複数の入学試験方式を同時に検討する際の注意点❗️
2025/5/24
こんにちは☀️
マナリンク講師の若田部です🧑🏻🏫
「総合型選抜にチャレンジするべき?」
「学校推薦型と一般選抜、どちらに力を入れるべき?」
このような質問をよく受けます。
入試方式の選択は、皆さんの受験戦略において最も重要な決断の一つです。
今回は、主要な3つの入試方式の特徴と、それぞれのメリット・デメリット、そして向いている受験生のタイプについて解説します‼️
自分に合った入試方式を選ぶ参考にしてください☺️
💡大学入試の3つの主要方式💡
1️⃣ 総合型選抜(旧AO入試)
学力試験だけでなく、志望理由書、小論文、面接、プレゼンテーションなど多様な選考方法を用いて、受験生の能力や適性、学習意欲を総合的に評価する入試方式です。
選考方法の例:
- 出願書類(志望理由書、活動報告書など)
- 小論文・課題論文
- 面接(個人・集団)
- プレゼンテーション
- グループディスカッション
- 実技試験
2️⃣ 学校推薦型選抜
高校からの推薦を受けた生徒を対象とし、高校での学習成績や特定の能力、活動実績などを重視する入試方式です。指定校推薦と公募推薦があります。
選考方法の例:
- 推薦書・調査書
- 小論文・基礎学力テスト
- 面接
- 実技試験(一部学部)
3️⃣ 一般選抜
共通テストや各大学が実施する学力試験によって、主に教科・科目の学力を評価する従来型の入試方式です。
選考方法の例:
- 共通テスト
- 大学独自の学力試験
- 二次試験(国公立大学)
- 実技試験(一部学部)
💡入試方式別のメリット・デメリット分析💡
🔶総合型選抜のメリット🔶
1. 早期合格の可能性: 多くの場合、11月〜12月に合格発表があり、早期に進路が決定します
2. 多面的評価: 教科学力以外の能力や個性も評価されます
3. 自己表現の機会: 面接やプレゼンなどで自分の強みをアピールできます
4. 専門分野への適性重視: 学部・学科の特性に合った選考が行われることが多いです
🔹総合型選抜のデメリット🔹
1. 長期間の準備: 志望理由書や小論文、面接対策など準備に時間がかかります
2. 専願要件: 専願(合格したら必ず入学する制約がある)の大学も多いです
3. 基礎学力も必要: 近年は学力の確認を含む選考も増えています
4. 情報収集の負担: 大学ごとに選考方法が異なるため、詳細な情報収集が必要です
🔶学校推薦型選抜のメリット🔶
1. 学校での実績が活きる: 普段の学習や活動が評価されます
2. 比較的高い合格率: 特に指定校推薦は合格率が高い傾向にあります
3. 一般選抜より早く決まる: 年内には合否が分かります
4. 試験科目が少ない: 一般選抜と比べて試験科目数が少ないケースが多いです
🔹学校推薦型選抜のデメリット🔹
1. 校内選考の競争: 人気校・学部では校内選考が厳しいことがあります
2. 専願条件: 多くの場合、専願が条件です
3. 評定平均値の条件: 一定以上の評定平均値が求められます
4. 選択肢の制限: 学校に割り当てられた大学・学部から選ぶ必要があります(指定校推薦の場合)
🔶一般選抜のメリット🔶
1. 客観的評価: 学力を客観的に評価する明確な基準があります
2. 併願の自由: 複数の大学・学部を自由に併願できます
3. 逆転の可能性: 高校の成績に関わらず、試験の出来次第では合格できます
4. 情報の透明性: 過去問や合格最低点など参考情報が豊富です
🔹一般選抜のデメリット🔹
1. 試験日程の集中: 短期間に複数の試験が集中するため体力・精神力が必要です
2. 学力一辺倒: 教科学力以外の能力が評価されにくいです
3. 競争率の高さ: 人気大学・学部では競争率が非常に高くなります
4. 金銭的負担⇨複数校受験する場合は受験料だけで高額に。遠方なら連泊代も
💡どのタイプの受験生に向いているか?💡
🔶総合型選抜に向いている受験生
- 明確な志望理由や将来ビジョンがある
⇨学びたい分野や将来の目標が明確で、それを論理的に説明できる
- 特定分野への強い関心や活動実績がある
⇨部活動、研究活動、ボランティアなど、情熱を持って取り組んできた活動がある
- 自己表現力に自信がある
⇨面接やプレゼンテーションで自分の考えを効果的に伝えられる
- 計画的に準備を進められる
