そんなことができるのか」と思う方もいるかもしれない。できる。これは才能の話ではなく、練習量の話だ。適切なドリルを毎日続ければ、ほとんどの子が身につく。
最下位クラスが2〜3ヶ月でできるようになった
以前、集団塾で計算クラスを担当していた。クラスの位置づけとしては、塾の中で一番成績の低い子たちが集まるクラスだ。
そこで同じ練習をした結果、ほとんどの子が2〜3ヶ月で2桁×2桁の暗算ができるようになった。週1回1時間の授業と、毎日の宿題だけでだ。
逆に言うと、難関校を目指している子であれば、同じことをもっと短期間でできる。計算力の底上げに、才能は関係ない。習慣と反復だけだ。
計算速度だけではない——3つの速度
計算速度を上げることは出発点だ。その次に上げるべきものが2つある。
一つは文章を読む速度だ。問題文を読むのが遅い子は、問題を解く前の段階で時間を使っている。音読よりも速く黙読できるようにすること、問題の構造を素早く把握する訓練が必要になる。
もう一つはノートを取る速度だ。書くことが遅いと、解き方を紙に出す過程で時間がかかる。式を書く量を最小化する書き方の習慣も、ここに含まれる。
この3つの速度を総合的に上げることが、テストの処理速度を上げることに直結する。
速度が上がると、学習の密度が変わる
計算が速くなると、テスト中だけでなく日々の勉強にも影響が出る。
塾の教材を1週間で1周する子と、3周する子の差は何か。頭の良さではなく、処理速度だ。同じ時間内に3倍の量をこなせる子は、3倍の問題に触れることができる。接触した問題数が多い子の方が、定着している解法の数が多い。
1週間で塾の単元を3周できる速度を目安にしている。最初からその速度は出ないが、計算を含む処理速度が上がれば、自然に近づいてくる。
速度を上げる前にやるべきこと
一点だけ注意がある。
計算速度を上げることを急ぐあまり、正確性が落ちる子がいる。速くて間違えるなら、意味がない。まず正確に計算できることを確認してから、速度を上げる訓練に入る。
また、計算の手順が非効率な子は、速度を上げても限界がある。2桁×2桁を暗算するには、計算の手順そのものを整理する必要がある。どう計算すれば最短で答えが出るかを最初に確認することが、速度向上の前提だ。
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