⇨長期間にわたる準備を自己管理できる
〜データで見る適性〜
Benesse教育研究開発センターの調査によると、総合型選抜で合格した学生の85%が「自分の関心分野が明確だった」と回答しています。また、自己管理能力の高さも成功要因として挙げられています。
🔶学校推薦型選抜に向いている受験生
- 高校での学習成績が安定している
⇨特に志望学部の関連科目の成績が良い
- 特定の教科・科目で高い能力を持つ
⇨英語や数学など特定科目の能力が評価される推薦制度もある
- 部活動やボランティアなどの活動実績がある
⇨校内外の活動で実績がある
- 進路が比較的早く決まっていてほしい
⇨早期に進学先を確定させたい
〜データで見る適性〜
学校推薦型選抜では、調査書の評定平均値が3.5以上を条件とする大学が多く、特に国公立大学では4.3以上を求めるケースもあります(文部科学省「大学入学者選抜実施状況」より)。
🔶一般選抜に向いている受験生
- 教科学力に自信がある
⇨複数教科の学習バランスが取れている
- 試験本番での実力発揮に自信がある
⇨プレッシャー下でも実力を発揮できる
- 選択肢を広く持ちたい
⇨複数の大学・学部を検討したい
- 高校での評定や活動実績よりも試験で勝負したい
⇨高校での実績に自信がない場合でも挽回の機会がある
〜データで見る適性〜
一般入試では、共通テストの得点率が70%以上ある生徒の合格率が有意に高いというデータがあります(河合塾「入試難易予想ランキング」より)。
💡入試方式選択の際のポイント💡
1️⃣自己分析を徹底する
自分の強み・弱み、学習スタイル、目標を客観的に分析しましょう。例えば、以下のような質問に答えてみてください
- 得意科目と苦手科目は何か?
- 面接やプレゼンは得意か?
- 計画的に準備できるタイプか?
- 志望理由をしっかり言語化できるか?
2️⃣志望大学の入試データを研究する
各大学・学部ごとの合格者データや、入試方式別の倍率、合格基準を調査しましょう。特に、各入試方式の募集人員比率をチェックすることが重要です。
3️⃣時間的制約を考慮する
総合型選抜や学校推薦型選抜は準備開始が早いため、十分な時間を確保できるか検討してください。一般選抜に専念するなら、集中的な学習時間の確保が必要です。
4️⃣「なんとなく」で選ばない。
「周りがみんな一般入試だから」「親や先生が一般入試がいいと言うから」ではなく、受験生自身の意思で、受験方法を選択してください。
最後は「自分が決めたのだという意志」が合否を分けます!
✨まとめ:自分に合った入試方式を選ぶ✨
入試方式の選択は「自分の強みを最大限に活かせるか」という視点が重要です。単に「難易度が低そう」という理由での選択は避け、自分の特性と各入試方式の特徴を照らし合わせて決断しましょう。
総合型選抜は「あなたらしさ」を表現できる貴重な機会です。特に将来の目標が明確で、その分野に関連する活動や学びを積極的に行ってきた方には大きなチャンスとなります。
どの入試方式を選ぶにしても、早めの情報収集と計画的な準備が成功への鍵となります。皆さんの強みを最大限に活かせる入試方式を選び、理想の進路を実現させましょう。
ぜひお気軽にご相談ください!!
皆さんの特性や状況に合わせた、オーダーメイドのアドバイスをさせていただきます。
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【参考情報】
- 文部科学省「大学入学者選抜実施要項」(令和6年度版)
https://www.mext.go.jp/nyushikaikaku/index.htm
- 大学入試センター「大学入学共通テストと各大学の入試との関係」
https://www.dnc.ac.jp/
- ベネッセ教育総合研究所「高校生の進路選択に関する調査」
https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/
- 河合塾「入試難易予想ランキング」
https://www.keinet.ne.jp/rank/
※この記事は2025年5月時点の情報に基づいています。最新の入試情報は各大学の募集要項でご確認ください。
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